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空森島
十五
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「ヌヌさん、お昼はカルボナーラうどんにしたよ」
夕飯のピザ生地をねかして、ついでにお昼ようにうどんを打って。
味付けは女性が好きなカルボナーラうどんにした。
キッチンで作り、天気もいいから外で食べようと、書庫にいたヌヌさんを誘った。
「ヌヌさん、お昼ですよ。外でカルボナーラうどん食べましょう!」
「はい、いま行きます」
「俺は外にいるから」
書庫からでてきたヌヌに、木の器に盛ったカルボナーラうどんをだした。彼女は初めてみたのだろう瞳を輝かして。
「うわぁ、これがカルボナーラうどん? 初めてみる料理……いい香り、美味しそう。ローリス君、いただきます」
「嬉しそうだな。どうぞ、食べてくれ」
ベーコンとチーズ、卵、塩コショウがあれば簡単にできる。
昔、よくパスタでも、うどんでも作ったよなぁ。
「うまっ」
「ンンッ。ほんと、おいしいです。うどんがツルツルで、カルボナーラ? ソースがよくからみます。おかわりしたい」
「そういうと思って、もう一人分ずつはあるぞ。ヌヌさん、サラダも食べる?」
「はい!」
「いい返事だ、ちょっと待ってて」
俺は近くの畑に向かいレタスをとってきて、水魔法で洗い皿に山盛りにちぎった。ドレッシングはオリーブオイルとレモン汁、塩コショウをまぜてかける。
採れたてレタスにドレッシングがこれまたあう。
うどん四人前と、レタスを二人でひとたま食べきった。
「腹いっぱい。もう、食えん」
「私もお腹いっぱいです」
ゴロンと寝転がった。
日が暮れてエンから"帰った"と連絡がはいり空森島に呼んだ……
遠征帰りで疲れ傷付いたエンと、よけいな人たちも着いてきた。
まえに俺の食糧を食べ尽くして帰っていったオッサンとサン先生……今回はお土産持参だった。
「ローリス……元気そうだな」
「エン?」
「フウッ、疲れた」
今回の遠征は大型モンスターとの戦いがあり。
討伐するまでかなり苦労したらしい、俺は自分用のポーションをエンに数本渡した。
「ありがとう、たすかる」
「夕飯ができるで風呂でリラックスしてくれ!」
「ああ……」
疲れを癒してもらおうと露天風呂も用意した。
ヌヌはいきなり鎧と服を脱いだ、エンをみて真っ赤な顔になり視線をそらした。
エンは相変わらずで、みられても気にせず風呂に浸かった。
「……気持ちいい、癒される」
「風呂か? いいなぁ」
「いいですね」
風呂でまったりするエンをみて、着いてきたオッサンとサン先生も脱ぎだしたから、ヌヌを中のキッチンに呼んだ。
準備ができてピザをバーベキューコンロで焼く。
最初はソーセージとベーコン、ピーマンのシンプルピザ。
「できたよ!」
焼き立てチーズがトロトロのピザに、みんなは手を伸ばした。
「「いただきます!」」
「ガハハハッ! ローリス、ピザうまい!」
「…………」
「チーズがトロトロでおいしい」
「…………」
「ローリス、ポーションありがとう。ピザうまい」
「おう、ポーションならいくらでもあるから、遠慮なく言ってくれ…………と、オッサンとサン先生、二人はすこしは遠慮しろ!」
大食らいのオッサンと、細身ながらしっかりと食べるサン先生。
うまい、うまいと、焼きたてのピザをほおばる。
……焼きたてのピザは。チーズがトロトロ、ベーコン、ソーセージ、採れたてハーブ、手作りピザソースでうまかろう。
「オッサン、サン先生、どんだけ食うんだよぉ! 仕込んだピザ生地がなくなる!」
「悪いローリス、うまくてやめれん! エールによくあう!」
「ええ、おいしい!」
いい笑顔だな。そんな顔されると何も言えなくなる。
ジャガイモとトマト、ナスなどを持ってきてくれたし――いいっか。
「エン、ヌヌさんもしっかり食べて、マルゲリータ焼きあがったぞ! チーズやきもな!」
「はい」
「おう!」
「「うまそう!」」
みんなで熱々なピザを頬張った。
夕飯のピザ生地をねかして、ついでにお昼ようにうどんを打って。
味付けは女性が好きなカルボナーラうどんにした。
キッチンで作り、天気もいいから外で食べようと、書庫にいたヌヌさんを誘った。
「ヌヌさん、お昼ですよ。外でカルボナーラうどん食べましょう!」
「はい、いま行きます」
「俺は外にいるから」
書庫からでてきたヌヌに、木の器に盛ったカルボナーラうどんをだした。彼女は初めてみたのだろう瞳を輝かして。
「うわぁ、これがカルボナーラうどん? 初めてみる料理……いい香り、美味しそう。ローリス君、いただきます」
「嬉しそうだな。どうぞ、食べてくれ」
ベーコンとチーズ、卵、塩コショウがあれば簡単にできる。
昔、よくパスタでも、うどんでも作ったよなぁ。
「うまっ」
「ンンッ。ほんと、おいしいです。うどんがツルツルで、カルボナーラ? ソースがよくからみます。おかわりしたい」
「そういうと思って、もう一人分ずつはあるぞ。ヌヌさん、サラダも食べる?」
「はい!」
「いい返事だ、ちょっと待ってて」
俺は近くの畑に向かいレタスをとってきて、水魔法で洗い皿に山盛りにちぎった。ドレッシングはオリーブオイルとレモン汁、塩コショウをまぜてかける。
採れたてレタスにドレッシングがこれまたあう。
うどん四人前と、レタスを二人でひとたま食べきった。
「腹いっぱい。もう、食えん」
「私もお腹いっぱいです」
ゴロンと寝転がった。
日が暮れてエンから"帰った"と連絡がはいり空森島に呼んだ……
遠征帰りで疲れ傷付いたエンと、よけいな人たちも着いてきた。
まえに俺の食糧を食べ尽くして帰っていったオッサンとサン先生……今回はお土産持参だった。
「ローリス……元気そうだな」
「エン?」
「フウッ、疲れた」
今回の遠征は大型モンスターとの戦いがあり。
討伐するまでかなり苦労したらしい、俺は自分用のポーションをエンに数本渡した。
「ありがとう、たすかる」
「夕飯ができるで風呂でリラックスしてくれ!」
「ああ……」
疲れを癒してもらおうと露天風呂も用意した。
ヌヌはいきなり鎧と服を脱いだ、エンをみて真っ赤な顔になり視線をそらした。
エンは相変わらずで、みられても気にせず風呂に浸かった。
「……気持ちいい、癒される」
「風呂か? いいなぁ」
「いいですね」
風呂でまったりするエンをみて、着いてきたオッサンとサン先生も脱ぎだしたから、ヌヌを中のキッチンに呼んだ。
準備ができてピザをバーベキューコンロで焼く。
最初はソーセージとベーコン、ピーマンのシンプルピザ。
「できたよ!」
焼き立てチーズがトロトロのピザに、みんなは手を伸ばした。
「「いただきます!」」
「ガハハハッ! ローリス、ピザうまい!」
「…………」
「チーズがトロトロでおいしい」
「…………」
「ローリス、ポーションありがとう。ピザうまい」
「おう、ポーションならいくらでもあるから、遠慮なく言ってくれ…………と、オッサンとサン先生、二人はすこしは遠慮しろ!」
大食らいのオッサンと、細身ながらしっかりと食べるサン先生。
うまい、うまいと、焼きたてのピザをほおばる。
……焼きたてのピザは。チーズがトロトロ、ベーコン、ソーセージ、採れたてハーブ、手作りピザソースでうまかろう。
「オッサン、サン先生、どんだけ食うんだよぉ! 仕込んだピザ生地がなくなる!」
「悪いローリス、うまくてやめれん! エールによくあう!」
「ええ、おいしい!」
いい笑顔だな。そんな顔されると何も言えなくなる。
ジャガイモとトマト、ナスなどを持ってきてくれたし――いいっか。
「エン、ヌヌさんもしっかり食べて、マルゲリータ焼きあがったぞ! チーズやきもな!」
「はい」
「おう!」
「「うまそう!」」
みんなで熱々なピザを頬張った。
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