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この女神はポンコツ⁉︎

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 説得のすえ、愛猫ニャン太郎のご飯、カリカリがしっかりお皿に盛られた。
 よほどお腹が空いていたのか、ニャン太郎は見知らぬ女性がいれた、ご飯を爆食いしているみたい。

 よかったな、ニャン太郎。

「そうだ女神、ニャン太郎のトイレの掃除もよろしく」

〈トイレ? トイレとはなんでしょうか?〉

〈トイレとは、猫ちゃん用のトイレですね~〉
〈へぇ、猫用のトイレがあるのか~〉
〈鉱物系、紙系、木系、おから、シリカゲルの猫砂が入った物です〉

〈鉱物? 紙? 木? あー、あったあった! これが猫ちゃんのトイレね〉

 俺はヒヤヒヤしながら、女神のラインを見ている。やはり女神達は猫を知らないみたいで、「もふもふで可愛い」「まんまるフワフワ」「見た目が小さい」とか、楽しそうにニャン太郎の話をしていた。

 カメラ機能はないようだ。

〈あの鈴村様、私ちゃんとニャン太郎ちゃんに、ご飯あげましたからね〉

「わかった、わかった、ありがとう。ところで、女神食堂のカードがないんだが。販売機は、ほかに使い方があるのか?」

 少し沈黙の後。あっ、と小さな女神の声が聞こえた……女神、カードを入れ忘れたんだな。

〈クク、ルルーナは忘れん坊だな、ハハハッ!〉
〈それは大切な物だから~ルルーナちゃん、忘れちゃダメよ〉
〈ちゃんと、メモをお取りください〉

〈わかってるって、あれ? リネねぇとタミはいないの?〉

 リネねぇとタミ? もう2人の女神がいるのか。……そうだよな、5つスキルを貰ったんだから、女神は5人いるよな。

〈リネさんはいま、神様と今回のミスのことを話しております。日本という国の、神とも話さなくてはならないので〉

 日本という国の神? 日本は俺が住んでいたところだ。俺が巻き込まれたか、大事になっているんだな。

〈うわっ。帰ってきたら、リネねぇに怒られるぅ。何かお土産を買って帰らなくちゃ。リネねぇは甘い物が好きだったよね〉

〈買ってきたほうがいいな。私は酒だ!〉
〈私は米がいいわ。鈴村様の口に合う料理の研究をしたいの~〉
〈わたしは本が欲しい〉

〈はい、はい、はい、買って帰ります。あと鈴村様、女神食堂のカードを、お財布? に入れておきました〉

 今、ニャン太郎の世話をしているルルーナが、女神にいろいろ頼まれて、慌てながら話した。
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