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2.黄金の夜鳴鶯
リコリスとともに
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「さあ、今日はここまでにいたしましょう」
過去の少女を思い出していたドーラは気分を切り替えるために外をみると、すでにあたりは完全に暗くなっていることに気づいたので、クララに声をかけた。
クララも少し疲れているのか、はい、と頷いた。
ちょうどそのとき、裏口から人の気配がした。
「おかえり」
『ステルラ』に入ってきたのは、仕事帰りのミールだった。
ああ、ただいま、と言った彼はクララに気づくと、お前は、と呟くのが見えた。クララもクララでやはり婚約者に裏切られたのが少しトラウマになっているのか、ミールを見た瞬間、少し後ずさっていた。
「こちらはコレンルファ伯爵家の長女のクララさん。今日から泊まり込みでの治療するの。だから、にぎやかになるからよろしくね」
ドーラが紹介すると、ああ、と気のない返事をして、居住スペースに入っていった。
「なんかごめんね、少し無愛想で」
彼が登っていった先を見ながら、そう言った。
ミールは決して愛想がいいとはいえない。だけれども、今のミールの雰囲気は少し変だった。初対面でもある程度、挨拶をする彼はクララのことを敵対視するように見ていた。
フェオドーラはこれからどうなることやらと、内心ため息をついた。
その後、先ほどクララと一緒に選んだドライハーブを持って居住スペースに行き、ミールが夕食を作っているかたわらで、ハーブティーを淹れた。
先に会っていたはずのアリーナと何も揉めてないところを見ると、どうやらおとなしく話し合って役割を分担することにしたようだ。
パッションフラワーを大さじ半分とジャーマンカモミールを大さじ二杯、バレリアンを大さじ半分入れ、甘みを出すためにリコリス(甘草)を少し加えた。
甘みを出すためにはステビアを入れるという選択肢もあるが、ステビアを使うよりも安全性が高く、ほとんどの人に使えるのだ。
「心身の不安を取り除き、ぐっすり眠れるようにするためのレシピだな」
ハーブティー用のお湯を沸かしている間、ミールが作業をしながら声をかけてくる。
どうやら匂いで分かったようだ。
「うん。夜はこれを飲んでもらって、ゆっくり寝てもらう。少しでも楽になるといいんだけど」
ふぅとため息をつきながら言う。
「まあ、お前なら大丈夫だ。いい加減、自信持てよ」
同居人の言葉にそうねぇと返すドーラ。
「お前は昔から大一番で緊張するからなぁ」
ミールはドーラの目を覗き込みながら言う。
「でも、それで一度も失敗したことはないんだ。こないだだってそうだろ?」
彼の問いかけにドーラは黙り込む。
間違ってはいないが、それでも不安は拭えなかった。
「そうじゃなきゃ、ポローシェ侯爵だってここの継続資金なんて、出してくれなかったんだし、お前を社交界に引っ張り出して、上客に引き合わせるなんてしねぇだろ?」
うん、そっか。
ドーラはグッと顔を上げた。
「そうだ、その調子だ」
彼はそう言って、ドーラの肩を叩き、自分の持ち場に戻った。
「今更だけど、何か使っちゃいけない食材とかあるか?」
鍋を火にかけながら、聞いてきた。ううん、ドーラは首を横に振る。
「ローズマリーや柑橘系も大丈夫。でも、いつも通りできるだけ臭いがつよいものは避けて欲しいし、クララさんやアリーナさんの好き嫌いがあるかもしれないから、聞いておいてね」
今回の処方箋を考えながらそう頼んだ。前にこのような泊まり込みでの治療のときはかなりの食事制限をつけてなければならなかったけど、今回はその必要性はない。ちなみに、『臭いのつよいもの』と言ったのは、普段からドーラが香りを扱うから、できるだけ鼻以外の部分に臭いが残らないようにするためであり、これから数種類の香りで治療する患者の負担にならないようにするためでもあった。
了解、とミールは頷き、鍋を振るう。こんがりとしたいい匂いが漂ってきた。
先にドーラが作っていたお湯が沸き、ティーポットの中に注いだあと、居間で待っているクララのもとに持っていった。
「お待たせしました」
薄い黄緑色の液体が入ったポットをテーブルに置き、来客用のカップを準備した。
「綺麗な色ですね」
クララは自分で選んだハーブティーの色に感動していた。
「はい。今回は葉や茎の部分が多いハーブから抽出しているので、このように緑色が強めに出ていますが、花や根で抽出する場合はその花の色や根の色が反映されることもありますよ」
ドーラは下から持ってきたいくつかのハーブを指差しながら説明した。
へぇ、すごい、早く見てみたいですわね、とクララは目を輝かせながら言う。ドーラはそうですね、と頷く。
ちょうどいい感じに蒸らし終わったポットの中から、ハーブティーをカップに注ぐ。カップの中からスッとした香りが漂う。
「さあ、どうぞ」
クララの前に差し出すと、彼女はおそるおそるカップを持ち、口につけようとしたものの、すぐに離してしまった。
「もしかして、香りが先ほど嗅いだものと違って、飲めなさそうですか?」
飲めてない理由は実際にハーブティーを購入した客から時々、言われる理由なのかと思い、そう尋ねたが、クララは首を振った。
「いいえ。さっき嗅がせてもらった匂いと同じなんですが、やっぱり怖くて」
カップを元の場所に置いて、彼女はそう言う。いつの間にか後ろに立っていたアリーナが口を挟んだ。
「そうですねえ。お嬢様ははじめて飲まれるハーブティーですから、苦さとかが不安なのではありません? もっともお嬢様は小さい頃から苦いお薬は苦手でございましたから」
その質問に少し恥ずかしそうにしながら、アリーナと強い口調でたしなめるクララ。どうやら図星らしい。
「大丈夫ですよ」
主従のやり取りにクスッと笑ってしまったフェオドーラは頷きながら言った。
「実際、そう思われる方も多いですし、事実、少し渋みや苦味を感じる場合もあります。ですが、先ほども説明いたしましたが、できるだけ苦味のないハーブを使わせていただいておりますし、リコリスを加えておりますから、ほんのり甘みを感じられると思いますよ」
やっぱりやめておきます? と冗談めかしながら言うと、い。いいえ、飲むわ、と強く頷いて、再びカップを持ち上げた。
今度はきちんと口をつけて、一口飲み、すぐさま、カップを下ろした。
お気に召さなかったのか。
「美味しい」
クララの行動に内心、ハラハラしていたドーラだったが、その言葉に安心した。
アリーナも安心したようで、少し深く息をついていた。
ちょうどそのとき、できたぞ、と言って、ミールが夕食が盛り付けられた皿を両手に持って、部屋に入ってきた。
過去の少女を思い出していたドーラは気分を切り替えるために外をみると、すでにあたりは完全に暗くなっていることに気づいたので、クララに声をかけた。
クララも少し疲れているのか、はい、と頷いた。
ちょうどそのとき、裏口から人の気配がした。
「おかえり」
『ステルラ』に入ってきたのは、仕事帰りのミールだった。
ああ、ただいま、と言った彼はクララに気づくと、お前は、と呟くのが見えた。クララもクララでやはり婚約者に裏切られたのが少しトラウマになっているのか、ミールを見た瞬間、少し後ずさっていた。
「こちらはコレンルファ伯爵家の長女のクララさん。今日から泊まり込みでの治療するの。だから、にぎやかになるからよろしくね」
ドーラが紹介すると、ああ、と気のない返事をして、居住スペースに入っていった。
「なんかごめんね、少し無愛想で」
彼が登っていった先を見ながら、そう言った。
ミールは決して愛想がいいとはいえない。だけれども、今のミールの雰囲気は少し変だった。初対面でもある程度、挨拶をする彼はクララのことを敵対視するように見ていた。
フェオドーラはこれからどうなることやらと、内心ため息をついた。
その後、先ほどクララと一緒に選んだドライハーブを持って居住スペースに行き、ミールが夕食を作っているかたわらで、ハーブティーを淹れた。
先に会っていたはずのアリーナと何も揉めてないところを見ると、どうやらおとなしく話し合って役割を分担することにしたようだ。
パッションフラワーを大さじ半分とジャーマンカモミールを大さじ二杯、バレリアンを大さじ半分入れ、甘みを出すためにリコリス(甘草)を少し加えた。
甘みを出すためにはステビアを入れるという選択肢もあるが、ステビアを使うよりも安全性が高く、ほとんどの人に使えるのだ。
「心身の不安を取り除き、ぐっすり眠れるようにするためのレシピだな」
ハーブティー用のお湯を沸かしている間、ミールが作業をしながら声をかけてくる。
どうやら匂いで分かったようだ。
「うん。夜はこれを飲んでもらって、ゆっくり寝てもらう。少しでも楽になるといいんだけど」
ふぅとため息をつきながら言う。
「まあ、お前なら大丈夫だ。いい加減、自信持てよ」
同居人の言葉にそうねぇと返すドーラ。
「お前は昔から大一番で緊張するからなぁ」
ミールはドーラの目を覗き込みながら言う。
「でも、それで一度も失敗したことはないんだ。こないだだってそうだろ?」
彼の問いかけにドーラは黙り込む。
間違ってはいないが、それでも不安は拭えなかった。
「そうじゃなきゃ、ポローシェ侯爵だってここの継続資金なんて、出してくれなかったんだし、お前を社交界に引っ張り出して、上客に引き合わせるなんてしねぇだろ?」
うん、そっか。
ドーラはグッと顔を上げた。
「そうだ、その調子だ」
彼はそう言って、ドーラの肩を叩き、自分の持ち場に戻った。
「今更だけど、何か使っちゃいけない食材とかあるか?」
鍋を火にかけながら、聞いてきた。ううん、ドーラは首を横に振る。
「ローズマリーや柑橘系も大丈夫。でも、いつも通りできるだけ臭いがつよいものは避けて欲しいし、クララさんやアリーナさんの好き嫌いがあるかもしれないから、聞いておいてね」
今回の処方箋を考えながらそう頼んだ。前にこのような泊まり込みでの治療のときはかなりの食事制限をつけてなければならなかったけど、今回はその必要性はない。ちなみに、『臭いのつよいもの』と言ったのは、普段からドーラが香りを扱うから、できるだけ鼻以外の部分に臭いが残らないようにするためであり、これから数種類の香りで治療する患者の負担にならないようにするためでもあった。
了解、とミールは頷き、鍋を振るう。こんがりとしたいい匂いが漂ってきた。
先にドーラが作っていたお湯が沸き、ティーポットの中に注いだあと、居間で待っているクララのもとに持っていった。
「お待たせしました」
薄い黄緑色の液体が入ったポットをテーブルに置き、来客用のカップを準備した。
「綺麗な色ですね」
クララは自分で選んだハーブティーの色に感動していた。
「はい。今回は葉や茎の部分が多いハーブから抽出しているので、このように緑色が強めに出ていますが、花や根で抽出する場合はその花の色や根の色が反映されることもありますよ」
ドーラは下から持ってきたいくつかのハーブを指差しながら説明した。
へぇ、すごい、早く見てみたいですわね、とクララは目を輝かせながら言う。ドーラはそうですね、と頷く。
ちょうどいい感じに蒸らし終わったポットの中から、ハーブティーをカップに注ぐ。カップの中からスッとした香りが漂う。
「さあ、どうぞ」
クララの前に差し出すと、彼女はおそるおそるカップを持ち、口につけようとしたものの、すぐに離してしまった。
「もしかして、香りが先ほど嗅いだものと違って、飲めなさそうですか?」
飲めてない理由は実際にハーブティーを購入した客から時々、言われる理由なのかと思い、そう尋ねたが、クララは首を振った。
「いいえ。さっき嗅がせてもらった匂いと同じなんですが、やっぱり怖くて」
カップを元の場所に置いて、彼女はそう言う。いつの間にか後ろに立っていたアリーナが口を挟んだ。
「そうですねえ。お嬢様ははじめて飲まれるハーブティーですから、苦さとかが不安なのではありません? もっともお嬢様は小さい頃から苦いお薬は苦手でございましたから」
その質問に少し恥ずかしそうにしながら、アリーナと強い口調でたしなめるクララ。どうやら図星らしい。
「大丈夫ですよ」
主従のやり取りにクスッと笑ってしまったフェオドーラは頷きながら言った。
「実際、そう思われる方も多いですし、事実、少し渋みや苦味を感じる場合もあります。ですが、先ほども説明いたしましたが、できるだけ苦味のないハーブを使わせていただいておりますし、リコリスを加えておりますから、ほんのり甘みを感じられると思いますよ」
やっぱりやめておきます? と冗談めかしながら言うと、い。いいえ、飲むわ、と強く頷いて、再びカップを持ち上げた。
今度はきちんと口をつけて、一口飲み、すぐさま、カップを下ろした。
お気に召さなかったのか。
「美味しい」
クララの行動に内心、ハラハラしていたドーラだったが、その言葉に安心した。
アリーナも安心したようで、少し深く息をついていた。
ちょうどそのとき、できたぞ、と言って、ミールが夕食が盛り付けられた皿を両手に持って、部屋に入ってきた。
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