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1.少女のハンドクリーム
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カンベルタ大公国に入国して、陽がすっかり地平線の下へ沈んでしまった後、二人が乗った馬車はある建物の前で止まった。
「さあ、着いたよ」
そう言いながら身軽に馬車から降りたテレーゼは、フェオドーラのハンドバッグさえも持ってスタスタとその建物の中に入っていた。
ドーラはそれに負けじと慌てて彼女の後を追った。
暗くて分かりづらかったが、どうやらここは宿屋のようで、テレーゼはここの馴染みのようだった。宿屋の主人らしき人物に軽く挨拶を済ませた後、階段を上っていった。しかし、ドーラはそれについて行ってよいのかと悩み、玄関で立ち止まってしまった。
もちろん、いくらエルスオング大公から『調査』を命じられて、それなりの現金をもらっているが、それのほとんどは現地での活動費だ。だから、ここで余分に使うわけにはいかない、と思ってしまったのだ。
そんなドーラの様子に気付いたテレーゼは、上っていた階段を下り、彼女に声を掛けた。
「どうしたんだい?」
テレーゼにはドーラの悩みには気づいていないようだった。
「えっと、私はどちらの部屋に泊まろうかって考えておりまして――――ええと、あまりにも急にエルスオングを出てきたので、お金は持ってきているんですけれど、宿の予約とか――――え、え?」
ドーラが悩みを正直に告白しだすと、話の途中にもかかわらず、テレーゼは彼女の手を引っ張って、階段を再び上り始めた。
「はぁ。言っていなかった私が悪いな。キミは第一級認定調香師として『調査』のためについて来てもらっている。
だから、キミの調査に関わるすべてはこの私、アイゼル=ワード大公が背負う――――いいや、言葉が違うな。私はキミに投資する。キミはアイゼル=ワードに着くまで、ただ万全のコンディションを保ってくれることだけを気にしてくれればいい。それでいいんだ」
テレーゼの階段を上りながらの言葉に、わかりました、とドーラはただ、頷くことしかできなかった。
ドーラにあてがわれたのは、テレーゼが泊まる部屋の隣のようで、かなり立派な調度品が置かれていた。その部屋を見た時、思わず現実なのか確かめるべく、自分の頬をつねったけど、現実は変わらなかった。
この宿に泊まるのは一晩だけなので、荷ほどきをする必要はない。ドーラが手荷物を置いた後、すぐに部屋の外からテレーゼに呼ばれ、今度は宿の中にある食堂へ連れていかれた。
食堂と言っても、個室であり、テレーゼとドーラが丸テーブルにつき、そして今までは姿を見せてこなかったテレーゼの護衛が部屋の隅に立っている、少し不思議な空間であった。
食事は貴族の人たちにとってみれば、普段の食事ではあり得ないだろう大皿に盛られたものだったけれど、内容自体はエルスオング大公国とほとんど似ていて、普段食べ慣れているドーラにも、二十日余りエルスオング大公国に滞在したテレーゼの口にも合うものだったようだ。
もしかしたら、大公という立場上、好きなものや嫌いなものをつくらないようにしているのかもしれないし、彼女が置かれてきた環境から考えると、それらをまわりに見せないようにしているのかもしれなかったが。
食事をしながら、テレーゼは五大公会議と呼ばれる、五人の大公たちが集う会議での食事内容や間食として出されるお菓子などについても教えてくれた。ドーラはあまり菓子には詳しくなかったが、テレーゼの喋る内容から、ちょっとだけそれらを食べたくなったドーラだった。
食事後には、護衛の二人も交じって会話を楽しんだ。
二人はクルトとルッツという名前で、ともにテレーゼが幼い時からずっとそばにいるらしく、大公とその護衛、というよりも友達や親友という気安い関係だった。その関係は、彼らと話しているときのテレーゼの表情からも読み取れた。
ただ、楽しい時間はほんの少しだった。明日中にアイゼル=ワード大公国に着くためには、翌朝早くに出発するということで、本来ならば寝る時間には少し早いが、休むことになった。
各部屋に分かれた後、ドーラは入浴した。バスソルトを使いたかったが、それを作るためのバスソルト用の塩や精油はすべて、旅行鞄の中に入れてしまっていたので、馬車に残してあった。その代わり、身体への負担を考え、ぬるま湯に少し長めにつかった。
いつもとは違う慣れない環境の下、しばらくの間、ベッドの上で寝返りをうっていたが、いつの間にか寝ていた。
翌朝、ドーラはいつもの癖か、まだ日が昇り切っていないころに起きてしまった。けれど、そこでもう一度寝てしまったら、きっと遅くなってしまうと思って、あることを実行することにした。
昨日とほとんど変わらない服に着替えたドーラは、ハンドバッグの中から小瓶を取り出し、それだけを持って音をたてないように外に出た。
すでに外は宿の従業員たちがせわしなく動いているのが見え、その間を縫うように外へ向かった。
「おはようございます」
ドーラは目的の馬車を見つけ、そこですでに馬車の調整をしていた御者に挨拶した。昨日はバタバタしていたというのもあって、しっかりと見ていなかったが、御者はテレーゼの両親が生きていたら、彼らと同じくらいの年で、彼もまた、テレーゼが大公になる前から彼女を知っているようだった。
おはようさん、と御者は突然の客人となったドーラに対しても、気さくに声を掛けてくれた。
「あの、もし、よろしければ、中に入らせていただけませんでしょうか」
ドーラの突然の申し出に、困惑した御者。それもそうだろう、彼女が言っているのは、雇い主であるテレーゼの命を脅かす行為かもしれないから。それを理解したうえで、ドーラはそう言ったので、御者の反応に戸惑ったりしなかった。
「私がすることを見ていてください」
そう言って、彼の許可を得られなかったものの、馬車に乗り込み、何ふきか小瓶から噴射した。
少し焦った様子を御者から感じられたが、馬車の内装に香りづけるとともに、自分のハンカチにも同じ匂いをつけた。
「これを嗅いでみてください」
馬車から降りると同時に、御者に手渡した。御者はそのハンカチの匂いを嗅ぎ、たちまち焦っていた顔から、驚いた顔に変わった。
「多分、前にテレーゼさんが纏われていた匂いと似ていると思いましたが、違いましたか?」
テレーゼがそう尋ねると、御者は頷いた。
ドーラは昨日、出かける前に手軽なアロマクラフト――ルームスプレーを作ったが、それとは別に、例のハンドオイルの成分を調べるときに作ったブレンドオイルをもとにして、ルームスプレーを作っていて、それを何人かに試したかったのだ。
「そうですよ。ずいぶんと昔に、大公殿下がつけられていたんですが、最近はめっぽう付けられなくなってしまいましてね」
彼はその匂いを懐かしみながら、しみじみと言った。その言葉にドーラはやっぱりか、と思った。
というのも、当然、テレーゼがつけていたハンドオイルと今、吹き付けたルームスプレーの匂いは全く同じではない。だけれど、御者はそれを似ていると言い切った。ということは、ドーラが作ったブレンドオイルとテレーゼがつけていたハンドオイルの『香り』の違いはほんの些細なもの――弱い香り――だということに気付けたのだ。
そして、手の炎症を起こすものという制約を考えると、数は絞られてくる。それを調べるのも重要だが、何故、自分よりも経験を積んでいるはずのゲオルグがそれをハンドオイルに使ったのかという理由を知りたいし、そして何より、ミールの言葉の謎を確かめたい、とより強く思った。
今日中にはアイゼル=ワード大公国には入れる。そして、明日からでも、調査を存分にすることができる。
それだけが今のドーラの原動力だった。
まだ見ぬアイゼル=ワード大公国の都、メル・ルーツェに想いを馳せていたところ、おはようさん、と声を掛けられた。
その声に驚いて、後ろを振り向くと、テレーゼとクルトとルッツがこちらに向かっていた。
「宿屋の主人が、キミが外に向かっているのを見たって言っていたから、ここだろうと思って来たんだ」
どうやら、フェオドーラが起きていないと思ったテレーゼは、あちらこちらを探してくれたみたいだった。護衛の二人は苦笑いしていた。
「ご心配おかけして、申し訳ありませんでした」
素直にドーラは謝ると、大丈夫だよ、という返事が返ってきた。
それから三人とともに朝食をとり、部屋に残してあったハンドバッグを持って馬車に乗り込んだ。乗り込むときに、テレーゼが馬車の中の香りに気付いたようで、少し目を丸くしていた。
馬車が動き出したのは、ちょうど日が昇るころ。
ドーラの心の中には、様々な想いが渦巻いていたが、それらはすべて早く目的地に着きたい、というものにつながっていた。
「さあ、着いたよ」
そう言いながら身軽に馬車から降りたテレーゼは、フェオドーラのハンドバッグさえも持ってスタスタとその建物の中に入っていた。
ドーラはそれに負けじと慌てて彼女の後を追った。
暗くて分かりづらかったが、どうやらここは宿屋のようで、テレーゼはここの馴染みのようだった。宿屋の主人らしき人物に軽く挨拶を済ませた後、階段を上っていった。しかし、ドーラはそれについて行ってよいのかと悩み、玄関で立ち止まってしまった。
もちろん、いくらエルスオング大公から『調査』を命じられて、それなりの現金をもらっているが、それのほとんどは現地での活動費だ。だから、ここで余分に使うわけにはいかない、と思ってしまったのだ。
そんなドーラの様子に気付いたテレーゼは、上っていた階段を下り、彼女に声を掛けた。
「どうしたんだい?」
テレーゼにはドーラの悩みには気づいていないようだった。
「えっと、私はどちらの部屋に泊まろうかって考えておりまして――――ええと、あまりにも急にエルスオングを出てきたので、お金は持ってきているんですけれど、宿の予約とか――――え、え?」
ドーラが悩みを正直に告白しだすと、話の途中にもかかわらず、テレーゼは彼女の手を引っ張って、階段を再び上り始めた。
「はぁ。言っていなかった私が悪いな。キミは第一級認定調香師として『調査』のためについて来てもらっている。
だから、キミの調査に関わるすべてはこの私、アイゼル=ワード大公が背負う――――いいや、言葉が違うな。私はキミに投資する。キミはアイゼル=ワードに着くまで、ただ万全のコンディションを保ってくれることだけを気にしてくれればいい。それでいいんだ」
テレーゼの階段を上りながらの言葉に、わかりました、とドーラはただ、頷くことしかできなかった。
ドーラにあてがわれたのは、テレーゼが泊まる部屋の隣のようで、かなり立派な調度品が置かれていた。その部屋を見た時、思わず現実なのか確かめるべく、自分の頬をつねったけど、現実は変わらなかった。
この宿に泊まるのは一晩だけなので、荷ほどきをする必要はない。ドーラが手荷物を置いた後、すぐに部屋の外からテレーゼに呼ばれ、今度は宿の中にある食堂へ連れていかれた。
食堂と言っても、個室であり、テレーゼとドーラが丸テーブルにつき、そして今までは姿を見せてこなかったテレーゼの護衛が部屋の隅に立っている、少し不思議な空間であった。
食事は貴族の人たちにとってみれば、普段の食事ではあり得ないだろう大皿に盛られたものだったけれど、内容自体はエルスオング大公国とほとんど似ていて、普段食べ慣れているドーラにも、二十日余りエルスオング大公国に滞在したテレーゼの口にも合うものだったようだ。
もしかしたら、大公という立場上、好きなものや嫌いなものをつくらないようにしているのかもしれないし、彼女が置かれてきた環境から考えると、それらをまわりに見せないようにしているのかもしれなかったが。
食事をしながら、テレーゼは五大公会議と呼ばれる、五人の大公たちが集う会議での食事内容や間食として出されるお菓子などについても教えてくれた。ドーラはあまり菓子には詳しくなかったが、テレーゼの喋る内容から、ちょっとだけそれらを食べたくなったドーラだった。
食事後には、護衛の二人も交じって会話を楽しんだ。
二人はクルトとルッツという名前で、ともにテレーゼが幼い時からずっとそばにいるらしく、大公とその護衛、というよりも友達や親友という気安い関係だった。その関係は、彼らと話しているときのテレーゼの表情からも読み取れた。
ただ、楽しい時間はほんの少しだった。明日中にアイゼル=ワード大公国に着くためには、翌朝早くに出発するということで、本来ならば寝る時間には少し早いが、休むことになった。
各部屋に分かれた後、ドーラは入浴した。バスソルトを使いたかったが、それを作るためのバスソルト用の塩や精油はすべて、旅行鞄の中に入れてしまっていたので、馬車に残してあった。その代わり、身体への負担を考え、ぬるま湯に少し長めにつかった。
いつもとは違う慣れない環境の下、しばらくの間、ベッドの上で寝返りをうっていたが、いつの間にか寝ていた。
翌朝、ドーラはいつもの癖か、まだ日が昇り切っていないころに起きてしまった。けれど、そこでもう一度寝てしまったら、きっと遅くなってしまうと思って、あることを実行することにした。
昨日とほとんど変わらない服に着替えたドーラは、ハンドバッグの中から小瓶を取り出し、それだけを持って音をたてないように外に出た。
すでに外は宿の従業員たちがせわしなく動いているのが見え、その間を縫うように外へ向かった。
「おはようございます」
ドーラは目的の馬車を見つけ、そこですでに馬車の調整をしていた御者に挨拶した。昨日はバタバタしていたというのもあって、しっかりと見ていなかったが、御者はテレーゼの両親が生きていたら、彼らと同じくらいの年で、彼もまた、テレーゼが大公になる前から彼女を知っているようだった。
おはようさん、と御者は突然の客人となったドーラに対しても、気さくに声を掛けてくれた。
「あの、もし、よろしければ、中に入らせていただけませんでしょうか」
ドーラの突然の申し出に、困惑した御者。それもそうだろう、彼女が言っているのは、雇い主であるテレーゼの命を脅かす行為かもしれないから。それを理解したうえで、ドーラはそう言ったので、御者の反応に戸惑ったりしなかった。
「私がすることを見ていてください」
そう言って、彼の許可を得られなかったものの、馬車に乗り込み、何ふきか小瓶から噴射した。
少し焦った様子を御者から感じられたが、馬車の内装に香りづけるとともに、自分のハンカチにも同じ匂いをつけた。
「これを嗅いでみてください」
馬車から降りると同時に、御者に手渡した。御者はそのハンカチの匂いを嗅ぎ、たちまち焦っていた顔から、驚いた顔に変わった。
「多分、前にテレーゼさんが纏われていた匂いと似ていると思いましたが、違いましたか?」
テレーゼがそう尋ねると、御者は頷いた。
ドーラは昨日、出かける前に手軽なアロマクラフト――ルームスプレーを作ったが、それとは別に、例のハンドオイルの成分を調べるときに作ったブレンドオイルをもとにして、ルームスプレーを作っていて、それを何人かに試したかったのだ。
「そうですよ。ずいぶんと昔に、大公殿下がつけられていたんですが、最近はめっぽう付けられなくなってしまいましてね」
彼はその匂いを懐かしみながら、しみじみと言った。その言葉にドーラはやっぱりか、と思った。
というのも、当然、テレーゼがつけていたハンドオイルと今、吹き付けたルームスプレーの匂いは全く同じではない。だけれど、御者はそれを似ていると言い切った。ということは、ドーラが作ったブレンドオイルとテレーゼがつけていたハンドオイルの『香り』の違いはほんの些細なもの――弱い香り――だということに気付けたのだ。
そして、手の炎症を起こすものという制約を考えると、数は絞られてくる。それを調べるのも重要だが、何故、自分よりも経験を積んでいるはずのゲオルグがそれをハンドオイルに使ったのかという理由を知りたいし、そして何より、ミールの言葉の謎を確かめたい、とより強く思った。
今日中にはアイゼル=ワード大公国には入れる。そして、明日からでも、調査を存分にすることができる。
それだけが今のドーラの原動力だった。
まだ見ぬアイゼル=ワード大公国の都、メル・ルーツェに想いを馳せていたところ、おはようさん、と声を掛けられた。
その声に驚いて、後ろを振り向くと、テレーゼとクルトとルッツがこちらに向かっていた。
「宿屋の主人が、キミが外に向かっているのを見たって言っていたから、ここだろうと思って来たんだ」
どうやら、フェオドーラが起きていないと思ったテレーゼは、あちらこちらを探してくれたみたいだった。護衛の二人は苦笑いしていた。
「ご心配おかけして、申し訳ありませんでした」
素直にドーラは謝ると、大丈夫だよ、という返事が返ってきた。
それから三人とともに朝食をとり、部屋に残してあったハンドバッグを持って馬車に乗り込んだ。乗り込むときに、テレーゼが馬車の中の香りに気付いたようで、少し目を丸くしていた。
馬車が動き出したのは、ちょうど日が昇るころ。
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