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第十一章 神への叛逆
6-2* 闇の愛撫
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そうして、捕らわれた屋敷にて、頼れる義姉、ジュリナから引き離されたリュセルは、反女神組織、ヒューマンのメンバーの一人、ワトスンに半ば引きずられるようにしながら監禁場所となる部屋に連れて来られていた。
「オラッ」
ドサッ
投げ捨てられるように寝台の上に放られたリュセルは、うつ伏せに倒れたままピクリとも動かなくなった。
「ご苦労でしたね、ワトスン。彼の面倒は私が見ますから、もういいですよ。ジュリナ姫の方の監視をお願いします」
「わかった」
そう言いながら振り向いたワトスンは、クラウンがリュセルの為にと、ワゴンに氷嚢と着替えの衣装、水の入った大きな器、汗拭き用の布等を乗せ、運びこむのを見て、非常に微妙な顔をした。
「何か?」
リュセルの倒れ込んだ寝台の傍にワゴンをつけたクラウンは、ワトスンの物言いたげな視線に平然とそう返す。
「何も、貴殿自ら面倒みずともいいんじゃないか? マーリンが妬くぞ」
「なら、他に誰に看させるというのですか。それとも、あなたが看ます?」
「じょ、冗談じゃない! 俺は男色の道に走るつもりはない」
この王子の面倒など看たら、その気がなくともその気になってしまいそうだ。
「おやおや」
脱兎のごとく部屋を飛び出して行ったワトスンを見送ると、クラウンはぐったりとうつ伏せに倒れ込んだリュセルの体を慎重に仰向けにする。
「まあ、まずは着替えさせましょうか。汗でぐっしょりですし」
そう言うと、持ってきた衣装に着替えさせる為、舞踏会で着ていたらしい正装衣装の上着に手をかけた。
白とローズピンクの色で構成された衣装の上着を脱がせ、その下の上衣を脱がせる。そして、水を浸した布を固く絞り、白い肌上に浮かぶ汗を丁寧に拭うと、夜着の上衣を着せかけた。
しかし、そこにきて、保っていた理性が崩れかける。
「あ、ああああああああああああああ」
衝動のまま、目の前の、固く目を閉じたままの青年の体を強く腕の中に掻き抱いた。
次の瞬間。
クラウンの体を覆っていた擬態が、一気に剥がれおちたのである。
黒く短かった髪は足元まで伸び、それは、スルスルと独りでに背後でみつ編みの形に結ばれる。顔形も、貴族的で端正だったが、それでも人間らしかったクラウン・ナイトのものから、穏やかさの中にも邪悪さを秘めた闇の美貌へと変化する。
ナイト侯爵の仮面を外したサイレンは、ゆっくりと目を開けると、瑠璃色に輝く瞳でリュセルを見下ろした。
愛おしい、愛おしい、愛おしい、愛おしい、愛おしい。
これが欲しい これが欲しい これが欲しい。
たまらなく、これのすべてが欲しい。
あまりの恋しさに、気が狂いそうになる。
己の中の邪気のすべてがこの青年を欲しがり、その存在に歓喜していたのだ。
姉上、姉上、姉上、姉上、姉上、姉上……!
愛してる、愛してる、愛してる。
恋しい、恋しい、恋しい、恋しい。
あなたが欲しい!
あなただけが欲しい!
僕だけを見て
他には何も見ないで
レイデューク姉上!
「くっ、マスター。今だ眠りについたままだというのに、なんという思念でしょう。姉神様自身に最も近いとされる剣鍵を前に、我慢が効かなくなりましたか?」
サイレンは自分の中で響き渡る絶叫のすさまじさに眉をしかめると、眠るリュセルの頬に触れた。
「あなたの元にお連れしたいのは山々なのですが……、マスター」
女神の守護の力を感じ、サイレンは手を引っ込めた。
「残念ながら、それは難しいようです」
しかし、無理に連れ行く事は出来ないが、この剣鍵の体調が悪く、浄化の力もままならない今なら、多少の接触はもてるはず。女神の意識も、青年の体調を慮り、出てくる事はあるまい。神族たるレイデュークの意識を表面化させるという事は、それだけ体にも精神にも負担をかけるという事なのだから。
「マスター。どうか、この一瞬の時だけでも我慢下さい。どうぞおいでになって…………」
サイレンがその言葉と共にゆっくりと目を閉じると、次の瞬間、瑠璃色をしていた瞳は紫電に染まる。
それは、一瞬だった。
一瞬でサイレンの意識が切り替わったのだ。
「あ、ね……、姉上…………」
サイレンの体に意識のみを同化させたスノーデュークは、うっとりとリュセルの両頬を両手で挟みこんだ。
「ずっと、会いたかったよ、僕の姉上」
そのまま、意識のない青年の唇に唇を寄せる。
(……じゃ、…………き)
濃密なる闇の気配を感じ、リュセルの意識は少しだけ浮上する。しかし、意識が混濁し、目の前に迫る脅威にも対処する事が出来ずに、リュセルは寄せられる唇を避けられずに受け止めてしまっていた。
「……ッぁ」
絡みつく舌から注ぎ込まれる闇の力に侵されてしまう。触れた肌から、邪気が慕わしげに絡みつく。
その、不快な感触。
(嫌だ、……気、持ち悪…………)
リュセルは目の前の邪鬼の体を押し返す事も出来ずに、ただ、荒い息を吐く事しか出来なかった。
「姉上。愛してる、愛してる、愛してる、愛してる、愛してる! どうか、お願いだから姉上も僕を愛してよ」
荒々しい口づけが解かれると同時に、子供のように無邪気な独占欲に支配された声が耳元で響く。
そして、うっすらと目を開け、焦点の合わない銀の瞳を空に向けるリュセルを見つめ、スノーデュークは嬉しそうに微笑んだ。
「僕の体は、今だ動かせず眠りについているんだよ、姉上。可哀そうでしょう? だから、姉上の力をお貸しください。あなたの子供の血は僕の力の糧になる」
そこまで言って、スノーデュークは悲しそうな顔をする。
「でも、姉上を傷つけるなんて、僕には出来ないよ。だから、別の方法でもらうね。ふふ、知ってるでしょう? 血じゃなくてもいいって事」
そう言うと、スノーデュークは、着せかけてあったリュセルの上衣に手をかけた。
「……っふ、く……、んんんッ」
邪鬼に塞がれた唇は大きく開かされ、口内に留まった唾液を無理矢理に奪われる。
「じっとしてて、姉上。姉上の体液をもらうだけだから」
卑猥な水音を立てて離れた、サイレンの姿をした弟神の紫電の瞳は、現在のリュセルには見えていなかった。目の前はぼんやりと歪み、周りには濃厚な邪気が漂っていて、まるで悪夢の中にいるようなのだ。
そのままスノーデュークの赤い唇は、リュセルの唇から頬を伝い、首筋にたまった汗をねっとりと舐めとった。
ピチャッ
「ひっ……、ぁ」
意識は混濁していようとも、体中に浮かんだ汗のすべてを舐めとろうとでもいうように動きまわる舌先の感触を無視出来ず、リュセルは嫌悪の声を上げる。
「ふふふふ、可愛い。もっとぐしゃぐしゃになって、僕に魅せてよ」
時間をかけて、散々若い青年の肌を弄った後、スノーデュークは嬉しそうにささやいた。
小首を傾げた邪神の視線の先で、リュセルの下衣はひとりでに腰紐が外れ、そのままスルスルと寝台の下に脱げ落ちる。スノーデュークは無邪気な笑みを浮かべたまま、綺麗に筋肉のついた長い脚の肌の感触を楽しみながらそこに手をかけた。意識がないに等しい女神の息子の脚は、たやすく広げられる。
「どうか、その蜜液のすべてを下さい。愛おしい僕の姉上」
そんな夢見心地のような声と共に、サイレンのその闇の美貌がゆっくりとリュセルの下肢へと伏せられた。
「……ッ、うぁっ」
瞬間、感じた直接的な刺激に、反射的にリュセルの体は跳ね上がった。
口腔内へと招いたそれを、スノーデュークは舌先で全体をねっとりと舐め上げ、口腔内の粘膜で扱き、愛撫する。いつもの焦らして弟の乱れる様を堪能し、どこか愉しんでいるような、レオンハルトの愛撫と違い、スノーデュークのもたらすそれは性急なもの。無意識に引こうとする身体を許さず、揺れる腰を見えない強い力が固定した。
「んんんぅッ」
背筋を仰け反らせ、リュセルは低く喘ぎ、下肢に埋められるスノーデュークの思念に支配されたサイレンのくすんだような色の金髪を、震える両手で掴み押さえこんだ。
下肢を弄られている間にも、サイレンの体から漂う、漆黒の霧状の形をした邪気が、まるで戯れるかのようにリュセルの上体の上を這い回り、敏感な部分を責め立てる。
「はぁはっ……あっッ、あうっ」
抗う事も出来ずに確実に熱量と質量を増していくリュセル自身の先端から、とろりと先走りの蜜が滴り落ちるのを目にしたスノーデュークは、うっとりと美しく邪悪に微笑んだ。
「ああ……姉上」
陶然とそうささやくと同時に、飢えた人間が喰らうかのようにそれにむしゃぶりつく。
「ぁっ、あっあっ、や……やあっ、いやだ……ッやだ~~~~~~~~~ッッ」
大きく首を左右に振りながらリュセルが上げる、恐怖と嫌悪の悲鳴にうっとりと聞き惚れながら、絶えず先端より溢れてくるそれを啄むように吸い上げ、スノーデュークは闇の快楽に喘ぐ若い体から、より多くの蜜を絞り取ろうと激しい愛撫を施す。
閉ざされようとした脚は邪気によって拘束され、更に大きく広げさせられてしまう。まるで邪神に捧げるかのように両足を広げて、リュセルは更に悲鳴を上げた。
「はっああああっ、ひ……ひいいっ!」
邪気に犯されている。
恐怖に目を見開き、悲鳴を上げて、涙を流すリュセルは、知らず知らずの内に自分の半身に助けを求めていた。
「たす……助けて、あぁ、助けてっ、兄さ……ッ」
「出して、姉上」
陶然とした様子のスノーデュークが、ひくひく慄いて絶頂寸前を訴えるリュセル自身を味わうように強く吸い上げた瞬間。
「っ~~~~~ッッ!」
リュセルは邪神の口内で達した。
吐き出されたそれを待ちかねていたスノーデュークは、音をたててすべて嚥下したのであった。
「オラッ」
ドサッ
投げ捨てられるように寝台の上に放られたリュセルは、うつ伏せに倒れたままピクリとも動かなくなった。
「ご苦労でしたね、ワトスン。彼の面倒は私が見ますから、もういいですよ。ジュリナ姫の方の監視をお願いします」
「わかった」
そう言いながら振り向いたワトスンは、クラウンがリュセルの為にと、ワゴンに氷嚢と着替えの衣装、水の入った大きな器、汗拭き用の布等を乗せ、運びこむのを見て、非常に微妙な顔をした。
「何か?」
リュセルの倒れ込んだ寝台の傍にワゴンをつけたクラウンは、ワトスンの物言いたげな視線に平然とそう返す。
「何も、貴殿自ら面倒みずともいいんじゃないか? マーリンが妬くぞ」
「なら、他に誰に看させるというのですか。それとも、あなたが看ます?」
「じょ、冗談じゃない! 俺は男色の道に走るつもりはない」
この王子の面倒など看たら、その気がなくともその気になってしまいそうだ。
「おやおや」
脱兎のごとく部屋を飛び出して行ったワトスンを見送ると、クラウンはぐったりとうつ伏せに倒れ込んだリュセルの体を慎重に仰向けにする。
「まあ、まずは着替えさせましょうか。汗でぐっしょりですし」
そう言うと、持ってきた衣装に着替えさせる為、舞踏会で着ていたらしい正装衣装の上着に手をかけた。
白とローズピンクの色で構成された衣装の上着を脱がせ、その下の上衣を脱がせる。そして、水を浸した布を固く絞り、白い肌上に浮かぶ汗を丁寧に拭うと、夜着の上衣を着せかけた。
しかし、そこにきて、保っていた理性が崩れかける。
「あ、ああああああああああああああ」
衝動のまま、目の前の、固く目を閉じたままの青年の体を強く腕の中に掻き抱いた。
次の瞬間。
クラウンの体を覆っていた擬態が、一気に剥がれおちたのである。
黒く短かった髪は足元まで伸び、それは、スルスルと独りでに背後でみつ編みの形に結ばれる。顔形も、貴族的で端正だったが、それでも人間らしかったクラウン・ナイトのものから、穏やかさの中にも邪悪さを秘めた闇の美貌へと変化する。
ナイト侯爵の仮面を外したサイレンは、ゆっくりと目を開けると、瑠璃色に輝く瞳でリュセルを見下ろした。
愛おしい、愛おしい、愛おしい、愛おしい、愛おしい。
これが欲しい これが欲しい これが欲しい。
たまらなく、これのすべてが欲しい。
あまりの恋しさに、気が狂いそうになる。
己の中の邪気のすべてがこの青年を欲しがり、その存在に歓喜していたのだ。
姉上、姉上、姉上、姉上、姉上、姉上……!
愛してる、愛してる、愛してる。
恋しい、恋しい、恋しい、恋しい。
あなたが欲しい!
あなただけが欲しい!
僕だけを見て
他には何も見ないで
レイデューク姉上!
「くっ、マスター。今だ眠りについたままだというのに、なんという思念でしょう。姉神様自身に最も近いとされる剣鍵を前に、我慢が効かなくなりましたか?」
サイレンは自分の中で響き渡る絶叫のすさまじさに眉をしかめると、眠るリュセルの頬に触れた。
「あなたの元にお連れしたいのは山々なのですが……、マスター」
女神の守護の力を感じ、サイレンは手を引っ込めた。
「残念ながら、それは難しいようです」
しかし、無理に連れ行く事は出来ないが、この剣鍵の体調が悪く、浄化の力もままならない今なら、多少の接触はもてるはず。女神の意識も、青年の体調を慮り、出てくる事はあるまい。神族たるレイデュークの意識を表面化させるという事は、それだけ体にも精神にも負担をかけるという事なのだから。
「マスター。どうか、この一瞬の時だけでも我慢下さい。どうぞおいでになって…………」
サイレンがその言葉と共にゆっくりと目を閉じると、次の瞬間、瑠璃色をしていた瞳は紫電に染まる。
それは、一瞬だった。
一瞬でサイレンの意識が切り替わったのだ。
「あ、ね……、姉上…………」
サイレンの体に意識のみを同化させたスノーデュークは、うっとりとリュセルの両頬を両手で挟みこんだ。
「ずっと、会いたかったよ、僕の姉上」
そのまま、意識のない青年の唇に唇を寄せる。
(……じゃ、…………き)
濃密なる闇の気配を感じ、リュセルの意識は少しだけ浮上する。しかし、意識が混濁し、目の前に迫る脅威にも対処する事が出来ずに、リュセルは寄せられる唇を避けられずに受け止めてしまっていた。
「……ッぁ」
絡みつく舌から注ぎ込まれる闇の力に侵されてしまう。触れた肌から、邪気が慕わしげに絡みつく。
その、不快な感触。
(嫌だ、……気、持ち悪…………)
リュセルは目の前の邪鬼の体を押し返す事も出来ずに、ただ、荒い息を吐く事しか出来なかった。
「姉上。愛してる、愛してる、愛してる、愛してる、愛してる! どうか、お願いだから姉上も僕を愛してよ」
荒々しい口づけが解かれると同時に、子供のように無邪気な独占欲に支配された声が耳元で響く。
そして、うっすらと目を開け、焦点の合わない銀の瞳を空に向けるリュセルを見つめ、スノーデュークは嬉しそうに微笑んだ。
「僕の体は、今だ動かせず眠りについているんだよ、姉上。可哀そうでしょう? だから、姉上の力をお貸しください。あなたの子供の血は僕の力の糧になる」
そこまで言って、スノーデュークは悲しそうな顔をする。
「でも、姉上を傷つけるなんて、僕には出来ないよ。だから、別の方法でもらうね。ふふ、知ってるでしょう? 血じゃなくてもいいって事」
そう言うと、スノーデュークは、着せかけてあったリュセルの上衣に手をかけた。
「……っふ、く……、んんんッ」
邪鬼に塞がれた唇は大きく開かされ、口内に留まった唾液を無理矢理に奪われる。
「じっとしてて、姉上。姉上の体液をもらうだけだから」
卑猥な水音を立てて離れた、サイレンの姿をした弟神の紫電の瞳は、現在のリュセルには見えていなかった。目の前はぼんやりと歪み、周りには濃厚な邪気が漂っていて、まるで悪夢の中にいるようなのだ。
そのままスノーデュークの赤い唇は、リュセルの唇から頬を伝い、首筋にたまった汗をねっとりと舐めとった。
ピチャッ
「ひっ……、ぁ」
意識は混濁していようとも、体中に浮かんだ汗のすべてを舐めとろうとでもいうように動きまわる舌先の感触を無視出来ず、リュセルは嫌悪の声を上げる。
「ふふふふ、可愛い。もっとぐしゃぐしゃになって、僕に魅せてよ」
時間をかけて、散々若い青年の肌を弄った後、スノーデュークは嬉しそうにささやいた。
小首を傾げた邪神の視線の先で、リュセルの下衣はひとりでに腰紐が外れ、そのままスルスルと寝台の下に脱げ落ちる。スノーデュークは無邪気な笑みを浮かべたまま、綺麗に筋肉のついた長い脚の肌の感触を楽しみながらそこに手をかけた。意識がないに等しい女神の息子の脚は、たやすく広げられる。
「どうか、その蜜液のすべてを下さい。愛おしい僕の姉上」
そんな夢見心地のような声と共に、サイレンのその闇の美貌がゆっくりとリュセルの下肢へと伏せられた。
「……ッ、うぁっ」
瞬間、感じた直接的な刺激に、反射的にリュセルの体は跳ね上がった。
口腔内へと招いたそれを、スノーデュークは舌先で全体をねっとりと舐め上げ、口腔内の粘膜で扱き、愛撫する。いつもの焦らして弟の乱れる様を堪能し、どこか愉しんでいるような、レオンハルトの愛撫と違い、スノーデュークのもたらすそれは性急なもの。無意識に引こうとする身体を許さず、揺れる腰を見えない強い力が固定した。
「んんんぅッ」
背筋を仰け反らせ、リュセルは低く喘ぎ、下肢に埋められるスノーデュークの思念に支配されたサイレンのくすんだような色の金髪を、震える両手で掴み押さえこんだ。
下肢を弄られている間にも、サイレンの体から漂う、漆黒の霧状の形をした邪気が、まるで戯れるかのようにリュセルの上体の上を這い回り、敏感な部分を責め立てる。
「はぁはっ……あっッ、あうっ」
抗う事も出来ずに確実に熱量と質量を増していくリュセル自身の先端から、とろりと先走りの蜜が滴り落ちるのを目にしたスノーデュークは、うっとりと美しく邪悪に微笑んだ。
「ああ……姉上」
陶然とそうささやくと同時に、飢えた人間が喰らうかのようにそれにむしゃぶりつく。
「ぁっ、あっあっ、や……やあっ、いやだ……ッやだ~~~~~~~~~ッッ」
大きく首を左右に振りながらリュセルが上げる、恐怖と嫌悪の悲鳴にうっとりと聞き惚れながら、絶えず先端より溢れてくるそれを啄むように吸い上げ、スノーデュークは闇の快楽に喘ぐ若い体から、より多くの蜜を絞り取ろうと激しい愛撫を施す。
閉ざされようとした脚は邪気によって拘束され、更に大きく広げさせられてしまう。まるで邪神に捧げるかのように両足を広げて、リュセルは更に悲鳴を上げた。
「はっああああっ、ひ……ひいいっ!」
邪気に犯されている。
恐怖に目を見開き、悲鳴を上げて、涙を流すリュセルは、知らず知らずの内に自分の半身に助けを求めていた。
「たす……助けて、あぁ、助けてっ、兄さ……ッ」
「出して、姉上」
陶然とした様子のスノーデュークが、ひくひく慄いて絶頂寸前を訴えるリュセル自身を味わうように強く吸い上げた瞬間。
「っ~~~~~ッッ!」
リュセルは邪神の口内で達した。
吐き出されたそれを待ちかねていたスノーデュークは、音をたててすべて嚥下したのであった。
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