【R18】特殊スキルは聖水でした。

日向沖

文字の大きさ
55 / 97
2章

2‐3 アンナに説明

しおりを挟む
 とりあえず俺たちは広いスペースのある場所にテントを広げ、拠点とする。

「一応、明日以降は俺とアンナはカリーナさんと開拓の計画を立てるから、リーズとミーシャとナツキで周辺の探索をお願い。」

 明日以降の簡単なスケジュールを決る。
 リーズは子供の用に笑顔で頷く、この島を探索したくてたまらなそうだったからね。
 それから、

「今までちゃんと説明しなくてごめん、「聖水」について話そうと思う。」

 一応見張りとしてナツキにテントの周囲の警戒をしてもらい、アンナに説明を始める。

ーーーーーーーーー

「なるほど、そういうことだったんだね。」

 想像していたよりアンナは驚かない。

「冒険者にとって貴重で特別な事かもしれないけど、田舎者の私にはすべてが初めての体験だからね。
 安心して、仲間の秘密を誰かに言うつもりはないから。」

 胸、というより胸筋張る。

「ちぇっ、つまんないのー」

 アンナにいたずらする気だったリーズ的には少し物足りなそうだが、最初からこうなることは分かっていたという表情でもある。

ーーーーーーーーー

 「聖水」について新しく分かった事もある。

 さっきナツキが確認したところによると、支給される水の一部、飲み水用ではないほうに「聖水」を混ぜたところ、十分飲み水として使用できる状態になったと。
 
 どの位の割合で混ぜるかは、俺のスキルレベルの上昇に伴って随時確認する必要はあるだろうという事。

 恐らく、多少の汚れや毒素も「聖水」で無効化している為だと考えられる。
 例によって俺には効果が無い為、貴重な水分の分配と「聖水」による補正を考え、パーティに支給される飲み水の大部分は俺が使用する事になった。

「明日からはアンナにも飲んでもらうから。」

 リーズはふざけた様子も無く、アンナを成長させる為の最善策を考えているようだったので、口出しはしない。

「力作業が多くなるから、体力回復効果はありがたい。
 それに、獲得できる経験値が増えれば、皆の足を引っ張らなくて済むからね。」

「大丈夫だよ!
 アンナの力だったらすぐに強くなれるよ!」

 未知への探求心という点ではミーシャ・リーズ・アンナの三人は話が合うだろう。

 俺だって本音ではこの島を探索したいが、リーズとナツキ以外は初級も初級。
 出来るだけのことはして、危険度は下げておきたい。

「話は終わりましたか?」

 見張りをしていたナツキがテントに入ってくる。

「ああ、ありがとう。」

 お礼を言って中へ入れる。

「何はともあれ、さっさと済ませてダンジョンを目指そう。」

 木の性質さえ分かれば後は騎士団を中心に作業が進むだろう。
 アンナのお手並み拝見だ。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

乳首当てゲーム

はこスミレ
恋愛
会社の同僚に、思わず口に出た「乳首当てゲームしたい」という独り言を聞かれた話。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

自習室の机の下で。

カゲ
恋愛
とある自習室の机の下での話。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

処理中です...