シンフォニー・レイ

シャオえる

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80. 笑顔が溢れる入り口

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 数日後、指令室のモニターに施設の玄関にある防犯カメラから、シキとシンクが写し出されていた
「出迎えますか?」
 ノア隊員が、渋い顔でモニターを見ているゼフドに問いかける
「そうだな。ノア君、一緒に来てくれるかい?」
 問いかけに頷いて、椅子から立ち上がり指令室にから出ようとした時、シキとシンクが写る防犯カメラに、二人の後ろを、ゆっくりと近づく影に気づいた女性隊員が、出迎えに行こうとしていたゼフド達を止めた
「ゼフドさん。今、ツミキちゃん達も帰ってきたみたいです」


「シンクお姉さま、本当に大丈夫ですか?」
 施設の玄関前で、シンクの後ろでビクビクとしているシキ。一方、落ち着いているシンクは、呼び鈴を鳴らそうとしていた
「大丈夫よ。話をするだけだから」
「でも……」
 

「シキちゃん!」
 音もなくシキに後ろから突然抱きついたのはツミキ。驚きすぎて声が出ないシキに対し、ツミキは会えた嬉しさで帰ってきて早々騒がしい
「何してるの?もしかして、遊びに来てくれたの?」
「違う!離れろ!」

「シンクさんも、こんにちは。今日はゼフドさん達に用ですか?」
 ツミキをほっといて、シンクに声をかけるミオリ。カエデは嫌がるシキをツミキから離そうと、あたふたしている
「ええ、ちょうど良かった。呼んできてもらっても良いかしら?」
 ミオリにお願いをしている傍ら、ツミキ達がさらに騒がしくなっていく
「ねぇ、シキちゃん。一緒にお昼ご飯食べない?今日、学校でお昼食べれなかったんだよね」
「今日は、話をしに来たんだ。ご飯食べに来たんじゃない!」
 背中に抱きついて離れないツミキを振り払おうと、あっちへこっちへと歩き回るのを追いかけるカエデ
「ツミキ、シキちゃん嫌がってるでしょ……」
 大変そうな三人を見て呆れるミオリ。その隣でシンクがシキの様子を嬉しそうな顔で助けることなく見ている
「私達もお昼まだなのよ。シキ、先にみんなとお昼を食べてて」
「えっ?シンクお姉さまは?」
「話が終わり次第、一緒に頂くわ」
 しょんぼりするシキとは対照的に、カエデに諭され落ち着いていたツミキが、シンクの話にまた騒がしくなっていく
「良かった!ここのね、ご飯は美味しいんだよ!」


「二人とも、ようこそ。ミオリ君達もお帰り」
 声をかけ現れたゼフドに、みんなが注目する。姿を見たツミキがシキの手を引っ張って、側に駆けつける
「ゼフドさん。ここの食堂で、シキちゃんとご飯食べて良いですか?」
 楽しみが溢れ笑顔で話しかけてくるツミキと嫌がるシキに、笑うゼフド。シンクも微笑み、防犯カメラから様子を見ていて、少し緊張感のあった指令室にいた人達にも、笑顔が溢れている
「ああ、来る途中から聞こえていたよ。楽しく食事をしていておくれ」
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