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66. 伝わる思いを代わりに
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「あの……ありがとうございます。私じゃ片付けられなかったので……」
ミナモの側に駆け寄り、ペコリと頭を下げてお礼を言うツムギ。すると、ツムギにぎゅっと抱きしめれているルトとララを見てミナモがため息をついた
「使えない使い魔だな。主はどこに行った?」
「ララは、レアスに頼まれて私とずっと一緒にいるので……だから、その……」
言葉強めにルトとララに言うミナモに、慌ててツムギが言い返すと、少しルトとララを睨みながら背を向け、近くにある本棚を見渡しはじめた
「あの……」
恐る恐るミナモに話しかけるツムギ。すると、ミナモがほんの少しツムギの方に振り向いた
「レアスに渡した本はなんですか?」
「さぁ。本人に聞くのが早いと思うが……」
と、ツムギに返事をしていると、二人の近くでガタンと大きな物音が聞こえてきた。レアスが帰ってきたと思ったツムギが音のする方に走っていくと、本棚の前に一冊の本が床に落ちていた
「この本、レアスから預かってた本だ……。でも、ミナモさんが……」
本を取り困ったように本を見つめるツムギにミナモが駆けつけ、ツムギの持つ本を見た
「僕は、その本を持っては来てない。多分、本の意思だ。持っておくといい」
「えっ?いいの?」
「どうせ読めないし、使えないだろう。そのかわり……」
ミナモの言葉に驚くツムギから離れて、本棚を見渡しはじめると、少し埃のついた古い一冊の本を手に取った
「この本をもらう」
「ダメですよ。勝手に持っていったらレアスに怒られます」
「この本は僕の本棚にあるべき本だ。まあ本棚が気にくわなければ……」
と、話している途中、天井を見上げたミナモ。つられてツムギも天井を見る。特に代わりのない暗い天井を見つめ続けるミナモに、不思議そうにツムギだけでなくルトとララも見ていると、ミナモがクロウを呼び背中に乗った
「それより、早く迎えに行った方が良さそうだ」
ミナモの言葉に首をかしげるツムギ。すると、ミナモがはぁ。とため息ついて、ツムギが持つ本を指差した
「無理な魔術を使えばどうなるか、君も分かるだろう?」
「レアスに何かあったんですか?」
慌ててツムギがミナモに詰め寄るが、無視してクロウの背中を軽くポンッと叩いた。すると翼を広げ風を起こし、ミナモを乗せふわりと浮かぶ。クロウが起こした風のせいで目をつぶるツムギに、本棚から取った本を開いて読むミナモが、少し呆れた様子で声をかけた
「リンの使い魔が一緒にいるみたいだが、使い魔と一緒の君が早く行った方がいい。リンに会ったら、本棚の事を伝えておくように」
ミナモの側に駆け寄り、ペコリと頭を下げてお礼を言うツムギ。すると、ツムギにぎゅっと抱きしめれているルトとララを見てミナモがため息をついた
「使えない使い魔だな。主はどこに行った?」
「ララは、レアスに頼まれて私とずっと一緒にいるので……だから、その……」
言葉強めにルトとララに言うミナモに、慌ててツムギが言い返すと、少しルトとララを睨みながら背を向け、近くにある本棚を見渡しはじめた
「あの……」
恐る恐るミナモに話しかけるツムギ。すると、ミナモがほんの少しツムギの方に振り向いた
「レアスに渡した本はなんですか?」
「さぁ。本人に聞くのが早いと思うが……」
と、ツムギに返事をしていると、二人の近くでガタンと大きな物音が聞こえてきた。レアスが帰ってきたと思ったツムギが音のする方に走っていくと、本棚の前に一冊の本が床に落ちていた
「この本、レアスから預かってた本だ……。でも、ミナモさんが……」
本を取り困ったように本を見つめるツムギにミナモが駆けつけ、ツムギの持つ本を見た
「僕は、その本を持っては来てない。多分、本の意思だ。持っておくといい」
「えっ?いいの?」
「どうせ読めないし、使えないだろう。そのかわり……」
ミナモの言葉に驚くツムギから離れて、本棚を見渡しはじめると、少し埃のついた古い一冊の本を手に取った
「この本をもらう」
「ダメですよ。勝手に持っていったらレアスに怒られます」
「この本は僕の本棚にあるべき本だ。まあ本棚が気にくわなければ……」
と、話している途中、天井を見上げたミナモ。つられてツムギも天井を見る。特に代わりのない暗い天井を見つめ続けるミナモに、不思議そうにツムギだけでなくルトとララも見ていると、ミナモがクロウを呼び背中に乗った
「それより、早く迎えに行った方が良さそうだ」
ミナモの言葉に首をかしげるツムギ。すると、ミナモがはぁ。とため息ついて、ツムギが持つ本を指差した
「無理な魔術を使えばどうなるか、君も分かるだろう?」
「レアスに何かあったんですか?」
慌ててツムギがミナモに詰め寄るが、無視してクロウの背中を軽くポンッと叩いた。すると翼を広げ風を起こし、ミナモを乗せふわりと浮かぶ。クロウが起こした風のせいで目をつぶるツムギに、本棚から取った本を開いて読むミナモが、少し呆れた様子で声をかけた
「リンの使い魔が一緒にいるみたいだが、使い魔と一緒の君が早く行った方がいい。リンに会ったら、本棚の事を伝えておくように」
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