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第七章 黄昏往く国
2-1 玉鍵アルティス
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断言した元婚約者の言葉を聞いたジュリナは、大きなため息をつく。
「やっぱりねぇ」
そうして、ジュリナは両腕を組むと、目を固く閉じた。
「サンジェイラ城にやった密偵が、何人も帰ってこないんだよ。おそらく、消されたんだろうがね。王族の誰かがルルドの木から葉を採取しているんだろう。王子か、王女か、側室か、それとも、正妃か、…………あるいは、王か」
最後の言葉を口にすると同時に、ジュリナは閉じていた目を開けて、目の前のレオンハルトを見た。
(そういえば、レオンも似たような事を言っていたな)
国王を疑っていると。
「どっちにしろ、ここで気を揉んでいても仕方あるまい。サンジェイラに赴いて、調べてみない事にはな」
「助けが欲しくなったら、いつでも私達を呼ぶといいさ。転移装置でひとっ飛びなんだからね」
「ああ」
お互いの背中を預ける事が出来る、まるで戦友のような二人だ。二人の様子を見ていたリュセルは、少し、ジュリナが羨ましくなった。自分は、まだ、兄に守護されている感が大きい。
そうしたリュセルの視線に気づいたのか、レオンハルトは弟の方に視線を移し、優しく問うた。
「どうした?」
「いや」
「?」
様子のおかしいリュセルに首を傾げながらも、レオンハルトは弟の口元に残ったマフィンのかすを指先で拭い、それを口に入れた。
「あ……、すまない」
それに気づいて普通に謝るリュセルは、完全に、この美貌のお兄様に毒されていた。いい年した普通の兄弟は、こんな事絶対にしない。
「お前達……、サンジェイラでは、なるべくそういうのを自重した方がいいぞ」
しらけた目で、兄弟のいちゃつきぶりを見ていたジュリナは、低い声で忠告する。
「そういうのって、何だ?」
レオンハルトの肩に頭を乗せて、ぼんやりと尋ねて来たリュセルに対し、ジュリナは再び言った。
「今、まさにお前がとっている行動だよ。気持ちはわかるがね。あんまりくっつき過ぎると目立つぞ、あそこでは……。私達が、そうだったからね」
「ええ。かなり注目されてしまいましたわ」
ティアラは当時の事を思い出して、恥ずかしそうに頬を赤く染めた。
「サンジェイラは、玉主と玉鍵が仲悪いからね。私達みたいに、半身と無意味にくっつかないんだよ。だから、アシェイラやディエラと同じに考えてはいけない」
忠告の言葉を聞き終わったリュセルは、表情を変えないまま、レオンハルトの肩から頭を上げた。
「そうか」
そして、そう言いながら、レオンハルトから距離を置いた。
凍るような視線をジュリナはレオンハルトから送られるが、彼女はそれを綺麗に無視する。
(そう言えば、件のローウェンの半身に会えるんだな)
あの、人懐っこい少年が嫌い抜いていた相手。
(一体、どんな男なのか)
そんな事を考えるが、リュセルには想像もつかなかった。
そして、その後、結局二人の女神の娘はアシェイラに泊まり、次の日、出発の朝を迎えたのだった。
転移装置での移動の為、荷物の類をまったく持たずに、いつもと変わらぬ宮廷衣装のまま、リュセルとレオンハルトは転移装置の前で、ジュリナとティアラに見送られた。
マニュアルを一読しただけで操作方法を完全に理解したらしいレオンハルトが、パネルを操作している間、ジュリナは持っていた短剣をリュセルに渡した。
「ジュリナ殿?」
「何があるかわからない。護身用に持っておけ」
「ああ、すまない」
ジュリナの気遣いに答えた後、心配そうなティアラに微笑みかける。
「行って参ります。ティアラ姫」
「お気をつけて」
その、滑らかな白い頬に口づけを落とし、別れの挨拶を済ませたリュセルは、準備が整い、自分を呼ぶレオンハルトの元へと身を翻した。
女神像の前へと近づくと、レオンハルトがその女神像から剣を取って、腰に差した所だった。
「ではな、ジュリナ」
「ああ」
「お二人とも、お気をつけて」
そう言い合った瞬間、リュセルの視界を銀の光が覆い、目を開けていられなくなる。
「っ!」
一瞬で姿を消した兄弟を見送ったティアラは、両手を祈りの形に組んだ。
「ご無事で……」
そんな妹の肩を、無言のままジュリナは抱き寄せたのだった。
大きな銀の光の渦に巻き込まれたかと思ったら、一瞬でその光は掻き消えた。
リュセルはチカチカする目を瞬かせると、周りを見回した。先程とまったく変わらない、封印の間だ。
しかし……
「ようこそ来られた、お二方。サンジェイラ国へ」
ちょうど、ジュリナとティアラがいた位置に、見知らぬ少年が立っていた。
(ローウェンとは、真逆のタイプの美少年だな)
リュセルはぼんやりとそんな事を考える。毛先が緩くウエーブを描く漆黒の巻き毛が、少年の華奢な肩先で揺れていた。瞳は闇のように黒く、肌も褐色だ。エキゾチックな顔立ちをしたその少年は、まさに夜そのものであった。
「久しいな、アルティス」
隣でレオンハルトがそう言って少年に歩み寄っていくのを見て、リュセルもそれに続く。
「ああ。息災そうで何より、レオンハルト殿」
そう答えると、目の前の美少年は、薄く微笑んだ。
彼が、アルティス。
(玉鍵か)
「紹介しよう、アルティス。弟のリュセルだ」
紹介されたリュセルは、軽く頭を下げると、にっこりと微笑む。女性キラーな甘い微笑みに、一瞬、アルティスは目を見張るが、さすがは玉鍵、それをうまくかわした。
「初めまして。リュセル・セイントクロス・アシェイラです」
リュセルの言葉に頷き、アルティスも答えるように自己紹介をする。
「お初にお目にかかる、リュセル殿。我は、アルティス・セイントクロス・サンジェイラ。同じ宝鍵同士、よしなに頼む」
その、古風で横柄な話し方に、リュセルは内心首を傾げた。
(若いのに、ずいぶん古臭い話し方するんだな)
確か、祖父である前王に可愛がられているという話だったから、その影響だろうか……?
「では、こちらへ。国王陛下が謁見の間でお待ちだ」
そう言って二人を先導して歩き始めたアルティスの後をリュセルとレオンハルトはついて行く事になった。
長い階段を昇り、外に出るとそこは……
(わ……、和?)
時代劇に出てくるような、純和風の廊下が広がっていたのだった。
(そういえば、アルティスが着ている衣装も、これって、着物だよな?平安時代に貴族が着てたやつだぞ。高校の時、日本史の授業で習った)
向こうの世界の、日本史の教科書に載っていた着物に似ている。つまりは、直衣。綾香の世界の、平安時代の貴族のお召し物である。しかし、やはり、向こうの世界とは違うのか、デザインはこの世界風にかなりアレンジしてあるようだった。
転移装置を使って入城した為、外観はわからないが、内装を見る限り、こんな和風の城の中では、思いきり自分達は浮いている事だろう。
「ここだ」
アルティスはしばらく歩いた後、一際豪華な扉の前で止まると、その扉を両手で押して開けた。
(和風なのに、扉って……。和風なのか洋風なのか、この城は一体どっちなんだ)
リュセルは、心の中でそう突っ込んだ。
(そういえば、ジュリナ殿が来た時は、酒盛りしてたんだよな。ここの馬鹿王は)
ふと、そんな事を思い出すが、アルティスに連れられて入室した室内から、酒の匂いは一切しなかった。
部屋の中にいた面々。中央の玉座に腰掛けた中年の男と、彼を囲むようにしていたたくさんの子供達が、興味津々に、自分達を見つめていた。
部屋の中央、玉座の王から適度に離れた位置に進むと、ディエラでしたように、レオンハルトとリュセルは、王族に対する礼をとった。
「うん、お久しぶりですな。レオンハルト王子」
しゃがれた声でそう言った玉座の王を、リュセルは頭を下げたまま盗み見る。
彼が、ミゼール王。この、サンジェイラの国王。
(なんだか、くたびれたおっさんみたいな人だな)
リュセルのミゼールに関する第一印象は、こんな感じだった。金や銀をあしらった、豪華な着物が恐ろしく似合っていない。痩せている為、着物に着られている感すらある。
「ミゼール国王陛下もお変わりなく、なによりです」
いつもの抑揚のない無感動な声でそう告げると、レオンハルトは顔を上げた。
久しぶりに目にする、傾国の美女もあわやという美貌に、その場にいた者達は、一斉にため息をついた。それは、女にしか興味のないミゼールでさえ、うっかりと見惚れてしまう程の美貌だ。
「やっぱりねぇ」
そうして、ジュリナは両腕を組むと、目を固く閉じた。
「サンジェイラ城にやった密偵が、何人も帰ってこないんだよ。おそらく、消されたんだろうがね。王族の誰かがルルドの木から葉を採取しているんだろう。王子か、王女か、側室か、それとも、正妃か、…………あるいは、王か」
最後の言葉を口にすると同時に、ジュリナは閉じていた目を開けて、目の前のレオンハルトを見た。
(そういえば、レオンも似たような事を言っていたな)
国王を疑っていると。
「どっちにしろ、ここで気を揉んでいても仕方あるまい。サンジェイラに赴いて、調べてみない事にはな」
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「ああ」
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そうしたリュセルの視線に気づいたのか、レオンハルトは弟の方に視線を移し、優しく問うた。
「どうした?」
「いや」
「?」
様子のおかしいリュセルに首を傾げながらも、レオンハルトは弟の口元に残ったマフィンのかすを指先で拭い、それを口に入れた。
「あ……、すまない」
それに気づいて普通に謝るリュセルは、完全に、この美貌のお兄様に毒されていた。いい年した普通の兄弟は、こんな事絶対にしない。
「お前達……、サンジェイラでは、なるべくそういうのを自重した方がいいぞ」
しらけた目で、兄弟のいちゃつきぶりを見ていたジュリナは、低い声で忠告する。
「そういうのって、何だ?」
レオンハルトの肩に頭を乗せて、ぼんやりと尋ねて来たリュセルに対し、ジュリナは再び言った。
「今、まさにお前がとっている行動だよ。気持ちはわかるがね。あんまりくっつき過ぎると目立つぞ、あそこでは……。私達が、そうだったからね」
「ええ。かなり注目されてしまいましたわ」
ティアラは当時の事を思い出して、恥ずかしそうに頬を赤く染めた。
「サンジェイラは、玉主と玉鍵が仲悪いからね。私達みたいに、半身と無意味にくっつかないんだよ。だから、アシェイラやディエラと同じに考えてはいけない」
忠告の言葉を聞き終わったリュセルは、表情を変えないまま、レオンハルトの肩から頭を上げた。
「そうか」
そして、そう言いながら、レオンハルトから距離を置いた。
凍るような視線をジュリナはレオンハルトから送られるが、彼女はそれを綺麗に無視する。
(そう言えば、件のローウェンの半身に会えるんだな)
あの、人懐っこい少年が嫌い抜いていた相手。
(一体、どんな男なのか)
そんな事を考えるが、リュセルには想像もつかなかった。
そして、その後、結局二人の女神の娘はアシェイラに泊まり、次の日、出発の朝を迎えたのだった。
転移装置での移動の為、荷物の類をまったく持たずに、いつもと変わらぬ宮廷衣装のまま、リュセルとレオンハルトは転移装置の前で、ジュリナとティアラに見送られた。
マニュアルを一読しただけで操作方法を完全に理解したらしいレオンハルトが、パネルを操作している間、ジュリナは持っていた短剣をリュセルに渡した。
「ジュリナ殿?」
「何があるかわからない。護身用に持っておけ」
「ああ、すまない」
ジュリナの気遣いに答えた後、心配そうなティアラに微笑みかける。
「行って参ります。ティアラ姫」
「お気をつけて」
その、滑らかな白い頬に口づけを落とし、別れの挨拶を済ませたリュセルは、準備が整い、自分を呼ぶレオンハルトの元へと身を翻した。
女神像の前へと近づくと、レオンハルトがその女神像から剣を取って、腰に差した所だった。
「ではな、ジュリナ」
「ああ」
「お二人とも、お気をつけて」
そう言い合った瞬間、リュセルの視界を銀の光が覆い、目を開けていられなくなる。
「っ!」
一瞬で姿を消した兄弟を見送ったティアラは、両手を祈りの形に組んだ。
「ご無事で……」
そんな妹の肩を、無言のままジュリナは抱き寄せたのだった。
大きな銀の光の渦に巻き込まれたかと思ったら、一瞬でその光は掻き消えた。
リュセルはチカチカする目を瞬かせると、周りを見回した。先程とまったく変わらない、封印の間だ。
しかし……
「ようこそ来られた、お二方。サンジェイラ国へ」
ちょうど、ジュリナとティアラがいた位置に、見知らぬ少年が立っていた。
(ローウェンとは、真逆のタイプの美少年だな)
リュセルはぼんやりとそんな事を考える。毛先が緩くウエーブを描く漆黒の巻き毛が、少年の華奢な肩先で揺れていた。瞳は闇のように黒く、肌も褐色だ。エキゾチックな顔立ちをしたその少年は、まさに夜そのものであった。
「久しいな、アルティス」
隣でレオンハルトがそう言って少年に歩み寄っていくのを見て、リュセルもそれに続く。
「ああ。息災そうで何より、レオンハルト殿」
そう答えると、目の前の美少年は、薄く微笑んだ。
彼が、アルティス。
(玉鍵か)
「紹介しよう、アルティス。弟のリュセルだ」
紹介されたリュセルは、軽く頭を下げると、にっこりと微笑む。女性キラーな甘い微笑みに、一瞬、アルティスは目を見張るが、さすがは玉鍵、それをうまくかわした。
「初めまして。リュセル・セイントクロス・アシェイラです」
リュセルの言葉に頷き、アルティスも答えるように自己紹介をする。
「お初にお目にかかる、リュセル殿。我は、アルティス・セイントクロス・サンジェイラ。同じ宝鍵同士、よしなに頼む」
その、古風で横柄な話し方に、リュセルは内心首を傾げた。
(若いのに、ずいぶん古臭い話し方するんだな)
確か、祖父である前王に可愛がられているという話だったから、その影響だろうか……?
「では、こちらへ。国王陛下が謁見の間でお待ちだ」
そう言って二人を先導して歩き始めたアルティスの後をリュセルとレオンハルトはついて行く事になった。
長い階段を昇り、外に出るとそこは……
(わ……、和?)
時代劇に出てくるような、純和風の廊下が広がっていたのだった。
(そういえば、アルティスが着ている衣装も、これって、着物だよな?平安時代に貴族が着てたやつだぞ。高校の時、日本史の授業で習った)
向こうの世界の、日本史の教科書に載っていた着物に似ている。つまりは、直衣。綾香の世界の、平安時代の貴族のお召し物である。しかし、やはり、向こうの世界とは違うのか、デザインはこの世界風にかなりアレンジしてあるようだった。
転移装置を使って入城した為、外観はわからないが、内装を見る限り、こんな和風の城の中では、思いきり自分達は浮いている事だろう。
「ここだ」
アルティスはしばらく歩いた後、一際豪華な扉の前で止まると、その扉を両手で押して開けた。
(和風なのに、扉って……。和風なのか洋風なのか、この城は一体どっちなんだ)
リュセルは、心の中でそう突っ込んだ。
(そういえば、ジュリナ殿が来た時は、酒盛りしてたんだよな。ここの馬鹿王は)
ふと、そんな事を思い出すが、アルティスに連れられて入室した室内から、酒の匂いは一切しなかった。
部屋の中にいた面々。中央の玉座に腰掛けた中年の男と、彼を囲むようにしていたたくさんの子供達が、興味津々に、自分達を見つめていた。
部屋の中央、玉座の王から適度に離れた位置に進むと、ディエラでしたように、レオンハルトとリュセルは、王族に対する礼をとった。
「うん、お久しぶりですな。レオンハルト王子」
しゃがれた声でそう言った玉座の王を、リュセルは頭を下げたまま盗み見る。
彼が、ミゼール王。この、サンジェイラの国王。
(なんだか、くたびれたおっさんみたいな人だな)
リュセルのミゼールに関する第一印象は、こんな感じだった。金や銀をあしらった、豪華な着物が恐ろしく似合っていない。痩せている為、着物に着られている感すらある。
「ミゼール国王陛下もお変わりなく、なによりです」
いつもの抑揚のない無感動な声でそう告げると、レオンハルトは顔を上げた。
久しぶりに目にする、傾国の美女もあわやという美貌に、その場にいた者達は、一斉にため息をついた。それは、女にしか興味のないミゼールでさえ、うっかりと見惚れてしまう程の美貌だ。
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