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25. 足取りを辿って
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「はぁ……」
ため息つきながら、廊下をトボトボと足取り遅く歩くツムギ。一緒に並んで歩いていたはずのナオとカホと段々と離れていく
「何、ツムギ。まだ落ち込んでるの?」
「うん、だって……」
ナオの声かけに、しょんぼりと返事をするツムギと同じく、ツムギの肩に乗って、しょんぼりしているルトとララを見て、ナオとカホがどうしようかとため息をついた
「今日の帰りに、みんなでレアスの家に寄ってみる?」
「うん……そうしようかな……」
そう返事をしていると、廊下の角からリンの姿が現れたのを見て、ナオとカホを置いてリンの所に走り出した
「リン先生!」
大声で名前を呼ばれて振り向くと、ツムギが息を切らして駆け寄ってきていた
「あの……。レアス、どうなりましたか?」
「学園の方では、まだ探しているよ。魔術を使った形跡はあるのだが、上手く逃げてるみたいでね。探せないみたいだよ」
「そうなんですか……」
そうツムギがリンの話を聞いている傍らでは、ルトとララがメルガを見て、険しい顔をして睨んでいる
「ルト、ララ。どうしたの?」
驚いて声をかけてもなお睨むルトとララに対し、メルガは気にせずツムギに甘えるように、ツムギの手に頭を擦り寄せる
「素敵な使い魔だ。だからこそ君も、ちゃんと守ってあげるんだよ」
「……はい」
近づいてきたメルガから逃げるように、ツムギの頭の上に移動したルトとララの様子を見て、リンがクスクスと笑っていると、少し離れた場所からツムギの様子を見ていたナオが、ツムギに向かって手を振りだした
「ツムギ、授業始まるよ!もう行くよ!」
「う、うん……」
ナオの言葉を聞いて、慌てはじめたツムギ。リンにお辞儀をすると、走ってナオとカホの所に戻っていった
「あっ!リンさん、やっと見つけましたよ!報告書も溜まってるのに、どこに行ってたんですか?」
ツムギ達の姿が見えなくなってすぐ、バタバタと早足で、抱えていた大量の資料を時々落としながら、職員がリンの所に駆け寄ってきた
「何かあったのかい?」
「はい。町の外れで、レアスさんの魔術と思わしき術が確認されたんですが……」
と、落とした資料を拾いながら職員がそう話し始めると、同じく資料を拾っていたリンの表情が少し強ばった
「他にも見知らぬ魔術も確認して、今大急ぎでその魔術の確認をしてて、リンさんも手伝ってほしいのですが」
「そうか。なら、その見知らぬ魔術の資料はあるか?」
「はい、リンさんの机に置いています」
「分かった。後で確認する」
「わかりました」
リンから資料を受け取ると、ペコリとお辞儀をして、またバタバタと早足で廊下を駆け抜けていった職員の姿を見送ったリンが側で話を聞いて心配そうな顔をしているメルガの頭を撫でてクスッと微笑むが、すぐに険しい表情になって、はぁ。とため息をついた
「本に巻き込まれたか。まあ、あの本を持つ限りは致し方ないか」
ため息つきながら、廊下をトボトボと足取り遅く歩くツムギ。一緒に並んで歩いていたはずのナオとカホと段々と離れていく
「何、ツムギ。まだ落ち込んでるの?」
「うん、だって……」
ナオの声かけに、しょんぼりと返事をするツムギと同じく、ツムギの肩に乗って、しょんぼりしているルトとララを見て、ナオとカホがどうしようかとため息をついた
「今日の帰りに、みんなでレアスの家に寄ってみる?」
「うん……そうしようかな……」
そう返事をしていると、廊下の角からリンの姿が現れたのを見て、ナオとカホを置いてリンの所に走り出した
「リン先生!」
大声で名前を呼ばれて振り向くと、ツムギが息を切らして駆け寄ってきていた
「あの……。レアス、どうなりましたか?」
「学園の方では、まだ探しているよ。魔術を使った形跡はあるのだが、上手く逃げてるみたいでね。探せないみたいだよ」
「そうなんですか……」
そうツムギがリンの話を聞いている傍らでは、ルトとララがメルガを見て、険しい顔をして睨んでいる
「ルト、ララ。どうしたの?」
驚いて声をかけてもなお睨むルトとララに対し、メルガは気にせずツムギに甘えるように、ツムギの手に頭を擦り寄せる
「素敵な使い魔だ。だからこそ君も、ちゃんと守ってあげるんだよ」
「……はい」
近づいてきたメルガから逃げるように、ツムギの頭の上に移動したルトとララの様子を見て、リンがクスクスと笑っていると、少し離れた場所からツムギの様子を見ていたナオが、ツムギに向かって手を振りだした
「ツムギ、授業始まるよ!もう行くよ!」
「う、うん……」
ナオの言葉を聞いて、慌てはじめたツムギ。リンにお辞儀をすると、走ってナオとカホの所に戻っていった
「あっ!リンさん、やっと見つけましたよ!報告書も溜まってるのに、どこに行ってたんですか?」
ツムギ達の姿が見えなくなってすぐ、バタバタと早足で、抱えていた大量の資料を時々落としながら、職員がリンの所に駆け寄ってきた
「何かあったのかい?」
「はい。町の外れで、レアスさんの魔術と思わしき術が確認されたんですが……」
と、落とした資料を拾いながら職員がそう話し始めると、同じく資料を拾っていたリンの表情が少し強ばった
「他にも見知らぬ魔術も確認して、今大急ぎでその魔術の確認をしてて、リンさんも手伝ってほしいのですが」
「そうか。なら、その見知らぬ魔術の資料はあるか?」
「はい、リンさんの机に置いています」
「分かった。後で確認する」
「わかりました」
リンから資料を受け取ると、ペコリとお辞儀をして、またバタバタと早足で廊下を駆け抜けていった職員の姿を見送ったリンが側で話を聞いて心配そうな顔をしているメルガの頭を撫でてクスッと微笑むが、すぐに険しい表情になって、はぁ。とため息をついた
「本に巻き込まれたか。まあ、あの本を持つ限りは致し方ないか」
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