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80. 大切な本を届けに
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「クロウ、娘がいそうな本はあるか?」
ミナモの言葉を聞いて、またバサッと大きな翼を羽ばたかせ、天井近くまで飛ぶと、バサバサと大きく翼を振り、部屋中に強い風が起きた。余りに強い風に、立てないツムギがメルガの体に、ルトとララ、女の人から預かった本を挟んでぎゅっと抱きついて耐えている。しばらく風が吹き続け、少し抱きついていた腕が疲れてきた頃、ミナモの元に一冊の本が、ふわりと舞い降りてきた
「なかなか渋い本の中にいますね」
「あの人が一番最初に書いた本だな」
大分古くボロボロな本に、クスッと笑うリンとはぁ。とため息つくミナモ。二人の話をメルガから離れながら聞いていたツムギが、不思議そうな顔をして二人に話しかけた
「あの人……。レアスのお母さんですか?」
ツムギの質問に、リンがニコッと笑うだけで答えずにいると、ミナモの所に戻ってきたクロウが、その途中ツムギの頭の上に本を落とした
「痛い……」
落ちた本の角が頭に当たり痛そうに頭を擦るツムギ。鈍そうな音がルトとララにまで聞こえて、メルガと一緒にクロウを睨む。気づいたクロウがルトとララを見るがすぐにプイッとミナモの側で、のんびりしだした
「この本、レアスから預かってたララの本?なんでこここに?」
一方、クロウを睨んでいることに気づいていないツムギは、落ちてきた本を見て一人驚いていた。頭に当たった後、床に落ちた本を取り中を確認すると、首をかしげている
「この本に書かれている術は、とても高度で難しい本だ。……仕方ない。少しメルガにも手伝ってもらおう」
一方、クロウが選んだ本を読むミナモが困った声で、ため息をついて、クロウをまだ睨んでいたメルガに声をかけた。
「ごめんね、メルガ。レアスが帰ってきたら、一緒にお菓子食べようね」
ぎゅっと強く抱きしめてメルガに話しかけると、お菓子という言葉にメルガが尻尾を嬉しそうに振ると、その様子にリンがクスッと微笑んでいると、またクロウが強い風を吹かせながら天井近くまで飛んでいった
「メルガ、クロウの下に。その本はツムギ君が持って、メルガに乗って」
「はい!」
リンの言葉に大声で返事をすると、メルガに乗って一緒にクロウいる場所の下まで移動するツムギ。ルトとララもツムギの肩に乗って、リンに何度も頷いている
「元気がいいね。君達は魔術は使わないようにするんだよ」
「はい!」
ルトとララを見て、クスッと笑うリンに、また大声で返事をして二冊の本をぎゅっと強く抱きしめて気合いを入れていると、本の術を読んでいたミナモが、リンに目線を送り頷くと、リンもミナモに頷くと、気合いを入れるようにパンッと両手を叩くと、少しずつ顔が強ばっていくツムギとメルガに、またクスッと笑って話しかけた
「じゃあ、あまり無理せずに、本の記憶に入り込みすぎる前にレアス君を迎えに行ってあげて」
ミナモの言葉を聞いて、またバサッと大きな翼を羽ばたかせ、天井近くまで飛ぶと、バサバサと大きく翼を振り、部屋中に強い風が起きた。余りに強い風に、立てないツムギがメルガの体に、ルトとララ、女の人から預かった本を挟んでぎゅっと抱きついて耐えている。しばらく風が吹き続け、少し抱きついていた腕が疲れてきた頃、ミナモの元に一冊の本が、ふわりと舞い降りてきた
「なかなか渋い本の中にいますね」
「あの人が一番最初に書いた本だな」
大分古くボロボロな本に、クスッと笑うリンとはぁ。とため息つくミナモ。二人の話をメルガから離れながら聞いていたツムギが、不思議そうな顔をして二人に話しかけた
「あの人……。レアスのお母さんですか?」
ツムギの質問に、リンがニコッと笑うだけで答えずにいると、ミナモの所に戻ってきたクロウが、その途中ツムギの頭の上に本を落とした
「痛い……」
落ちた本の角が頭に当たり痛そうに頭を擦るツムギ。鈍そうな音がルトとララにまで聞こえて、メルガと一緒にクロウを睨む。気づいたクロウがルトとララを見るがすぐにプイッとミナモの側で、のんびりしだした
「この本、レアスから預かってたララの本?なんでこここに?」
一方、クロウを睨んでいることに気づいていないツムギは、落ちてきた本を見て一人驚いていた。頭に当たった後、床に落ちた本を取り中を確認すると、首をかしげている
「この本に書かれている術は、とても高度で難しい本だ。……仕方ない。少しメルガにも手伝ってもらおう」
一方、クロウが選んだ本を読むミナモが困った声で、ため息をついて、クロウをまだ睨んでいたメルガに声をかけた。
「ごめんね、メルガ。レアスが帰ってきたら、一緒にお菓子食べようね」
ぎゅっと強く抱きしめてメルガに話しかけると、お菓子という言葉にメルガが尻尾を嬉しそうに振ると、その様子にリンがクスッと微笑んでいると、またクロウが強い風を吹かせながら天井近くまで飛んでいった
「メルガ、クロウの下に。その本はツムギ君が持って、メルガに乗って」
「はい!」
リンの言葉に大声で返事をすると、メルガに乗って一緒にクロウいる場所の下まで移動するツムギ。ルトとララもツムギの肩に乗って、リンに何度も頷いている
「元気がいいね。君達は魔術は使わないようにするんだよ」
「はい!」
ルトとララを見て、クスッと笑うリンに、また大声で返事をして二冊の本をぎゅっと強く抱きしめて気合いを入れていると、本の術を読んでいたミナモが、リンに目線を送り頷くと、リンもミナモに頷くと、気合いを入れるようにパンッと両手を叩くと、少しずつ顔が強ばっていくツムギとメルガに、またクスッと笑って話しかけた
「じゃあ、あまり無理せずに、本の記憶に入り込みすぎる前にレアス君を迎えに行ってあげて」
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