【宝の鍵~金の王子と銀の王子~】本編 元平凡女性のイケメン王子は執着心強めな兄に溺愛される

月城はな

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第七章 黄昏往く国

8-1 ローウェンの秘密

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「アルティスはああ言うが、あの子にやはり半身は必要なものではないか?」

「ええ、メルティス様。このままではアルティス殿下が不憫ですわ」

 メルティスの言葉に焦げ茶の髪の侍女が答えると、厳格なる前王は「ふむ」と、小さく頷いた。

「前の玉主が死ななければ、新たなる玉主は誕生しない。今度こそ、アルティスを完全なる者にする為に、あの忌み子には死んでもらわねばなるまい。そして、その後産まれた正統なる王子が、アルティスの新たなる半身となるのだ」

「では、明日の朝食に毒を混ぜましょう。女神の子供を殺せるような猛毒を……」

 侍女の言葉にメルティスは深く頷く。

「頼む」

 そう言って身を翻したメルティスの、この恐ろしい策略を聞いていたのは、焦げ茶の髪の侍女と……そして、もう一人。

「……何てこと」

 メルティスが部屋を去ると、閉じていた目を開けて、レティシアは弱弱しくそう呟いたのだった。



*****



 ローウェンはその夜、夢を見た。

 自分の初恋の夢だ。

 夢の中で、自分は子供で、その時大好きだったレティという名の女性に、一人の少女を紹介された。自分よりも少しばかり年上の少女は、いつも叩かれてばかりだったローウェンの手を優しくとって微笑んでくれた。

 そして、少女は何かを言って(よく覚えていないのだ)、ローウェンの唇に自分の唇を重ねた。

 軽い触れるだけの口づけが、ローウェンの初恋の思い出である。

 惜しむらくは、その少女の事をよく覚えていないという事だろう。顔も声も、わからない。覚えているのは、柔らかな唇の感触のみだ。母が死んだ時も、兄弟にいじめられた時も、ローウェンの支えは、その初恋の少女だった。

 少女の着る深紅の振袖が鮮やかだった事はよく覚えているのだが。

 そんな幸せな夢を見て、ローウェンはその朝目を覚ました。


 この後待ち受ける悲劇を、何も知らずに……。







 ーこれで、忌々しい忌み子がようやく消えてくれるー


 見知らぬ男の声が、耳の奥で響くと同時に、リュセルは目を見開いた。

「……忌み子?」

 聞き取った声を繰り返すと同時に、近くで声がした。

「どうした?」

 兄の声だ。

 昨夜、行為の後、抱き合って眠った為、吐息がかかる程近くで聞こえる。

「まだ、眠っていてもいいよ」

 優しくそうささやかれ、髪を撫でられると、その言葉通りにうつらうつらと目を閉じそうになる。

 ……しかし。


 ーこれで正統なる血統の王子、我がアルティスにも、新たなる半身が産まれるー


 背筋が寒くなる程、不気味な声だ。


 ー頼んだぞ。必ず、この毒を、あの忌み子、金髪の子供の食事にー


 瞬間、リュセルは跳ね起きた。

「リュセル?」

 怪訝そうなレオンハルトに、リュセルは答えた。

「まずい」

 その言葉と共に、夜着姿のままベッドから滑り降りた。

「待て」

 今にも走り出そうとする弟の腕を咄嗟に掴むと、その顔色が蒼白だったのに気づく。

「早く行かなければ、ローウェンが殺される」

「なんだと!?」

 続いた言葉に、レオンハルトは絶句したのだった。







 アルティスの毎朝の日課は、病弱な母の見舞いから始まる。

 眠っている事の多いレティシアだが、朝なら目を開けている事が多い。いつもなら、少したわいもない話をするのだが、その朝は違った。

「早く行って、アル。このままでは、あの子は、メルティス様に殺されてしまいます。メルティス様は、あの子の朝食に毒を……」

 弱弱しい声でレティシアが告げた話の内容を聞くと同時に、アルティスは部屋を飛び出す。

 自分の半身に危機が迫っていた。







「あれ? 珍しいね」

 その日起きると、珍しく朝食が用意されていた。侍女が用意してくれたようだ。いつもなら、ローウェンの食事など、絶対に用意してくれないのに。

 お祝い事などがあると、特別にこちらまで食事が回ってくる事もあるから、昨夜、何かあったのだろうか?

 いつもは、動くテディベア軍団、お世話役のぬいぐるみ達が食事の用意はしてくれるので、不自由はないが、たまに、こうして思い出したかのように食事を用意してもらうと、自分の存在は、まだ、城の者達にも忘れられてはいないのだと、悲しい安堵を覚える。

 テーブルの上に用意された食事は、まだほかほかと湯気が出ていて暖かそうだ。

 冷めないうちに頂こう。

「?」

 朝食にしては、なんだか豪勢だ。自分の好物の肉饅頭もあるし。

「やっぱり、誰かのお祝いでもあったのかな?」

 昨日はバタバタしていて、まったく気づかなかったが……。

「まったく、レイン兄上の所為で昨夜は散々だったよ」

 ぶちぶちとそう愚痴りながら、湯のみにお茶を注ぐ。お茶は、元々この部屋にあった、ローウェンの私物だ。

 ズズズズ

「おいしい」

 濃い緑茶を飲むと、目が一気に覚めるようだ。

「わーい、肉饅頭、肉饅頭。いただきま~す」

 少しうきうきしながら、お皿にのった肉饅頭を両手で掴むと、ぱくりとそれに食いついた。


 その瞬間


 ヒュンッ


 風を切る音が聞こえたかと思ったら、女性の手にちょうどいい、小振りの短剣が、ローウェンがかぶりついた大きな肉饅頭に突き刺さった。

「え……?」

 ボロボロと中の肉が出て、見るも無残な状態の肉饅頭に一回視線をやり、そして、短剣の飛んで来た方を見ようとして、いきなり顔を掴まれた。

「吐け! 吐き出すのだッ!」

 よく見知った半身の声を聞くと同時に、口の中に手を突っ込まれる。

(!?)

「間に合ったか!」

「そのようだな」

 安堵したような声が、アルティスの後ろで聞こえる。

(リュセル兄さんに、レオンハルト兄さん!?)

 どうしてここに!?

「オ……、オエエっ!」

 喉の奥まで指を突っ込まれ、ローウェンは飲み込みかけた肉饅頭の欠片を吐き出した。

「ゴホゴホっゲホ……ッ」

 咽るローウェンの背を優しく撫でてくれるアルティスの手を嬉しく思う反面、何故こんな仕打ちをされたのか。その原因に思い至った。

「毒?」

 俯いたまま、そう呟いた自分の声に呼応して、アルティスの手がビクリと震えた。

「そうなんでしょう!?」

 目の前の兄の腕にすがり付いてそう叫んだ時、視界が異様に広い事に気づいた。

「え……」

 白布で覆われているはずの左目に触れると、指先が触れたのは滑らかな肌の上だ。先程の短剣が掠ったのだろう、白布はテーブルの上に切れ落ちていた。

 恐怖に心臓が止まりかけた。

 ゆっくりと、目の前のアルティスの顔を見る。兄は何も言わず、静かに見返しているだけだ。

 その心内が怖い。

 ばれてしまった、ばれてしまった、ばれてしまった!

 自分が呪われた存在だと。

 輝かしい兄、アルティスの半身になど認められるはずもない、忌むべき者だと……ッ。

「忌色」

 レオンハルトの驚きを孕んだ声が響き渡る。

 恐る恐る声のした方を見ると、驚きに目を見開いたリュセルの顔が目に入った。

「見ないで……」

 アルティスから体を離すと、ローウェンは首を緩く振った。

「見ないでよ!」

 左目を左手で覆い隠すが、もう遅い。

 知られてしまった。

 自分の半身に。

 兄のように慕った、優しい人達に。

 もう、今までのように接してはもらえない。

 ……好きでいてはくれない。

「見ないでーーーーッ!」

 絶叫と共に、ローウェンは持っていた短剣を、自分の左目目掛けて突き上げた。

「っ!?」

 咄嗟にその凶行を止めたのは、呆然自失状態から立ち直るのが比較的早かったリュセルだった。華奢な体を片腕で抱き、短剣の刃を素手で握りこみ、彼の左目の上スレスレで止める。

 その瞬間、一人の女性の残像が流れ込んで来た。


 ーどうして……、どうしてよ! 私はもうすぐ年季があけて、村に帰れるはずだった! 村には好きな人だっていた。一緒になって、幸せになれるはずだったのよ-


 二十代半ば程の、癖のない漆黒の長い髪をした綺麗な女性が、顔を涙で濡らしてそう叫んでいた。

 ー触らないで、汚らわしいッ! 何が、この薬は悪いものだから止めろよ。この薬は、全部忘れさせてくれる魔法の薬なのよ。そうして……、全部忘れて、私は最初からやりなおすの。この城に来てから、私の運命は狂ってしまった! 私は、あの村で、優しい人達に囲まれたあの村で、幸せに暮らすのよッ!-


 その女性が、長い事常服していた薬から、嫌な気配がするのを知っていた。だから、殴られても蹴られても、飲もうとするのを止め続けた。


 だって、この前聞いたもの。

 レティから聞いたんだもの。

 あなたは、”お母さん”なんでしょう?僕のお母さんなんでしょう?


 そんな自分の想いを壊す言葉を、この人は言う。それを、僕は知っている。

 言わないで、それを言わないで。お願いだから、僕を否定しないで。


 ーお前にそんな事を言う資格があると思っているの!? あたしは、お前の所為で村に帰れなくなったのよ。あんな男の子供を産んで、しかも産まれた子供が、忌み子ですって……? その、左目! 汚らわしいっ……どうして…………どうしてよぉ。……こんな、こんなの、あんまりよ。どうしてこんな事になったの……? 忌々しい子供。お前さえいなければ……、そう、お前なんてー


 やめ……、て


 ーお前なんて、産まれて来なければよかったー


 それは、子供が母親から聞くには、残酷過ぎる言葉だった。







「…………見ちゃったんだね、リュセル兄さん」


 ローウェンは、頬に触れる濡れた感触に気づき、静かにそう呟いた。

 背後から抱きしめている形のリュセルの腕を解くと、涙に濡れた銀の瞳を両の目で見上げる。

 右の蒼天の色の瞳。

 そして、左の濃い紫、菫色の瞳で……。

 その色は、夕暮れから夜にかけての、ほんの一瞬のみ訪れる、せつない空の色。

 しかし、それは、この世界では忌色と呼ばれ、忌むべき色と認知されていたのである。

 何故なら、その色は


(スノー……、スノーデューク)


 溢れる涙を拭うことも出来ずに、リュセルはその色を見つめた。

 それはまだ、弟神が邪心に心を染め、その瞳を紫電に変える前、優しい眼差しと共に向けて来た色だった。


 なんて事だろう。

 これは、創世の女神の罪だ。


 弟神への忘れえぬ情が、女神の子供へと、その瞳の色を受け継がせてしまった。

 なんという悲劇か。

 ローウェンの左目の下にある小さな泣き黒子が、まるで泣いているように見える。しかし、悲しい程に乾いた左右色の違う異端の瞳は、まるで泣く事を知らぬようであった。

 リュセルは涙を拭うと、呆然としている彼の半身を呼んだ。彼を泣かせてあげられる事が自分には出来ない事はわかっていた。

「何をしている、アルティス! これは……、これは、お前の役目じゃないのか!?」

 その怒鳴り声に、ビクリと肩を揺らしたアルティスの背を、レオンハルトは無言のまま優しく押す。

 押されるがままにローウェンの元へと歩み寄り、アルティスは表情のなくなった弟の顔を見た。そして、戸惑うように静かに語った。

「お祖父様は、お前の産まれ……、そして、何よりも、邪神の色を持つ、お前の左目を忌んでいた。その命を狙う程に。それを阻止する為に、我はお前に関心のない振りをせねばならなかったのだ」

「関心のない…………振り?」

 ローウェンのぼんやりとした声に、アルティスは小さく頷いた。

「お祖父様はお前を殺し、新たなる玉主を誕生させようとしていたのだ。それ故、我は、半身などいなくても女神の息子として完璧だと認めさせなくてはならなかった。お前を守る為……、でも、それは間違いであった。離れていては、守る事など出来ぬのだ。すまぬ……、愚かな兄を許せ、ローウェン」

 何だろう、これは夢だろうか?

 自分に都合のいい夢。

 だってこんな自分を、アルティスは守ろうとしたのだと言う。

 こんな、忌むべき存在たる自分を……。

「僕の事、嫌いじゃないの?」

 尋ねる声が震えた。

 だって、きっと、夢だもの。

 兄は、自分の左目を間近で見たのだ。忌色の瞳を!

 アルティスはその問いにせつなそうに微笑んで、子供の頃に交わした幼い誓いを再び口にした。
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