33 / 98
33. 優しさに甘えて
しおりを挟む
「ツムギ!おはよう。朝だよ、起きてる?」
コンコンとツムギの部屋の扉を叩いているナオとカホ。その二人の肩でナツメとココが不安そうな顔でツムギが出てくるのを待っている
「朝……」
何度か扉を叩いて呼んでいると、やっと目が覚めたツムギ。体を起こし、うつらうつらと目を擦りながら、部屋の扉を開けると、ナオとカホがツムギを見て、ホッと胸を撫で下ろした
「よかった。倒れてるのかと思ったよ」
ナオがツムギに話していると、ナツメとココがツムギの肩に乗って頬を擦りだすと、少しずつ目が覚めてきたツムギ。ナオとカホが心配そうな顔をしていることに気づいてエヘヘと笑った
「ナオ、カホ……。おはよう」
「おはよう。今、起きたの?」
「うん、今何時……」
「今何時って……。もう遅刻する時間だよ」
「えっ、もうそんな時間なの……。どうしよう」
慌てて部屋に戻って時計を見ると、起きようと思っていた時間より大分時間が過ぎていて、しょんぼりしていると、ナオとカホがツムギの部屋に入ってきた
「ルトとララ、寝てるの?」
メルガに寄り添うように眠るルトとララを見て、カホがツムギに声をかけると、
「うん、そう……」
ナツメとココが、寝ているルトとララの体をゆすって起こしても、起きる気配のないルトとララ。体の上で暴れる二人に迷惑そうなメルガ。その様子を見ていたナオが、はぁ。とため息ついて、ツムギに話しかけた
「今日は学園休む?」
「でも……メルガもリン先生に渡さなきゃいけないし」
「メルガとツムギは今日、寮で休んでるって、私達がリン先生に伝えるよ」
「それに、ルト起きないなら、実技の授業受けれないでしょ」
二人にそう言われて、少し考え込むツムギ。その間もナツメとココが、ルトとララを無理やり起こそうと頬を叩いている
「……そうだね。じゃあ午後から学園に行くよ」
「わかった。ちゃんと休んで来るんだよ」
「何かあったら連絡してね」
「うん、ありがと」
ナツメとココを抱きしめて、ツムギの部屋を出ていったナオとカホ。パタンと扉が閉じると、ふぅ。と一つため息をつくと、ツムギを見つめているメルガに気づいて、ゴロンとまたメルガのお腹を枕にして二度寝をしようと目を閉じた
「メルガ。後でお着替えしたら、レアスの家に行ってみよう。本を早く返さないとレアスにまた怒られるもんね」
コンコンとツムギの部屋の扉を叩いているナオとカホ。その二人の肩でナツメとココが不安そうな顔でツムギが出てくるのを待っている
「朝……」
何度か扉を叩いて呼んでいると、やっと目が覚めたツムギ。体を起こし、うつらうつらと目を擦りながら、部屋の扉を開けると、ナオとカホがツムギを見て、ホッと胸を撫で下ろした
「よかった。倒れてるのかと思ったよ」
ナオがツムギに話していると、ナツメとココがツムギの肩に乗って頬を擦りだすと、少しずつ目が覚めてきたツムギ。ナオとカホが心配そうな顔をしていることに気づいてエヘヘと笑った
「ナオ、カホ……。おはよう」
「おはよう。今、起きたの?」
「うん、今何時……」
「今何時って……。もう遅刻する時間だよ」
「えっ、もうそんな時間なの……。どうしよう」
慌てて部屋に戻って時計を見ると、起きようと思っていた時間より大分時間が過ぎていて、しょんぼりしていると、ナオとカホがツムギの部屋に入ってきた
「ルトとララ、寝てるの?」
メルガに寄り添うように眠るルトとララを見て、カホがツムギに声をかけると、
「うん、そう……」
ナツメとココが、寝ているルトとララの体をゆすって起こしても、起きる気配のないルトとララ。体の上で暴れる二人に迷惑そうなメルガ。その様子を見ていたナオが、はぁ。とため息ついて、ツムギに話しかけた
「今日は学園休む?」
「でも……メルガもリン先生に渡さなきゃいけないし」
「メルガとツムギは今日、寮で休んでるって、私達がリン先生に伝えるよ」
「それに、ルト起きないなら、実技の授業受けれないでしょ」
二人にそう言われて、少し考え込むツムギ。その間もナツメとココが、ルトとララを無理やり起こそうと頬を叩いている
「……そうだね。じゃあ午後から学園に行くよ」
「わかった。ちゃんと休んで来るんだよ」
「何かあったら連絡してね」
「うん、ありがと」
ナツメとココを抱きしめて、ツムギの部屋を出ていったナオとカホ。パタンと扉が閉じると、ふぅ。と一つため息をつくと、ツムギを見つめているメルガに気づいて、ゴロンとまたメルガのお腹を枕にして二度寝をしようと目を閉じた
「メルガ。後でお着替えしたら、レアスの家に行ってみよう。本を早く返さないとレアスにまた怒られるもんね」
0
あなたにおすすめの小説
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
魅了の対価
しがついつか
ファンタジー
家庭事情により給金の高い職場を求めて転職したリンリーは、縁あってブラウンロード伯爵家の使用人になった。
彼女は伯爵家の第二子アッシュ・ブラウンロードの侍女を任された。
ブラウンロード伯爵家では、なぜか一家のみならず屋敷で働く使用人達のすべてがアッシュのことを嫌悪していた。
アッシュと顔を合わせてすぐにリンリーも「あ、私コイツ嫌いだわ」と感じたのだが、上級使用人を目指す彼女は私情を挟まずに職務に専念することにした。
淡々と世話をしてくれるリンリーに、アッシュは次第に心を開いていった。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる