異世界で愛され幸せに生きる話

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本編

11.

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魔力操作をしてから頻繁に精霊たちが遊びに来るようになった。

『モモ様ぁー。今日あそぼー!」

今日も3人の精霊さんが来てくれたんだけど…

「ごめんね、今日はママとお茶会するの。」

『そっかぁ、残念。楽しんで来てねー!」

「うん、ありがとう。」

定期的にママとおしゃべりをするんだけど、今日は初めてお庭でお茶会なんだよね。楽しみ。












「モモちゃん、1週間ぶりね。会えて嬉しいわ。」

「ふふ、ぼくも。」

「とりあえず座りましょうか。」

お庭の少し奥の方に行くとひらけた場所にテーブルと椅子が用意され、スイーツが並んでいた。

「ママ、今日もいっぱい、だね。」

「だって、モモちゃんの食べれる量が増えたのが嬉しくて。」

そう、少しだけだけど前よりも食べられるようになったのだ。

ルーもパパもママも褒めてくれたから嬉しい…。

「お部屋にずっといるの退屈じゃない?」

「ううん。本読んだりするの、楽しいよ?」

精霊さん達も遊びに来てくれるしね。

「そう?モモちゃんの歳だと本来なら高等学院に入っているのだけどね…」

「学院?」

「あら、モモちゃんの世界には無かった?」

「ううん、あった、けど…傷がバレちゃうからダメって、お母さんが」

「……」

そう言うとママは怖い顔をして黙ってしまった。

「あっ、でも図書館には行かせて貰えてたから本で色々覚えたの。」

「…モモちゃんは勉強したいと思う?」

勉強…分かんない、でも……

「学校、行ってみたかったな…。」

「そう。ふふ、ママに任せなさい。モモちゃんの願いはなるべく叶えてあげたいの。」

「…ありがとう?」

ママがとってもはりきってる。なんでだろう?

















部屋に戻ってきてしばらく経つとルーが帰ってきた。

「あれ、モモなんだかご機嫌だね?」

「ふふ、今日はいつもより食べるの嫌じゃなかったの。だからね、ケーキ、食べたんだぁ。」

「それはよかったね。美味しかった?」

「うんっ。きらきらしてて幸せな味…」

誕生日もクリスマスもだいたい部屋から追い出されてたからもちろんケーキなんか食べることはなかった。
だから今日が初めて…

「じゃあ今度は俺と一緒に食べようね。」

「うんっ!」

この世界に来て幸せなことがいっぱい。
きっとルーがそばに居てくれるからだ。

あれ……なんで、ルーは僕にこんなに優しくしてくれるんだろう。

僕が、神子……だから?

「モモ、どうした?」

「……ううんっ、なんでもないっ。」

なにかほかの理由があるはず、だよね……?



その後、何度考えても同じ答えしか出なかった。


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