王子とヒロインに騙された私を救ったのは、優しいもふもふの王子様でした。

にのまえ

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十八

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 次の日。
 リュート様は私の両親を屋敷へと呼んだ。

 両親はエントランスで、私の銀色の耳と尻尾を見ても、あまり驚いた様子はなかった。

「まさかリリアが、精霊獣様に選ばれるとわな」
「ほんと。リリアは精霊獣様に選ばれてしまったのね」

 お父様とお母様は同じことを言った。

「お父様、お母様、精霊獣様に選ばれたとはどういう事ですか?」  
「リリア、落ち着いて」

 ここで立ち話もなんですから、とリュート様は言い、両親の応接間に移動した。
 カーリーが紅茶を用意するなか、話は始まる。

「私の一族は精霊獣様の使者の末裔なのです。今年の祭りは戦争後で中止になったと、一族の者が霊堂の精霊獣様にお伝えしたはず。なのに精霊獣様がリリアに御付きになるなんて」

 お母様は私の手を握り言う。

「あなた、もかして最近、発情しなかった?」
「え、お母様」

 は、発情だなんて……した、、わ。
 私はお母様の瞳を見てコクリと頷いた。

「そう……獣人のリュート様が側にいたからかしら? それともリリアは霊力が強いのかしらね」

 お母様は耳と尻尾を持たない獣人族だと……
 精霊獣様の使者をする、一族だと教えてくれた。

「僕達に伝わる話と少し違いますね。貴方様が精霊獣様の使者の一族……」

 リュート様はお母様に深く頭を下げた。

「やだ、今違うわよ。まあ、私の一族は獣人族の者とは離れた山の中に住み。祭りの日に霊力の高い者が精霊獣様を宿して舞うの」

「ではお母様も、精霊獣様を宿して舞ったことがあるのですか」

 お母様は「いいえ」と首を振る。

「私はお役目の年に冒険者をなさっていた、旦那様とサントラの森で出会い。私が一目惚れをしてしまって、お役目は外されてしまったわ」

 お役目になりたい者は一族の中にたくさんいて、みんなを蹴落としてまで、なろうとする者がいるのと、お母様は教えてくれた。
 
「それでね。祭りが終わると精霊獣様は霊堂へお帰りになり、私達一族も山の奥に帰るのよ」

「リリアは精霊獣様を宿せるほど、霊力が高いのかも知れぬな」

 お母様とお父様は頷いた。

「霊力が高いとなると、リリアさんは満月の夜に庭園で、精霊獣様を宿したと言うことですか?」

 満月の日? あの日って。
 私が自分でリュート様の部屋に行ったのではないの?

「リュート様は私に嘘をついたのね」

「ごめん、初めて見る幻想的な光景だったし、あんなに綺麗なリリアを誰にも見せたくなくて、自分だけの胸にしまいたかったんだ」

 綺麗? 

 隣に座るリュート様の服を掴んで、真っ赤になってしまった。
 いまの気持ちはリュート様に隠せない。
 尻尾ふりふりで気付かれてしまう。

 リュート様もわかりやすぎ、私のその姿を見て、目尻を下げちゃってるわ。

「あらあら、二人共。仲が良くて私達も嬉しいわね」

「そうだな、後はレオーン王子が婚約破棄の書類に、名を署名してくれればいいのだがな」

 私とレオーン殿下の婚約破棄の話が進んでいると、お父様は教えてくれた。


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