探偵ウォーレン・グローヴァーの事件簿

マーサ

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忘れさりたい事件(後日談)

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 卒業式から3ヶ月後。

 王都で一番人気の劇団がこの卒業式の騒動を上演して大盛況となった。
 脚本は、会場に居た作家志望の卒業生が書いたので臨場感が違うと評判だ。

 千穐楽に国王夫妻が観劇する事になったが、2階の王族席に着いたのは国王一人だけだった。会場にいた観客達は王妃は具合が悪いのかと心配したが、すぐに謎が解けた。
 
 
 王妃本人が「王妃役」で出演したからだ。
 
 
 この時の為に密かに何度も観劇し、本来の王妃役女優からもみっちり稽古をつけてもらった。
 それでも演技は初心者の域は出ないが、現場に居合わせた当事者としての説得力はあった。

 また、そのサプライズと権威を嵩に着ない気さくな様子、そんな王妃の姿を嬉しそうに楽しそうに観ている国王の様子から、庶民の間で王家の人気がうなぎ登りとなった。


 ウォーレンはこのくだらない茶番劇に関わった事を後悔し忘れ去りたい黒歴史だと思っているが、舞台が人気で再演を重ねる事となり、【王家を巻き込んだ大事件】としてウォーレンを代表する事件だと世間に認知される事となってしまい、ウォーレンを悩ませる事となった。


 そして、王妃から「本人役で出ないか」という誘いは勿論丁重に断ったウォーレンだった。
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