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53. 楽しい時間の先に
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「たくさん買ったねー。おやつも、夕御飯もたくさん食べれるね!」
「ええ、そうね」
大量に買った食材を冷蔵庫にぎゅうぎゅうに詰めこんでいくツムギの後ろ姿を見ながら答えるレアス。その肩にルトとララが乗って、鼻唄交じりに楽しそうに詰めこむツムギの姿を見ていると、詰めこみ終わったツムギが立ち上がり、うーんと背伸びをした
「パンもたくさん買ったし、早く食べよう」
キッチンのテーブルに置いていたパンを持ってエヘヘと笑うツムギの言葉を聞いて、ルトとララがまだテーブルに置かれたパンを持って一目散にリビングに走っていった
「ルト、ララ!まだ食べちゃダメだよ!」
慌てて二人を追いかけてくツムギ。騒がしい声が家中に響いて、レアスがはぁ。とため息をついた。ツムギ達の後を追うようにリビングに着くと、紅茶を淹れているツムギと、テーブルに座ってパンを頬張るルトとララがいた。レアスもテーブルにたくさんあるパンを取るとララの隣にいる椅子に座ってパンを頬張るとツムギが、慌てた声でレアスに叫んだ
「レアスも食べてる!もー。紅茶まだなのに」
「だって、お腹空いたもの」
パンを食べながら返事をすると、ルトとララが頷いて、パンのおかわりを取って食べはじめた。一緒に食べ始めたかったツムギが、少し不満そうにレアスの隣に紅茶を置くと、美味しそうにパンを食べるレアス達を見て、ふぅ。とため息つくと、レアスの向こうにある椅子に座ってパンを頬張った
「ねえ、レアスのお母さんってどんな人なの?」
たくさんあったパンを、ほとんど食べ終えてお腹いっぱいで休んでいると、紅茶を飲んで一息ついていたレアスに声をかけたツムギ。その質問に紅茶を飲んでいたレアスの手が止まった
「あんなにたくさんの本を書くんだから、きっと凄い人なんでしょ?」
「お母様は、素敵な人よ。本の書き方や術の使い方を教えてくれて……」
「じゃあ、レアスも本を書けるの?」
「いえ、私に本を書く才能は無かったから……」
「……そうなんだ。でも、本に書かれている魔術使えるんでしょ?」
「そうね……」
「使うところ見てみたい。今度、一緒に……」
ツムギの言葉を聞いて、レアスがガタンと勢いよく椅子から立ち上がった。大きな音と顔を下に向けたまま動かないレアス。突然の出来事に驚いて呆然とレアスを見ているルトとララ。ツムギも何も言えず戸惑いうろたえていると、ルトとララの視線に気づいたレアスがゆっくりと椅子に座り直した
「失礼……。驚かせたわね」
そう言うと、気持ちを落ち着かせるために、また紅茶を飲み始めたレアス。その様子をボーッと見ていたツムギがまた、あたふたとうろたえると今度はツムギが椅子から立ち上がった
「えーっと、お菓子食べる?ルト、お手伝いお願い」
そう言うと、キッチンに早歩きで向かっていったツムギ。慌てて追いかけてくルトを見送ると、ララがレアスの側に来て心配そうに顔を覗くと、気づいたレアスがララをぎゅっと抱きしめた
「ゴメンね、ララ」
レアスが強くララを抱きしめているその時、ツムギがキッチンに着いて扉を背にうつ向き座り込んでいた。そんなツムギの頭をルトがそっと撫でた。しばらくすると、少し元気が戻ったツムギが、ずっと頭を撫でていたルトをぎゅっと抱きしめて、ゆっくりと立ち上がった
「ルト、ゴメンね。急いでお菓子持っていこう。甘いの食べたら、レアスの機嫌もきっと治るよね」
「ええ、そうね」
大量に買った食材を冷蔵庫にぎゅうぎゅうに詰めこんでいくツムギの後ろ姿を見ながら答えるレアス。その肩にルトとララが乗って、鼻唄交じりに楽しそうに詰めこむツムギの姿を見ていると、詰めこみ終わったツムギが立ち上がり、うーんと背伸びをした
「パンもたくさん買ったし、早く食べよう」
キッチンのテーブルに置いていたパンを持ってエヘヘと笑うツムギの言葉を聞いて、ルトとララがまだテーブルに置かれたパンを持って一目散にリビングに走っていった
「ルト、ララ!まだ食べちゃダメだよ!」
慌てて二人を追いかけてくツムギ。騒がしい声が家中に響いて、レアスがはぁ。とため息をついた。ツムギ達の後を追うようにリビングに着くと、紅茶を淹れているツムギと、テーブルに座ってパンを頬張るルトとララがいた。レアスもテーブルにたくさんあるパンを取るとララの隣にいる椅子に座ってパンを頬張るとツムギが、慌てた声でレアスに叫んだ
「レアスも食べてる!もー。紅茶まだなのに」
「だって、お腹空いたもの」
パンを食べながら返事をすると、ルトとララが頷いて、パンのおかわりを取って食べはじめた。一緒に食べ始めたかったツムギが、少し不満そうにレアスの隣に紅茶を置くと、美味しそうにパンを食べるレアス達を見て、ふぅ。とため息つくと、レアスの向こうにある椅子に座ってパンを頬張った
「ねえ、レアスのお母さんってどんな人なの?」
たくさんあったパンを、ほとんど食べ終えてお腹いっぱいで休んでいると、紅茶を飲んで一息ついていたレアスに声をかけたツムギ。その質問に紅茶を飲んでいたレアスの手が止まった
「あんなにたくさんの本を書くんだから、きっと凄い人なんでしょ?」
「お母様は、素敵な人よ。本の書き方や術の使い方を教えてくれて……」
「じゃあ、レアスも本を書けるの?」
「いえ、私に本を書く才能は無かったから……」
「……そうなんだ。でも、本に書かれている魔術使えるんでしょ?」
「そうね……」
「使うところ見てみたい。今度、一緒に……」
ツムギの言葉を聞いて、レアスがガタンと勢いよく椅子から立ち上がった。大きな音と顔を下に向けたまま動かないレアス。突然の出来事に驚いて呆然とレアスを見ているルトとララ。ツムギも何も言えず戸惑いうろたえていると、ルトとララの視線に気づいたレアスがゆっくりと椅子に座り直した
「失礼……。驚かせたわね」
そう言うと、気持ちを落ち着かせるために、また紅茶を飲み始めたレアス。その様子をボーッと見ていたツムギがまた、あたふたとうろたえると今度はツムギが椅子から立ち上がった
「えーっと、お菓子食べる?ルト、お手伝いお願い」
そう言うと、キッチンに早歩きで向かっていったツムギ。慌てて追いかけてくルトを見送ると、ララがレアスの側に来て心配そうに顔を覗くと、気づいたレアスがララをぎゅっと抱きしめた
「ゴメンね、ララ」
レアスが強くララを抱きしめているその時、ツムギがキッチンに着いて扉を背にうつ向き座り込んでいた。そんなツムギの頭をルトがそっと撫でた。しばらくすると、少し元気が戻ったツムギが、ずっと頭を撫でていたルトをぎゅっと抱きしめて、ゆっくりと立ち上がった
「ルト、ゴメンね。急いでお菓子持っていこう。甘いの食べたら、レアスの機嫌もきっと治るよね」
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