18 / 20
十八
しおりを挟む
次の日。
リュート様は私の両親を屋敷へと呼んだ。
両親はエントランスで、私の銀色の耳と尻尾を見ても、あまり驚いた様子はなかった。
「まさかリリアが、精霊獣様に選ばれるとわな」
「ほんと。リリアは精霊獣様に選ばれてしまったのね」
お父様とお母様は同じことを言った。
「お父様、お母様、精霊獣様に選ばれたとはどういう事ですか?」
「リリア、落ち着いて」
ここで立ち話もなんですから、とリュート様は言い、両親の応接間に移動した。
カーリーが紅茶を用意するなか、話は始まる。
「私の一族は精霊獣様の使者の末裔なのです。今年の祭りは戦争後で中止になったと、一族の者が霊堂の精霊獣様にお伝えしたはず。なのに精霊獣様がリリアに御付きになるなんて」
お母様は私の手を握り言う。
「あなた、もかして最近、発情しなかった?」
「え、お母様」
は、発情だなんて……した、、わ。
私はお母様の瞳を見てコクリと頷いた。
「そう……獣人のリュート様が側にいたからかしら? それともリリアは霊力が強いのかしらね」
お母様は耳と尻尾を持たない獣人族だと……
精霊獣様の使者をする、一族だと教えてくれた。
「僕達に伝わる話と少し違いますね。貴方様が精霊獣様の使者の一族……」
リュート様はお母様に深く頭を下げた。
「やだ、今違うわよ。まあ、私の一族は獣人族の者とは離れた山の中に住み。祭りの日に霊力の高い者が精霊獣様を宿して舞うの」
「ではお母様も、精霊獣様を宿して舞ったことがあるのですか」
お母様は「いいえ」と首を振る。
「私はお役目の年に冒険者をなさっていた、旦那様とサントラの森で出会い。私が一目惚れをしてしまって、お役目は外されてしまったわ」
お役目になりたい者は一族の中にたくさんいて、みんなを蹴落としてまで、なろうとする者がいるのと、お母様は教えてくれた。
「それでね。祭りが終わると精霊獣様は霊堂へお帰りになり、私達一族も山の奥に帰るのよ」
「リリアは精霊獣様を宿せるほど、霊力が高いのかも知れぬな」
お母様とお父様は頷いた。
「霊力が高いとなると、リリアさんは満月の夜に庭園で、精霊獣様を宿したと言うことですか?」
満月の日? あの日って。
私が自分でリュート様の部屋に行ったのではないの?
「リュート様は私に嘘をついたのね」
「ごめん、初めて見る幻想的な光景だったし、あんなに綺麗なリリアを誰にも見せたくなくて、自分だけの胸にしまいたかったんだ」
綺麗?
隣に座るリュート様の服を掴んで、真っ赤になってしまった。
いまの気持ちはリュート様に隠せない。
尻尾ふりふりで気付かれてしまう。
リュート様もわかりやすぎ、私のその姿を見て、目尻を下げちゃってるわ。
「あらあら、二人共。仲が良くて私達も嬉しいわね」
「そうだな、後はレオーン王子が婚約破棄の書類に、名を署名してくれればいいのだがな」
私とレオーン殿下の婚約破棄の話が進んでいると、お父様は教えてくれた。
リュート様は私の両親を屋敷へと呼んだ。
両親はエントランスで、私の銀色の耳と尻尾を見ても、あまり驚いた様子はなかった。
「まさかリリアが、精霊獣様に選ばれるとわな」
「ほんと。リリアは精霊獣様に選ばれてしまったのね」
お父様とお母様は同じことを言った。
「お父様、お母様、精霊獣様に選ばれたとはどういう事ですか?」
「リリア、落ち着いて」
ここで立ち話もなんですから、とリュート様は言い、両親の応接間に移動した。
カーリーが紅茶を用意するなか、話は始まる。
「私の一族は精霊獣様の使者の末裔なのです。今年の祭りは戦争後で中止になったと、一族の者が霊堂の精霊獣様にお伝えしたはず。なのに精霊獣様がリリアに御付きになるなんて」
お母様は私の手を握り言う。
「あなた、もかして最近、発情しなかった?」
「え、お母様」
は、発情だなんて……した、、わ。
私はお母様の瞳を見てコクリと頷いた。
「そう……獣人のリュート様が側にいたからかしら? それともリリアは霊力が強いのかしらね」
お母様は耳と尻尾を持たない獣人族だと……
精霊獣様の使者をする、一族だと教えてくれた。
「僕達に伝わる話と少し違いますね。貴方様が精霊獣様の使者の一族……」
リュート様はお母様に深く頭を下げた。
「やだ、今違うわよ。まあ、私の一族は獣人族の者とは離れた山の中に住み。祭りの日に霊力の高い者が精霊獣様を宿して舞うの」
「ではお母様も、精霊獣様を宿して舞ったことがあるのですか」
お母様は「いいえ」と首を振る。
「私はお役目の年に冒険者をなさっていた、旦那様とサントラの森で出会い。私が一目惚れをしてしまって、お役目は外されてしまったわ」
お役目になりたい者は一族の中にたくさんいて、みんなを蹴落としてまで、なろうとする者がいるのと、お母様は教えてくれた。
「それでね。祭りが終わると精霊獣様は霊堂へお帰りになり、私達一族も山の奥に帰るのよ」
「リリアは精霊獣様を宿せるほど、霊力が高いのかも知れぬな」
お母様とお父様は頷いた。
「霊力が高いとなると、リリアさんは満月の夜に庭園で、精霊獣様を宿したと言うことですか?」
満月の日? あの日って。
私が自分でリュート様の部屋に行ったのではないの?
「リュート様は私に嘘をついたのね」
「ごめん、初めて見る幻想的な光景だったし、あんなに綺麗なリリアを誰にも見せたくなくて、自分だけの胸にしまいたかったんだ」
綺麗?
隣に座るリュート様の服を掴んで、真っ赤になってしまった。
いまの気持ちはリュート様に隠せない。
尻尾ふりふりで気付かれてしまう。
リュート様もわかりやすぎ、私のその姿を見て、目尻を下げちゃってるわ。
「あらあら、二人共。仲が良くて私達も嬉しいわね」
「そうだな、後はレオーン王子が婚約破棄の書類に、名を署名してくれればいいのだがな」
私とレオーン殿下の婚約破棄の話が進んでいると、お父様は教えてくれた。
0
あなたにおすすめの小説
私を選ばなかったくせに~推しの悪役令嬢になってしまったので、本物以上に悪役らしい振る舞いをして婚約破棄してやりますわ、ザマア~
あさぎかな@コミカライズ決定
恋愛
乙女ゲーム《時の思い出(クロノス・メモリー)》の世界、しかも推しである悪役令嬢ルーシャに転生してしまったクレハ。
「貴方は一度だって私の話に耳を傾けたことがなかった。誤魔化して、逃げて、時より甘い言葉や、贈り物を贈れば満足だと思っていたのでしょう。――どんな時だって、私を選ばなかったくせに」と言って化物になる悪役令嬢ルーシャの未来を変えるため、いちルーシャファンとして、婚約者であり全ての元凶とである第五王子ベルンハルト(放蕩者)に婚約破棄を求めるのだが――?
【 完結 】「婚約破棄」されましたので、恥ずかしいから帰っても良いですか?
しずもり
恋愛
ミレーヌはガルド国のシルフィード公爵令嬢で、この国の第一王子アルフリートの婚約者だ。いや、もう元婚約者なのかも知れない。
王立学園の卒業パーティーが始まる寸前で『婚約破棄』を宣言されてしまったからだ。アルフリートの隣にはピンクの髪の美少女を寄り添わせて、宣言されたその言葉にミレーヌが悲しむ事は無かった。それよりも彼女の心を占めていた感情はー。
恥ずかしい。恥ずかしい。恥ずかしい!!
ミレーヌは恥ずかしかった。今すぐにでも気を失いたかった。
この国で、学園で、知っていなければならない、知っている筈のアレを、第一王子たちはいつ気付くのか。
孤軍奮闘のミレーヌと愉快な王子とお馬鹿さんたちのちょっと変わった断罪劇です。
なんちゃって異世界のお話です。
時代考証など皆無の緩い設定で、殆どを現代風の口調、言葉で書いています。
HOT2位 &人気ランキング 3位になりました。(2/24)
数ある作品の中で興味を持って下さりありがとうございました。
*国の名前をオレーヌからガルドに変更しました。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
悪役令嬢だとわかったので身を引こうとしたところ、何故か溺愛されました。
香取鞠里
恋愛
公爵令嬢のマリエッタは、皇太子妃候補として育てられてきた。
皇太子殿下との仲はまずまずだったが、ある日、伝説の女神として現れたサクラに皇太子妃の座を奪われてしまう。
さらには、サクラの陰謀により、マリエッタは反逆罪により国外追放されて、のたれ死んでしまう。
しかし、死んだと思っていたのに、気づけばサクラが現れる二年前の16歳のある日の朝に戻っていた。
それは避けなければと別の行き方を探るが、なぜか殿下に一度目の人生の時以上に溺愛されてしまい……!?
【完結】ハメられて追放された悪役令嬢ですが、爬虫類好きな私はドラゴンだってサイコーです。
美杉日和。(旧美杉。)
恋愛
やってもいない罪を被せられ、公爵令嬢だったルナティアは断罪される。
王太子であった婚約者も親友であったサーシャに盗られ、家族からも見捨てられてしまった。
教会に生涯幽閉となる手前で、幼馴染である宰相の手腕により獣人の王であるドラゴンの元へ嫁がされることに。
惨めだとあざ笑うサーシャたちを無視し、悲嘆にくれるように見えたルナティアだが、実は大の爬虫類好きだった。
簡単に裏切る人になんてもう未練はない。
むしろ自分の好きなモノたちに囲まれている方が幸せデス。
【完結】元悪役令嬢は、最推しの旦那様と離縁したい
うり北 うりこ@ざまされ2巻発売中
恋愛
「アルフレッド様、離縁してください!!」
この言葉を婚約者の時から、優に100回は超えて伝えてきた。
けれど、今日も受け入れてもらえることはない。
私の夫であるアルフレッド様は、前世から大好きな私の最推しだ。 推しの幸せが私の幸せ。
本当なら私が幸せにしたかった。
けれど、残念ながら悪役令嬢だった私では、アルフレッド様を幸せにできない。
既に乙女ゲームのエンディングを迎えてしまったけれど、現実はその先も続いていて、ヒロインちゃんがまだ結婚をしていない今なら、十二分に割り込むチャンスがあるはずだ。
アルフレッド様がその気にさえなれば、逆転以外あり得ない。
その時のためにも、私と離縁する必要がある。
アルフレッド様の幸せのために、絶対に離縁してみせるんだから!!
推しである夫が大好きすぎる元悪役令嬢のカタリナと、妻を愛しているのにまったく伝わっていないアルフレッドのラブコメです。
全4話+番外編が1話となっております。
※苦手な方は、ブラウザバックを推奨しております。
断罪される前に市井で暮らそうとした悪役令嬢は幸せに酔いしれる
葉柚
恋愛
侯爵令嬢であるアマリアは、男爵家の養女であるアンナライラに婚約者のユースフェリア王子を盗られそうになる。
アンナライラに呪いをかけたのはアマリアだと言いアマリアを追い詰める。
アマリアは断罪される前に市井に溶け込み侯爵令嬢ではなく一市民として生きようとする。
市井ではどこかの王子が呪いにより猫になってしまったという噂がまことしやかに流れており……。
【完結】「お前とは結婚できない」と言われたので出奔したら、なぜか追いかけられています
22時完結
恋愛
「すまない、リディア。お前とは結婚できない」
そう告げたのは、長年婚約者だった王太子エドワード殿下。
理由は、「本当に愛する女性ができたから」――つまり、私以外に好きな人ができたということ。
(まあ、そんな気はしてました)
社交界では目立たない私は、王太子にとってただの「義務」でしかなかったのだろう。
未練もないし、王宮に居続ける理由もない。
だから、婚約破棄されたその日に領地に引きこもるため出奔した。
これからは自由に静かに暮らそう!
そう思っていたのに――
「……なぜ、殿下がここに?」
「お前がいなくなって、ようやく気づいた。リディア、お前が必要だ」
婚約破棄を言い渡した本人が、なぜか私を追いかけてきた!?
さらに、冷酷な王国宰相や腹黒な公爵まで現れて、次々に私を手に入れようとしてくる。
「お前は王妃になるべき女性だ。逃がすわけがない」
「いいや、俺の妻になるべきだろう?」
「……私、ただ田舎で静かに暮らしたいだけなんですけど!!」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる