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28. 好奇心は止められない
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「……あれ?」
リビングで宿題をしながら、レアスを待っていたはずのツムギが目を覚ました。少し寝ぼけつつ目を擦りながら辺りを見渡してく
「いつの間にか寝てたんだ……」
暗くなっている窓を見て、少し驚きながらも、側で体を寄せ合い寝ているルトとララを見つけて、体を揺らして二人を起こしてく
「ルト、ララ。起きて」
ツムギの声にルトとララが目を覚ます。ちょっと寝ぼけている二人も眠い目を擦りながら辺りを見渡している。ツムギがテーブルに広げていた教科書を片付けていると、突然ガタンと大きな物音が聞こえてきた
「レアス、帰ってきてたのかな?」
ツムギがそう呟くと眠そうな顔をしていたララが一気に目が覚めて、ツムギの手をつかみグイグイと引っ張りだした
「レアスを呼びに行ってみる?」
ララの行動にクスッと笑って問いかけると、何度も頷いて、また強く手を引っ張るララ。そのまま引っ張られながら、ドタバタと音がする方に歩いてく
「でも、レアス、何してるのかな?すごい音してるけど」
どんどん大きくなっていく物音に、少し不安になってくツムギ。肩に乗っているルトとララも、少し不安になったのかツムギの頬をぎゅっとつかんでいると、すぐ物音のする本棚がある部屋へと着いて、ツムギがふぅ。と大きく深呼吸をした
「レアス、帰ってきてたの……」
そーっと部屋の扉を開けながら、声をかけると、本が縦横無尽に部屋の中を動き回っていた
「……なにこれ」
あちらこちらに動き回る本に戸惑いつつも、部屋の中に入って部屋にレアスがいないかと、辺りを見渡してく
「レアス!レアス、いるの?」
大声で何度もレアスを呼んでも返事は来ず、仕方なく壁に手を当てて恐る恐る本が飛び回る部屋の中を歩いてく
「ルト、ララ。本に当たらないように、ちゃんと私に隠れて」
壁とツムギの間に隠れていたルトとララに声をかけると、頷いて服をぎゅっと強くつかむ二人。本の動きとレアスを探しながら、部屋の真ん中に着いた時、ツムギに向かって本が勢いよく飛んできた
「危なかった……。あれ?この本って確か」
ギリギリ本をかわすと、壁に当たり床に落ちた本を見つけると、その見覚えある本に手を伸ばす
「私が取ってきた本……」
そう言うと、無意識に本をめくり、読みはじめたツムギ。それを見たララが慌ててツムギの服をグイグイと引っ張って読むのを止めようとするが、ツムギは本に夢中になりララを無視している
「すごい……。こんな難しい本なんて、学園の図書館にもないよ」
パラパラとページをめくり続けるツムギに、痺れを切らしたララが本の上に立とうと、動き出した
「えーと、この魔術は……」
その間も本を読んでいるツムギが、気になる魔術を見つけ声に出して読み出した。すると、その魔術が聞こえたルトも慌てて止めようとララと一緒に本の上に乗って、ツムギの邪魔をしはじめるが、邪魔する前に魔術を覚えていたツムギが、全て魔術を唱えてしまった。すると、本がルトとララを乗せたまま、ふわりと浮かび、ツムギから離れてく
「ルト、ララ!」
慌てて本に手を伸ばすが、あと少し手が届かずツムギからどんどん離れていく本。いつの間にか動き回っていたはずの本達が動きが止まっていた。ルトとララを乗せたままの本が、ツムギから遠く離れて止まるとルトとララを本の中に閉じ込めるように二人を挟んでいく
「何してるの!」
突然、バンッと扉が勢いよく開く音と共に、レアスの叫び声が部屋に響いた。すると、レアスの声に反応するように、止まっていた本が再び部屋の中を動き出した
「レアス……。ルトとララが……」
震えながらレアスがいる方に振り向くツムギ。その姿を見つけたレアスが、本を避けながらツムギの側に来ると、ツムギが指差し見上げる先に本に挟まれて、ぐったりしているルトとララの姿があった
「あなた……。本を読んだの?」
異様な光景に驚きつつもツムギに問いかけるレアス。それに答えるようにツムギがゆっくりと頷くと、二人の周りで飛び回っていた本の速度が早くなり、ルトとララを挟む本も、二人の側から少しずつ離れてていく。
「ララ!すぐに助けるから!本に飲み込まれないで!」
リビングで宿題をしながら、レアスを待っていたはずのツムギが目を覚ました。少し寝ぼけつつ目を擦りながら辺りを見渡してく
「いつの間にか寝てたんだ……」
暗くなっている窓を見て、少し驚きながらも、側で体を寄せ合い寝ているルトとララを見つけて、体を揺らして二人を起こしてく
「ルト、ララ。起きて」
ツムギの声にルトとララが目を覚ます。ちょっと寝ぼけている二人も眠い目を擦りながら辺りを見渡している。ツムギがテーブルに広げていた教科書を片付けていると、突然ガタンと大きな物音が聞こえてきた
「レアス、帰ってきてたのかな?」
ツムギがそう呟くと眠そうな顔をしていたララが一気に目が覚めて、ツムギの手をつかみグイグイと引っ張りだした
「レアスを呼びに行ってみる?」
ララの行動にクスッと笑って問いかけると、何度も頷いて、また強く手を引っ張るララ。そのまま引っ張られながら、ドタバタと音がする方に歩いてく
「でも、レアス、何してるのかな?すごい音してるけど」
どんどん大きくなっていく物音に、少し不安になってくツムギ。肩に乗っているルトとララも、少し不安になったのかツムギの頬をぎゅっとつかんでいると、すぐ物音のする本棚がある部屋へと着いて、ツムギがふぅ。と大きく深呼吸をした
「レアス、帰ってきてたの……」
そーっと部屋の扉を開けながら、声をかけると、本が縦横無尽に部屋の中を動き回っていた
「……なにこれ」
あちらこちらに動き回る本に戸惑いつつも、部屋の中に入って部屋にレアスがいないかと、辺りを見渡してく
「レアス!レアス、いるの?」
大声で何度もレアスを呼んでも返事は来ず、仕方なく壁に手を当てて恐る恐る本が飛び回る部屋の中を歩いてく
「ルト、ララ。本に当たらないように、ちゃんと私に隠れて」
壁とツムギの間に隠れていたルトとララに声をかけると、頷いて服をぎゅっと強くつかむ二人。本の動きとレアスを探しながら、部屋の真ん中に着いた時、ツムギに向かって本が勢いよく飛んできた
「危なかった……。あれ?この本って確か」
ギリギリ本をかわすと、壁に当たり床に落ちた本を見つけると、その見覚えある本に手を伸ばす
「私が取ってきた本……」
そう言うと、無意識に本をめくり、読みはじめたツムギ。それを見たララが慌ててツムギの服をグイグイと引っ張って読むのを止めようとするが、ツムギは本に夢中になりララを無視している
「すごい……。こんな難しい本なんて、学園の図書館にもないよ」
パラパラとページをめくり続けるツムギに、痺れを切らしたララが本の上に立とうと、動き出した
「えーと、この魔術は……」
その間も本を読んでいるツムギが、気になる魔術を見つけ声に出して読み出した。すると、その魔術が聞こえたルトも慌てて止めようとララと一緒に本の上に乗って、ツムギの邪魔をしはじめるが、邪魔する前に魔術を覚えていたツムギが、全て魔術を唱えてしまった。すると、本がルトとララを乗せたまま、ふわりと浮かび、ツムギから離れてく
「ルト、ララ!」
慌てて本に手を伸ばすが、あと少し手が届かずツムギからどんどん離れていく本。いつの間にか動き回っていたはずの本達が動きが止まっていた。ルトとララを乗せたままの本が、ツムギから遠く離れて止まるとルトとララを本の中に閉じ込めるように二人を挟んでいく
「何してるの!」
突然、バンッと扉が勢いよく開く音と共に、レアスの叫び声が部屋に響いた。すると、レアスの声に反応するように、止まっていた本が再び部屋の中を動き出した
「レアス……。ルトとララが……」
震えながらレアスがいる方に振り向くツムギ。その姿を見つけたレアスが、本を避けながらツムギの側に来ると、ツムギが指差し見上げる先に本に挟まれて、ぐったりしているルトとララの姿があった
「あなた……。本を読んだの?」
異様な光景に驚きつつもツムギに問いかけるレアス。それに答えるようにツムギがゆっくりと頷くと、二人の周りで飛び回っていた本の速度が早くなり、ルトとララを挟む本も、二人の側から少しずつ離れてていく。
「ララ!すぐに助けるから!本に飲み込まれないで!」
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