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星に願う sideソルネス
2話
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「……素晴らしい」
賛辞の言葉と共に、モノクルを付けた青髪の男が顔を上げた。
「子爵家に来られて一年も経っていないのに、ここまで完璧とは恐れ入りました」
「ありがとうございます」
僕はにっこりと微笑み、教師である彼を見つめる。まだ二十代前半のこの男は、とある伯爵家の三男だった。
この男の存在を知った僕は、彼の前に教鞭を取っていたパーストン先生に願って、紹介してもらったんだ。
くすり、と漏れる笑みを手元の用紙で隠す。
このバラハン子爵家に来て早くも六ヶ月が経つ。その間に、少しずつこの家の使用人達を掌握していった。
ーー皆、『特別』ってのに弱いよねー。
平民育ちの嫡男と侮っていたくせに、ちょっと転がしてやると面白いくらいに踊りだす。
まぁ、やりやすくて良いんだけどね。
そろそろ次の段階へ進もうかと考えて、目の前に居るこの男を望んだのだ。
この人物、伯爵家三男の立場に甘んじさせるのは勿体ないくらい、情報収集能力に優れている。
何でそんな事を知っているのか?なんて愚問だよ、愚問。
クスクスと僕は笑う。
平民時代の人脈も侮れないってコトさ。時々レイと協力して交代で街に遊びに行っていて正解だったなぁ。
貴族も、口外できないような悪い事は、汚れた仕事を請け負う闇ギルドに依頼する。そして闇ギルドは、その手の仕事を、足が付きにくい下町の住人に斡旋するんだ。
そう、僕らの施設があった下町の住人に、だ。
情報なんて集まり放題だよね。だって彼らは金が稼げたらそれで良いんだもの。忠誠心なんて欠片もありはしないから、ちょっと金を掴ませたら、その口も滑らかに良く動いてくれる。
そうやって、せっせと情報網を広げた結果、目の前の男の存在が知れたんだ。
「楽しそうですね?」
男はにこやかに微笑むと、断りもなく僕の頬にそっと触れてきた。特に拒否する理由もないから、彼の好きにさせてる。
「楽しいですよ、勿論。先生もご存知のクセに……」
ふふっと笑顔を向けると、彼は感情が昂ったのか、一瞬だけ瞳の色を濃くした。
情報を集めるのが天才的に上手い彼だもの。僕が何を企んでいるかなんて知ってるはず。
僕が彼を望んだのは、手広く情報が欲しいから。そして僕の計画に邪魔になる情報を、他所の誰かに渡すことがないように、コチラ側へ引き入れたんだよね。
「そうそう。知っていますか?」
男は擽るように僕の頰を撫でて、時折戯れるように指先を唇に掠めさせる。一種愛撫にも似たそれを黙って受け入れながら、僕は彼に目で話の先を促した。
「貴方の大事なお友達に、宰相閣下がご執心らしいですよ」
「……それ、ホント?」
噂自体は前任の教師から聞いていた。彼には今、王宮内での情報収集をお願いしてて、その噂自体は知っていたけれども……。
「運命の『番』、というのですか? 獣人にとっての、絶対的な存在。それかもしれないと、密かに噂になっています」
「マジかー………」
思わず口から出る平民言葉。
本当にレイが獣人である宰相閣下の『番』ならば、僕がここを乗取っても相談役に採用することはできないなぁ。
少し残念に思いながらも、あの子に愛情をたっぷり注いでくれそうな存在の出現に安堵の気持ちも湧く。
ほんの僅かな時間、レイに思考を飛ばしていたら、くんっと顎を持ち上げられた。
「マジですよ。どうします? 宰相閣下に喧嘩を吹っかけてでも、彼を求めますか?」
ひたりと僕を見つめる瞳は深淵の如し。僕に欲情してるっていうんなら話しは早いんだけど、そうじゃないみたい。
この男が僕に何を求めているのか……僕はそれを知っているけれど、彼の想いがよく理解できない。
情報に対する対価は、勿論金だ。あとは、時々僕に好きに触れたいんだって。特に害はないから、それを許している。
それだけ、なんだけど……。
ゆっくり顔が傾き、唇と唇の隙間が僅かとなる。今、何か言葉を紡がれたら、きっと唇同士が触れるな、って距離だ。
「貴方は何を望みますか?」
うっとりと目を細めて僕を見つめる彼は、『ソルネス至上主義』だと豪語する。その目つきは、いっそ狂気を感じるくらいに妖しい色を灯している。こんなにベタベタと僕に触れるくせに、色事を求めている訳じゃないのだそうだ。ただ僕の側に存在することを許されたいと、そして僕に使われたいっていうのが彼の希望なんだって。要は下僕志願ってことだろう? 本当、変なヤツ。
「僕の望みは変わりませんよ、先生」
「……。ラセジェスと呼んでください」
「だって先生は先生でしょ?」
「もう全て教え終わりました。今は貴方に使われる事に喜びを感じる、ただの男です」
「その思考、アブナイよねー。割と好きだけど」
「でしょうね。貴方は人を操る天賦の才がある。そして私は優れた人に使われたい欲がある」
ちゅっ、と唇が重なる。
「ねぇ、ソルネス様。私を使って」
「使うだけでいいの?」
「勿論。私が望むのは、私を上手く使ってくれる主の存在です。貴方に使われるのなら、それは望外の喜びなんですよ」
「ふーん……」
かぷり、と唇を甘く齧られる。まぁ、彼ほどの男を手駒に使えるのなら、これくらいの悪戯は甘受するべきかな。
「じゃ、宰相閣下とレイの周りを探って? 彼らに害を及ぼそうとする奴らの事、詳しく教えてほしいなぁ」
彼の紫紺の瞳が、じっと僕を凝視する。どうやら僕の言い方が気に入らないらしい。
「ラセジェス。これは命令だよ?」
上に立つ者として傲慢に微笑んでみせれば、彼はうっとりと目尻を赤く染めた。
「ソルネス様のご意向のままに」
恭しく頭を垂れる彼を、僕は薄っすら笑って見下ろしながら思う。
ねぇ、レイ。僕たちは、あの寂しい閉鎖的な施設で、頑張って生きてきたよね。
僕は幸せになりたいんだ。そして……。
「君にも幸せになって欲しい……」
僕の大事な、唯一人の友人。そっと目を閉じれば、六歳の時から十数年、常に側にあったセルリアンブルーの瞳が脳裏に浮かぶ。
ふと気が付けば、ラセジェスが僕をふんわり抱きしめていた。
「ソルネス様。私の全ては貴方のものです」
「……………。そう」
力を抜いた僕を、ラセジェスは何も言わず、ただ抱きしめてくれていた。
賛辞の言葉と共に、モノクルを付けた青髪の男が顔を上げた。
「子爵家に来られて一年も経っていないのに、ここまで完璧とは恐れ入りました」
「ありがとうございます」
僕はにっこりと微笑み、教師である彼を見つめる。まだ二十代前半のこの男は、とある伯爵家の三男だった。
この男の存在を知った僕は、彼の前に教鞭を取っていたパーストン先生に願って、紹介してもらったんだ。
くすり、と漏れる笑みを手元の用紙で隠す。
このバラハン子爵家に来て早くも六ヶ月が経つ。その間に、少しずつこの家の使用人達を掌握していった。
ーー皆、『特別』ってのに弱いよねー。
平民育ちの嫡男と侮っていたくせに、ちょっと転がしてやると面白いくらいに踊りだす。
まぁ、やりやすくて良いんだけどね。
そろそろ次の段階へ進もうかと考えて、目の前に居るこの男を望んだのだ。
この人物、伯爵家三男の立場に甘んじさせるのは勿体ないくらい、情報収集能力に優れている。
何でそんな事を知っているのか?なんて愚問だよ、愚問。
クスクスと僕は笑う。
平民時代の人脈も侮れないってコトさ。時々レイと協力して交代で街に遊びに行っていて正解だったなぁ。
貴族も、口外できないような悪い事は、汚れた仕事を請け負う闇ギルドに依頼する。そして闇ギルドは、その手の仕事を、足が付きにくい下町の住人に斡旋するんだ。
そう、僕らの施設があった下町の住人に、だ。
情報なんて集まり放題だよね。だって彼らは金が稼げたらそれで良いんだもの。忠誠心なんて欠片もありはしないから、ちょっと金を掴ませたら、その口も滑らかに良く動いてくれる。
そうやって、せっせと情報網を広げた結果、目の前の男の存在が知れたんだ。
「楽しそうですね?」
男はにこやかに微笑むと、断りもなく僕の頬にそっと触れてきた。特に拒否する理由もないから、彼の好きにさせてる。
「楽しいですよ、勿論。先生もご存知のクセに……」
ふふっと笑顔を向けると、彼は感情が昂ったのか、一瞬だけ瞳の色を濃くした。
情報を集めるのが天才的に上手い彼だもの。僕が何を企んでいるかなんて知ってるはず。
僕が彼を望んだのは、手広く情報が欲しいから。そして僕の計画に邪魔になる情報を、他所の誰かに渡すことがないように、コチラ側へ引き入れたんだよね。
「そうそう。知っていますか?」
男は擽るように僕の頰を撫でて、時折戯れるように指先を唇に掠めさせる。一種愛撫にも似たそれを黙って受け入れながら、僕は彼に目で話の先を促した。
「貴方の大事なお友達に、宰相閣下がご執心らしいですよ」
「……それ、ホント?」
噂自体は前任の教師から聞いていた。彼には今、王宮内での情報収集をお願いしてて、その噂自体は知っていたけれども……。
「運命の『番』、というのですか? 獣人にとっての、絶対的な存在。それかもしれないと、密かに噂になっています」
「マジかー………」
思わず口から出る平民言葉。
本当にレイが獣人である宰相閣下の『番』ならば、僕がここを乗取っても相談役に採用することはできないなぁ。
少し残念に思いながらも、あの子に愛情をたっぷり注いでくれそうな存在の出現に安堵の気持ちも湧く。
ほんの僅かな時間、レイに思考を飛ばしていたら、くんっと顎を持ち上げられた。
「マジですよ。どうします? 宰相閣下に喧嘩を吹っかけてでも、彼を求めますか?」
ひたりと僕を見つめる瞳は深淵の如し。僕に欲情してるっていうんなら話しは早いんだけど、そうじゃないみたい。
この男が僕に何を求めているのか……僕はそれを知っているけれど、彼の想いがよく理解できない。
情報に対する対価は、勿論金だ。あとは、時々僕に好きに触れたいんだって。特に害はないから、それを許している。
それだけ、なんだけど……。
ゆっくり顔が傾き、唇と唇の隙間が僅かとなる。今、何か言葉を紡がれたら、きっと唇同士が触れるな、って距離だ。
「貴方は何を望みますか?」
うっとりと目を細めて僕を見つめる彼は、『ソルネス至上主義』だと豪語する。その目つきは、いっそ狂気を感じるくらいに妖しい色を灯している。こんなにベタベタと僕に触れるくせに、色事を求めている訳じゃないのだそうだ。ただ僕の側に存在することを許されたいと、そして僕に使われたいっていうのが彼の希望なんだって。要は下僕志願ってことだろう? 本当、変なヤツ。
「僕の望みは変わりませんよ、先生」
「……。ラセジェスと呼んでください」
「だって先生は先生でしょ?」
「もう全て教え終わりました。今は貴方に使われる事に喜びを感じる、ただの男です」
「その思考、アブナイよねー。割と好きだけど」
「でしょうね。貴方は人を操る天賦の才がある。そして私は優れた人に使われたい欲がある」
ちゅっ、と唇が重なる。
「ねぇ、ソルネス様。私を使って」
「使うだけでいいの?」
「勿論。私が望むのは、私を上手く使ってくれる主の存在です。貴方に使われるのなら、それは望外の喜びなんですよ」
「ふーん……」
かぷり、と唇を甘く齧られる。まぁ、彼ほどの男を手駒に使えるのなら、これくらいの悪戯は甘受するべきかな。
「じゃ、宰相閣下とレイの周りを探って? 彼らに害を及ぼそうとする奴らの事、詳しく教えてほしいなぁ」
彼の紫紺の瞳が、じっと僕を凝視する。どうやら僕の言い方が気に入らないらしい。
「ラセジェス。これは命令だよ?」
上に立つ者として傲慢に微笑んでみせれば、彼はうっとりと目尻を赤く染めた。
「ソルネス様のご意向のままに」
恭しく頭を垂れる彼を、僕は薄っすら笑って見下ろしながら思う。
ねぇ、レイ。僕たちは、あの寂しい閉鎖的な施設で、頑張って生きてきたよね。
僕は幸せになりたいんだ。そして……。
「君にも幸せになって欲しい……」
僕の大事な、唯一人の友人。そっと目を閉じれば、六歳の時から十数年、常に側にあったセルリアンブルーの瞳が脳裏に浮かぶ。
ふと気が付けば、ラセジェスが僕をふんわり抱きしめていた。
「ソルネス様。私の全ては貴方のものです」
「……………。そう」
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