【宝の鍵~金の王子と銀の王子~】本編 元平凡女性のイケメン王子は執着心強めな兄に溺愛される

月城はな

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第十二章 月華の乙女

13-1* 大聖堂での情交

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 人気のない大聖堂。毎朝毎夜、神官達が祈りをささげる為に存在するその場所は広く、それ故に声も響いた。

「あ、はッ……あ、あッ」

 乱された上衣の隙間から手を差し入れられたリュセルは、複雑な着方をしていた神官服を淫らに乱されていくのを感じる。優美な兄の指に胸の突起を探られ、ゆるゆると撫でまわされながら、耳元をねっとりと舐め上げられた。
 場所が場所だけに、今夜はこのまま立ったままするつもりなのか、リュセルは背後に建つ女神像に寄り掛かりながら、レオンハルトの手によって上衣の前が寛げられていくのを喘ぎ声を噛み殺しながら見つめていた。肌蹴られ、現れた白い肌の上、兄の指に弄られた両方の突起は赤く色づいてふっくらとしている。

「可愛い色だね」

 吐息のようにかすかな低いささやき声が聞こえたと同時に、胡桃色の髪に覆われた頭がゆっくりと伏せられる。

「ッはぁっ……あ、あぅ……そ、な、吸うなぁッ」

 柔らかく優しく口に含まれたかと思ったら、甘噛みされ、強く吸いつかれた。右はピチャピチャと音を立て柔らかな舌先で転がされ、左は指に愛撫される。せつない痺れが下肢に流れ、リュセルはどうしようもなくなり、胸元に伏せられたレオンハルトの頭を抱えて自分の胸を兄に捧げ出す。

「ふ、ん……ん、ん、ぁんっ……」

 背をのけぞらして喘ぎながら、リュセルは胸を弄られる快感だけで達きそうになる自分を感じていた。

「んんッぁ、も、はな……離せ、頼むから……離し…………ッあああぁッ」

 リュセルの懇願を聞いていたレオンハルトが、散々弄ったそこをコリっと音がする程きつく噛んだ。

「ひッ、嫌……いや、あ……あ、ぁ」

 ガクガクと膝を震わせながら涙を流す弟の、銀の色に縁取られた白皙の美貌を見上げたレオンハルトは、妖艶に微笑んだ。

「何が嫌なんだい? 上手に達けたじゃないか。ここだけの刺激で」

 そう言うと、レオンハルトは自分の唾液でいやらしく光る目の前の突起をつまんだ。

「ひぃッ」

 敏感になった場所への強い刺激に体が強張り、リュセルは悲鳴を上げた。

「さて。汚れてしまっただろう? リュセル」

 兄の肩を抑え、これ以上の胸への刺激を阻止しようとしていたリュセルは、涙に濡れた瞳を瞬かせた。何を言いたいのか、わからない。だが、続いた台詞はひどく卑猥なものだった。

「自分で捲ってご覧。綺麗にしてあげよう」

 神官服の下衣の裾を自分で捲り、達したばかりの下肢をさらけ出すように命じてきたレオンハルトを見つめ、リュセルは羞恥に顔を赤らめる。

「ほら、出来るだろう?」

 低く誘うような、淫魔のように蠱惑的な美声にそそのかされ、リュセルは引きずるように長い神官服の下衣の裾を皺が寄る程強く掴む。そして、下着を下ろし、はしたない位に淫猥な状態になっている下肢を見せる為、ゆっくりと裾を引き上げた。

「…………」

「あ……、あ、み……見るな」

 無言のまま、晒され濡れた弟の下肢を凝視していたレオンハルトは、その場に両膝をついた。

「そのままでいなさい」

 熱を孕んだ掠れた声音を聞くと同時にリュセルはビクリと体を大きく震わせる。兄のやろうとしている事は、分かり過ぎる程に分かった。

「ククク、期待しているのかい? また濡れてきたよ」

 そんな弄るような言葉と共に、微かな吐息が再び兆し始めたむき出しの自身にかかる。

 チュッ

 際どい太腿の部分に口づけたレオンハルトは、飛び散った残滓を拭う為、そのまま丁寧に弟の股間に舌を這わせ、舐め啜った。

「は、ッは、あ、あ……、ぁあうっ」

 ぴちゃぴちゃという、自分の下肢から響く濡れた音がたまらない。リュセルは綺麗に結われたレオンハルトの髪をかき混ぜながら、四肢を強張らせ、甘く喘いだ。

「ああ、これでは、どんなに舐めてもすぐに濡れてしまうね」

 太腿の裏側を舐め啜られ、触れられていないにも関わらず先走りの蜜をこぼし始めたリュセル自身を揶揄して、レオンハルトは淫蕩にささやく。

 ガクガクと震え、レオンハルトの支えなしでは立っているのもやっとな状態のリュセルは、涙の膜の張った銀の瞳を顔を上げた兄に向けた。

 縋るような視線を向けてくる弟に、レオンハルトは花のように微笑む。

「あ、あんッ」

 瞬間、双丘をゆっくりと開いて、兄の指が後腔に差し入れられた。

「堪えなさい、達ってはいけないよ」

 無体なその言葉に対し、リュセルの頬を滴が伝う。

「そ、な……無理、無理ッ……動かッ動かさな、ぁあうッ……、やめッ」

 グチュグチュと音を立て、出し入れを繰り返すレオンハルトの肩を掴んでリュセルは懇願した。こんな風にされれば、すぐに達ってしまう。

「増やすよ、三本目だ。ふふ、こんなに締めて……。そんなにも私の指が好きか?」

 遠慮なく内を突き、かき乱すレオンハルトの長い指に翻弄され、上体を折り、跪く兄の肩に縋りながらリュセルは耐えきれないと啼く。

「は、はぁ、あぅ、ッい……達く、ぁ、あ、ッ」

「このまま指で達くかい? ただ、明日も早いからね。今夜は一度だけだよ」

 つまり指で達したら、体を繋ぐ事はしないという。男に抱かれるに慣れた貪欲な体が指での刺激だけで満足するはずがない。

「や、嫌ッ、駄目……ッ」

 意地の悪いレオンハルトの言葉を聞いた途端、リュセルは自分の下肢に震える手を入れ、後腔の根元までうずめられた兄の指を引き抜いた。たいして力の入っていないその指は、容易く抜ける。

「指では物足りないなんて、淫乱な子だ」

 甘い毒のような声がすぐ耳元でする。いつのまに立ちあがっていたのか、レオンハルトはリュセルの片足を掴むと、それを引き上げた。

「今……、更だろ……が」

 後腔に押し付けられた兄自身の熱さを感じ身体を悦ばせながらも、リュセルはそう毒づく。

「ククク、それもそうだ」

 弟の反応に気を良くしたレオンハルトは低く笑いながら、熱く熟れたそこに自身をうずめた。

「あっ、は、はあッッ」

 もう、神官服の裾を持っている事など当に出来ていない。着衣のまま、貪欲に互いを貪り合う。それも、立ったまま、女神像に背中を押さえつけられ、力の抜けた体をほぼ抱き上げられた状態で、自分の体の奥を突かれているのだ。こんな、神聖な場所で。そう思えば思う程、何故か興奮する心をリュセルは抑えきれなかった。

「あ、あ、兄さん、兄さッん、あっ、ああああッ」

「イイよ、リュセル。……ッん上手だ」

 抱え上げた弟の脚の間に腰を押し付けるようにして、レオンハルトは怒張した自身でリュセルを挿し抜く。

 奥まで深く、強く。

 その、耐えられないような刺激と悦楽に、兄の指に自身を堰き止められていなかったら、すぐにでも達ってしまった事だろう。

「ひぅ、あ、あッ、駄目、や、……速過ぎっ」

 後腔の筒を開き、最奥へと誘い、自分の内側を蹂躙する男自身を逃すまいと締めつける。己が魂が求める相手のもたらす耐えがたいその悦楽。レオンハルトは無言のまま目を細めるとよりいっそう強い腰つきになって弟の体を攻め立てた。

「ああ、ぁあああッ」

 リュセルは悲鳴に近い喘ぎ声を響かせながら、兄の肩に顔をうずめて目の前のたくましい体にしがみつく。宝主の腕力を以ってリュセルの両脚を抱え上げ、激しく突き上げるレオンハルトの耳元で、リュセルは泣きながら訴えた。

「駄目、達くッ、も、……あ、ーッあ、ぁああああッ」

 いつしか弟の体の奥底を暴き、蹂躙する事に夢中になっていたレオンハルトの手はリュセル自身から離されていた為、耐える事も出来ずにリュセルは両脚を痙攣させながら神官服の下で熱液をはじけさせた。蠕動し、ヒクつく弟の内の動きを楽しんだ後、レオンハルト自身も繋がった奥底へとあるだけの熱を注ぎ込む。

「ぁ、あ、あ……ぁ」

 兄の放つものをすべて逃すまいと、無意識に両脚を強くレオンハルトの腰に巻きつけて動きを止めたリュセルの瞳はうつろで、絶頂の余韻から抜け出す事が出来ずにいた。
 しばしの後、落ち着いた頃合いを見計らって兄自身が抜かれ、片足が解放されて床に付く時になって、ようやく視界が開けてきたのだった。

 立ったままでの激しい交わりに、膝は震え、レオンハルトの支えなしでは、その場にへたり込んでしまった事だろう。

 そんなリュセルが息を整えながら兄の肩越しに聖堂の入口に目を向ける。

 すると……、

 真っ青な顔色をした青年と目が合った。

「……………………」

「………………………………」

 いきなりの事に衝撃を受けたリュセルは、動きを止めたまま、赤髪の神官長補佐と見つめ合う事しか出来ない。

(ッ、な、は、ヘッ!? い、いいいいいいつから、そこに!?)

 リュセルは血の気を引かせながら呆然とする。夢中になってレオンハルトの動きを追っていた為、彼、ルークがいつからそこにいたのかまったくわからない。

「貪欲な体だね、まだ足らないのか?」

 強くしがみついてくる弟を勘違いしたのか、レオンハルトはそう言いながら、リュセルの神官服の裾を割って、その下にある濡れた太腿の内側を撫で擦る。

「あッ……んぅ、ち、違うッ」

「今夜は一度だけだと言っただろう、我慢しなさい」

 我慢しろと命令するくせに、その手はいやらしく卑猥な仕草でリュセルの脚を割り、達したばかりの自身に触れてくる。

「駄目、駄目だッ……離し、あぁッ」
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