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3.お日様のハーブティー
(外伝)彼の視線
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「おめでとう、リュシアン兄さん」
目の前の貴人は嗤う。この人にとってみれば所詮、調香なんぞただの『お遊び』にすぎない。それでも私はこの人に大公家後継者ではなく、調香師として認めてもらいたかった。
『はあ。私が臣籍に下るのですか』
私、リュシアン・フォン・デ=ルロンシルラ・ミュードラは現大公パトリスの従兄にあたる存在だった。しかし、前大公夫妻は長らく子をなさなかったため、次代のミュードラ大公は私であるとまことしやかにささやかれ、私の父母――すなわち、前大公の弟夫妻――もそのつもりで私に帝王学なるものを私に与えてきた。五大公国の中でも一番エルニーニ帝国の色を濃く受け継ぐこの国で貴族として生まれたものは、貴族たるものの務めを叩きこまれる。私もその中の一人だった。
覆ったのは彼が生まれた二十七年前。
それは“天命”というほかはなく、ただその事実を受けいれるほかはなかった。
しかし、私は“彼のスペア”という立場に収まるだけで、“次の大公候補の一人”というしがらみから逃れることはできず、一個人としての生を進むことはできなかった。
そんななか、突然『それ』は決まった。理由はただ一つ。おととし彼が隣国、アイゼル=ワードの子爵令嬢を大公妃として迎え、その彼女が男児をなしたから。
今更か。
私の中にはそんな言葉しか出てこなかった。むろん、まだまだ『次期大公予定第二位』としてはいるが、今までに比べればはるかに楽だった。だから、その宣告を受けたとき、正直ホッとした。しかし、それは束の間で、従弟の言葉に私は凍りついた。
『ねぇ、兄さん。兄さんは今からなにをするの?』
確かに彼とは九つ年が離れていて、今まで帝王学以外のことはほとんど何もしてこなかったものの、彼が大公に決まって以来、内部分裂を防ぐために政治には携わらせてもらえず、他の国へ周遊させられていた。
そのため、趣味というべき趣味を持たず、ただ無機質な生活を送っていた。だから、彼の言葉は正鵠を得ていた。
そんなときに出会ったのはフレグランス。自分も大公家の一員として香りを身に纏わせることが多いが、それがどうやって作られているのか、ふとした拍子に気になった。
『ふん、そんなもの調べてどうするんです、兄さん?』
九つ下の大公はどうでもいいことだと鼻で嗤った。しかし、私はそれに魅入られてしまった。
そのあと、ミュードラ大公家の一員であることを使わずにミュードラ大公国調香院へ入学した。まわりはまだうら若き少年少女が多く、ほとんどの見習いからは『どうせコネで入ったんだろ』という冷たい視線で見られたが、講師たちは私の境遇に一切関係なく、甘やかすことなく厳しく指導した。そのかいがあってか、基本的なアロマクラフトから応用させたもの、医学や経済学まで履修しおえ、次席で卒業、第一級認定調香師になった。
『で、兄さんはなににそれを使うの? そんな資格とったところで、この国に兄さんの力なんて必要はないよ?』
認定調香師になった後、また彼がそう尋ねてきた。今度はちゃんとした答えを言うことができた。
『私は……――貴族の生活がどのようなもので成り立っているのか、それを知る必要がありました。だから、もしあなたがこんな私を見たくないならば、私はよろこんで出ていくことだって問題ありません。ですが、貴族の生活を支えていくためのこの資格を捨てることはできません』
その答えにふぅんと目を細めるパトリス。
『まあ僕はどちらでも構いませんが、もし本当に国を出るのであれば、僕がどのような手段をとっても問題ありませんよね?』
彼の冷たい言葉に私は戦慄を覚えた。いったい彼はなにをしようとしているのか。そもそも彼はなにをしたいのか。私には皆目つかなかった。
『少なくとも、兄さんが遊び調香師という資格を取ったのならば、僕はそれを許します。しかし、遊びでないならば、僕はあなたのことを認めるわけにはいきません』
パトリスの言葉の意味を考えながらも、香水の極意を学ぶために調香院に通いつづけた。
『君、この調子ならば次の調香院講師に任命しようか』
昼夜問わず通いつめていた私に院長は笑いながら聞いてきたこともあった。半分遊びのつもりが本気になっていたようだ。
『それは……――』
私はあわててそれを固辞しようとすると、院長は苦笑いしてわかってるよと返された。
『大公から直々に命令が下されていてね、君を調香院の講師にするなって言われてるんだ』
どうやらあの人は調香院の動きをわかっていたようだった。もうあの人に阻まれて悔しいとかそういう感情は生まれなくなった。
『けどさ、一回調香師会議に参加してみない?』
軽く言われたその提案にえっと疑問形で返してしまった。
『今度、エルスオング大公国で開催される会議なんだけど、参加するべき、というか参加してもらいたい調香師がうちにはいないから、誘ってみたんだけどどうかな?』
彼は自分よりも身分は低いが、老齢というか、熟練された圧がそこにはあった。
『そうですね』
ただ私は考えておきますとだけ言って、答えを保留にした。
『はぁ!? なんで私が出席することになってるんですか?』
翌日の昼過ぎ、調香院に顔を出して、院長に声をかけられた瞬間、私は怒鳴ってしまった。昨日、返答を保留にしておいた会議への参加を強制的にさせられることになっていたのだ。
『すまない』
どなった私に対して院長は土下座した。話を聞くと、これもあの人からの命令のようで、公子として参加しろということだった。
ふざけるな。
そう直接彼に会って罵りたかったが、そんなことしたら、調香院にまで迷惑が及ぶことは必須だ。ぐっとこらえ、わかりましたよとため息をつく。決まってしまったものは仕方がない。自分の実力がどれほどなのか確かめたかったのもあって、ついでだからと、同時に開催されるフレグランスコンテストにも出てみることにした。テーマはなかなか決まらず、どうしたものかと思ったが、五大公国の中心、商業の都でもあるネグーイメージしたものにすることにした。
エルスオング大公国に着いたのは会議の始まる二日前だったが、到着したあともそれほど時間はなかった。
会議初日、私たちはかなり早い時間に到着し、席についていた。しかし、始まる直前、出入り口付近でいざこざがあったのが聞こえてきた。どうやら自分には関係ないことだと傍観していると、どうやらフレングスの年かさの女調香師がエルスオングの少女に喧嘩を売っていたようだ。詳しく聞こえなかったが、どうやら少女がこの場にいるのが気にくわないようだった。
まるであの人のようだと感じてしまった。
女調香師とは性格もやり方も違うが。
会議が始まり、順に議題が進んでいく。先ほどの女調香師は退場させられ、その遠戚だという院長だけが残った。彼女も彼女で話し方が鼻につくが、内容はたいしたことがなかった。
そして、罷免された調香師についての議題になり、あの少女が話しはじめた。フレングスの院長は少女に対して非難するが、私は逆に彼女が羨ましいと思った。たとえその決断をしたくても私にはできない。多分、調香師としての理念よりも大公家としての義務を優先させてしまうだろうから。
少女の言うことは理にかなっていた。誰も反論できず、彼女はこの調香師会議で一番の勝者となった。どんな性格をしているのか気になり、少女と話してみたかったが、鉄壁に守られて話すことはできなかった。
翌日もセミナーで彼女とは会わず、最終日になってしまった。
フレグランスコンテストの特別審査会場ではあの人と会ったものの、何も会話をせず、私が一方的に喋っただけで終わった。
だから、審査結果の発表のときは驚いた。
まさかじぶんのものが選ばれるなんて。
賞状と副賞を受けとるとき、あの人と一瞬だけ視線がすれ違ったが、彼も顔がこわばっていた。
なぜだろうか。私には一切、彼の考えていることが理解できなかった。
帰国して数日経った後、パトリスに呼び出され、しぶしぶ向かうと、おめでとうと感情のない声で迎えられた。
「ようやく兄さんが見たいものがわかったよ」
彼はそう呆れたように言う。
「あそこにいる調香師たち、兄さんを越えられるかな?」
「は?」
「兄さんはあのフレグランスコンテストに参加していた調香師たちの中で一番だったよ」
パトリスは今までとは違った、熱を帯びた口調でそうささやく。
「だから、一生俺の専任調香師でいてよ」
ぐいと近づいてささやかれた声に戦慄を覚える。彼は右手で上着のポケットの中を探る。すると、かちゃりと金属が鳴る。取りだされたものは――――
そこで私の意識は途切れた。
しかし、途切れる寸前、彼はこう私に言った。
「ねぇ、そんなにフレグランスに興味があるのならば、それと僕だけを見ていてよ。リュシアン兄さん」
次に目を覚ました時、地下工房に閉じ込められ、そこと半地下に作られた私室だけしか移動することができなくなっていた。
目の前の貴人は嗤う。この人にとってみれば所詮、調香なんぞただの『お遊び』にすぎない。それでも私はこの人に大公家後継者ではなく、調香師として認めてもらいたかった。
『はあ。私が臣籍に下るのですか』
私、リュシアン・フォン・デ=ルロンシルラ・ミュードラは現大公パトリスの従兄にあたる存在だった。しかし、前大公夫妻は長らく子をなさなかったため、次代のミュードラ大公は私であるとまことしやかにささやかれ、私の父母――すなわち、前大公の弟夫妻――もそのつもりで私に帝王学なるものを私に与えてきた。五大公国の中でも一番エルニーニ帝国の色を濃く受け継ぐこの国で貴族として生まれたものは、貴族たるものの務めを叩きこまれる。私もその中の一人だった。
覆ったのは彼が生まれた二十七年前。
それは“天命”というほかはなく、ただその事実を受けいれるほかはなかった。
しかし、私は“彼のスペア”という立場に収まるだけで、“次の大公候補の一人”というしがらみから逃れることはできず、一個人としての生を進むことはできなかった。
そんななか、突然『それ』は決まった。理由はただ一つ。おととし彼が隣国、アイゼル=ワードの子爵令嬢を大公妃として迎え、その彼女が男児をなしたから。
今更か。
私の中にはそんな言葉しか出てこなかった。むろん、まだまだ『次期大公予定第二位』としてはいるが、今までに比べればはるかに楽だった。だから、その宣告を受けたとき、正直ホッとした。しかし、それは束の間で、従弟の言葉に私は凍りついた。
『ねぇ、兄さん。兄さんは今からなにをするの?』
確かに彼とは九つ年が離れていて、今まで帝王学以外のことはほとんど何もしてこなかったものの、彼が大公に決まって以来、内部分裂を防ぐために政治には携わらせてもらえず、他の国へ周遊させられていた。
そのため、趣味というべき趣味を持たず、ただ無機質な生活を送っていた。だから、彼の言葉は正鵠を得ていた。
そんなときに出会ったのはフレグランス。自分も大公家の一員として香りを身に纏わせることが多いが、それがどうやって作られているのか、ふとした拍子に気になった。
『ふん、そんなもの調べてどうするんです、兄さん?』
九つ下の大公はどうでもいいことだと鼻で嗤った。しかし、私はそれに魅入られてしまった。
そのあと、ミュードラ大公家の一員であることを使わずにミュードラ大公国調香院へ入学した。まわりはまだうら若き少年少女が多く、ほとんどの見習いからは『どうせコネで入ったんだろ』という冷たい視線で見られたが、講師たちは私の境遇に一切関係なく、甘やかすことなく厳しく指導した。そのかいがあってか、基本的なアロマクラフトから応用させたもの、医学や経済学まで履修しおえ、次席で卒業、第一級認定調香師になった。
『で、兄さんはなににそれを使うの? そんな資格とったところで、この国に兄さんの力なんて必要はないよ?』
認定調香師になった後、また彼がそう尋ねてきた。今度はちゃんとした答えを言うことができた。
『私は……――貴族の生活がどのようなもので成り立っているのか、それを知る必要がありました。だから、もしあなたがこんな私を見たくないならば、私はよろこんで出ていくことだって問題ありません。ですが、貴族の生活を支えていくためのこの資格を捨てることはできません』
その答えにふぅんと目を細めるパトリス。
『まあ僕はどちらでも構いませんが、もし本当に国を出るのであれば、僕がどのような手段をとっても問題ありませんよね?』
彼の冷たい言葉に私は戦慄を覚えた。いったい彼はなにをしようとしているのか。そもそも彼はなにをしたいのか。私には皆目つかなかった。
『少なくとも、兄さんが遊び調香師という資格を取ったのならば、僕はそれを許します。しかし、遊びでないならば、僕はあなたのことを認めるわけにはいきません』
パトリスの言葉の意味を考えながらも、香水の極意を学ぶために調香院に通いつづけた。
『君、この調子ならば次の調香院講師に任命しようか』
昼夜問わず通いつめていた私に院長は笑いながら聞いてきたこともあった。半分遊びのつもりが本気になっていたようだ。
『それは……――』
私はあわててそれを固辞しようとすると、院長は苦笑いしてわかってるよと返された。
『大公から直々に命令が下されていてね、君を調香院の講師にするなって言われてるんだ』
どうやらあの人は調香院の動きをわかっていたようだった。もうあの人に阻まれて悔しいとかそういう感情は生まれなくなった。
『けどさ、一回調香師会議に参加してみない?』
軽く言われたその提案にえっと疑問形で返してしまった。
『今度、エルスオング大公国で開催される会議なんだけど、参加するべき、というか参加してもらいたい調香師がうちにはいないから、誘ってみたんだけどどうかな?』
彼は自分よりも身分は低いが、老齢というか、熟練された圧がそこにはあった。
『そうですね』
ただ私は考えておきますとだけ言って、答えを保留にした。
『はぁ!? なんで私が出席することになってるんですか?』
翌日の昼過ぎ、調香院に顔を出して、院長に声をかけられた瞬間、私は怒鳴ってしまった。昨日、返答を保留にしておいた会議への参加を強制的にさせられることになっていたのだ。
『すまない』
どなった私に対して院長は土下座した。話を聞くと、これもあの人からの命令のようで、公子として参加しろということだった。
ふざけるな。
そう直接彼に会って罵りたかったが、そんなことしたら、調香院にまで迷惑が及ぶことは必須だ。ぐっとこらえ、わかりましたよとため息をつく。決まってしまったものは仕方がない。自分の実力がどれほどなのか確かめたかったのもあって、ついでだからと、同時に開催されるフレグランスコンテストにも出てみることにした。テーマはなかなか決まらず、どうしたものかと思ったが、五大公国の中心、商業の都でもあるネグーイメージしたものにすることにした。
エルスオング大公国に着いたのは会議の始まる二日前だったが、到着したあともそれほど時間はなかった。
会議初日、私たちはかなり早い時間に到着し、席についていた。しかし、始まる直前、出入り口付近でいざこざがあったのが聞こえてきた。どうやら自分には関係ないことだと傍観していると、どうやらフレングスの年かさの女調香師がエルスオングの少女に喧嘩を売っていたようだ。詳しく聞こえなかったが、どうやら少女がこの場にいるのが気にくわないようだった。
まるであの人のようだと感じてしまった。
女調香師とは性格もやり方も違うが。
会議が始まり、順に議題が進んでいく。先ほどの女調香師は退場させられ、その遠戚だという院長だけが残った。彼女も彼女で話し方が鼻につくが、内容はたいしたことがなかった。
そして、罷免された調香師についての議題になり、あの少女が話しはじめた。フレングスの院長は少女に対して非難するが、私は逆に彼女が羨ましいと思った。たとえその決断をしたくても私にはできない。多分、調香師としての理念よりも大公家としての義務を優先させてしまうだろうから。
少女の言うことは理にかなっていた。誰も反論できず、彼女はこの調香師会議で一番の勝者となった。どんな性格をしているのか気になり、少女と話してみたかったが、鉄壁に守られて話すことはできなかった。
翌日もセミナーで彼女とは会わず、最終日になってしまった。
フレグランスコンテストの特別審査会場ではあの人と会ったものの、何も会話をせず、私が一方的に喋っただけで終わった。
だから、審査結果の発表のときは驚いた。
まさかじぶんのものが選ばれるなんて。
賞状と副賞を受けとるとき、あの人と一瞬だけ視線がすれ違ったが、彼も顔がこわばっていた。
なぜだろうか。私には一切、彼の考えていることが理解できなかった。
帰国して数日経った後、パトリスに呼び出され、しぶしぶ向かうと、おめでとうと感情のない声で迎えられた。
「ようやく兄さんが見たいものがわかったよ」
彼はそう呆れたように言う。
「あそこにいる調香師たち、兄さんを越えられるかな?」
「は?」
「兄さんはあのフレグランスコンテストに参加していた調香師たちの中で一番だったよ」
パトリスは今までとは違った、熱を帯びた口調でそうささやく。
「だから、一生俺の専任調香師でいてよ」
ぐいと近づいてささやかれた声に戦慄を覚える。彼は右手で上着のポケットの中を探る。すると、かちゃりと金属が鳴る。取りだされたものは――――
そこで私の意識は途切れた。
しかし、途切れる寸前、彼はこう私に言った。
「ねぇ、そんなにフレグランスに興味があるのならば、それと僕だけを見ていてよ。リュシアン兄さん」
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