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65. 舞い踊る思いと狂わす願い
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ルトとララを抱きしめたまま、ゆっくり立ち上がり人影のいる場所へと歩きだしたツムギ。近づいても表情が見えない人影に伸ばした手が届きそうになった時、その人影が、突然消えてしまった
「消えちゃった……」
ゆっくりと手を下ろし呆然としていると、その人影いた足元に、ふとページが開かれた本を見つけて、少し怯えつつも、少し屈みながらそーっと本を取ろうと手を伸ばす
「この本が見せてたの?」
「触るな!」
突然聞こえたツムギを止める声に驚いて、本に触れそうだった手が止まった。声がする方に恐る恐る振り向くと、ツムギの後ろに散らばった本を見て呆れた顔をしたミナモが立っていた
「ミナモさん……。なんでここに?」
「娘はどうした?」
ツムギの質問に無視しながら、足元に散らばる本を避けつつツムギの側にまで歩き出すミナモに、少し戸惑いながらもツムギが答える
「えっと、レアスの事ですか?どこかに行っちゃって、メルガが探してます」
「そうか……」
返事をしながら部屋の中を見渡すミナモに、ルトとララを抱きしめていたツムギの手が一瞬ぎゅっと強くなった
「あの……」
「本は片付けられるか?」
「いえ、私は、あの……」
少し強めに話しかけられ答えられずに狼狽えていると、同じく戸惑い狼狽えていたルトとララを見つけたミナモが声をかけた
「そこの使い魔」
話しかけられビクッと怯えるルトとララ。ツムギも少しビクッと一瞬目を閉じていると、ミナモが床に散らばる本を指差した
「本は片付けれるのか?」
ミナモに言われて、ルトとララが目を合わせるが、すぐに一瞬に首を横に振る。すると、それを見たミナモがはぁ。と深いため息をついた
「仕方ない……」
そう言うと、クロウの背中に乗りふわりと部屋の天井まで飛んでいく。その様子をツムギが見上げて見ていると、クロウが大きな翼を広げると、すぐ下にいたツムギが立てない程の強風が部屋に現れて、その場にペタンと座ってルトとララをぎゅっと強く抱きしめる。その間にもクロウが風を起こし、ツムギの側にある本達がふわりと浮かぶ
「クロウ、早々に片付け終えよう」
ミナモの言葉に答えるように、また翼を大きく広げ、バサバサと翼を揺らす大きな音が響く。その大きな音にツムギが耳を塞ぎ強風に耐えていると、浮かんでいた本が次々と本棚へと戻りだした
「はえー、凄い……」
ツムギの横や真上を本が通り戻っていく様子を呆然と見ていると、あっという間にほぼ全ての本が本棚に戻っていく。最後の一冊が本棚に戻ると、ミナモがふぅ。とため息をつくと、クロウがゆっくりとツムギの降りて来た。地面に着くとミナモがクロウから降りて、本が残っていないかと、辺りを見渡しながらツムギに聞こえないほどの声で呟いた
「この片付けの対価はリンからいくら取れるか。しかし、思っているより面倒な事がおきそうだな……」
「消えちゃった……」
ゆっくりと手を下ろし呆然としていると、その人影いた足元に、ふとページが開かれた本を見つけて、少し怯えつつも、少し屈みながらそーっと本を取ろうと手を伸ばす
「この本が見せてたの?」
「触るな!」
突然聞こえたツムギを止める声に驚いて、本に触れそうだった手が止まった。声がする方に恐る恐る振り向くと、ツムギの後ろに散らばった本を見て呆れた顔をしたミナモが立っていた
「ミナモさん……。なんでここに?」
「娘はどうした?」
ツムギの質問に無視しながら、足元に散らばる本を避けつつツムギの側にまで歩き出すミナモに、少し戸惑いながらもツムギが答える
「えっと、レアスの事ですか?どこかに行っちゃって、メルガが探してます」
「そうか……」
返事をしながら部屋の中を見渡すミナモに、ルトとララを抱きしめていたツムギの手が一瞬ぎゅっと強くなった
「あの……」
「本は片付けられるか?」
「いえ、私は、あの……」
少し強めに話しかけられ答えられずに狼狽えていると、同じく戸惑い狼狽えていたルトとララを見つけたミナモが声をかけた
「そこの使い魔」
話しかけられビクッと怯えるルトとララ。ツムギも少しビクッと一瞬目を閉じていると、ミナモが床に散らばる本を指差した
「本は片付けれるのか?」
ミナモに言われて、ルトとララが目を合わせるが、すぐに一瞬に首を横に振る。すると、それを見たミナモがはぁ。と深いため息をついた
「仕方ない……」
そう言うと、クロウの背中に乗りふわりと部屋の天井まで飛んでいく。その様子をツムギが見上げて見ていると、クロウが大きな翼を広げると、すぐ下にいたツムギが立てない程の強風が部屋に現れて、その場にペタンと座ってルトとララをぎゅっと強く抱きしめる。その間にもクロウが風を起こし、ツムギの側にある本達がふわりと浮かぶ
「クロウ、早々に片付け終えよう」
ミナモの言葉に答えるように、また翼を大きく広げ、バサバサと翼を揺らす大きな音が響く。その大きな音にツムギが耳を塞ぎ強風に耐えていると、浮かんでいた本が次々と本棚へと戻りだした
「はえー、凄い……」
ツムギの横や真上を本が通り戻っていく様子を呆然と見ていると、あっという間にほぼ全ての本が本棚に戻っていく。最後の一冊が本棚に戻ると、ミナモがふぅ。とため息をつくと、クロウがゆっくりとツムギの降りて来た。地面に着くとミナモがクロウから降りて、本が残っていないかと、辺りを見渡しながらツムギに聞こえないほどの声で呟いた
「この片付けの対価はリンからいくら取れるか。しかし、思っているより面倒な事がおきそうだな……」
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