シンフォニー・レイ

シャオえる

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40. 眩しい日差しと優しい人達

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「シキ、体調はどうかね?」
 真っ暗な部屋から聞こえてくる男の人の声
「お父様、もう大丈夫です」
 姿が見えないその人に返事をするシキ。隣でシンクが寄り添い何も見えない部屋に、また男の人の声が響く
「そうか、それは良かった……。では、シンク」
「はい。なんでしょうか」
 シンクが緊張気味で返事をすると、ゆっくりと足音が聞こえる。近づいてくる足音と共に、シキも少し緊張して顔が強張っている
「ツミキという子の居場所は分かったかね?」
 二人の緊張感とは裏腹に、優しくシンクに問いかける
「いえ、未だ分からず……申し訳ありません」
「そうかい。では、シキと共に早急に探し出すように……」


「あの……どうしてツミキを……」
「シキが気になる子だろう?私も会ってみたいんだ……ダメかね」
 戸惑いつつ聞いてきたシキの質問に優しく答えると、その答えに、シキがあたふたと戸惑う
「い、いえ……ぜひ会ってほしいです……」
「では、明日にでもまた探すように。私は少し休む」
 そのシキの反応にクスクスと笑い、近づいていた足音が部屋の奥へと消えていった


 真っ暗な部屋を出て、二人並んで部屋へと戻ってく。無言で歩いていくと、窓から見える外はまだ明るい時間。真っ暗な部屋から出たせいで、余計眩しく感じる日差しの中、シキが突然立ち止まった
「あの、シンクお姉さま……」
 二人の部屋が近づいてきた頃シンクに声をかけた。振り返ると、またうつ向いているシキがいた
「もしツミキが、ここに来たら私は……」
 その震え伝える声に抱きしめると、抱きしめ返すシキの強い力に、ふふっ。と微笑む
「言ったでしょ?あなたが出ていけと言うならば私も一緒に出ていくと」
 しばらく抱きあったままの二人。シキの気持ちが落ちつくと、ゆっくりと一人先に自分の部屋へと戻ってく。部屋の前で立ったまま中々入ってこないシンクに気づいて、不安そうに再びシンクの元に駆け寄ると、シンクもまたシキに強く抱きしめた
「シキ、ずっと一緒よ。あなたは私の妹。決して離れないわ」
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