婚約破棄されないまま正妃になってしまった令嬢

alunam

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エクストラエピローグ:もう一人の令嬢は‥…

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 嗚呼……あれからどの位の時が過ぎたのだろうか……
私は来る日も、来る日も……ひたすら同じ名前を書き続ける……

『アルマダ・バーミンガム』

 この大陸最大の王国となった、誇り高きバーミンガムの女王……だが、実態はどうだ?毎日、毎日、ただ名前を書き続けるだけの日々だ。
 この場所、煌びやかなる豪華絢爛の王宮・バーミンガム城の片隅で……

 ここには豪華な調度品、華やかな音楽を奏でてくれる宮廷楽士、主の身の回りの世話をするメイド達、王族に傅く家臣一同……それら、王が王たる権力を讃えてくれるはずの者達は一切無い、一切居ない。居る者と言えば……

「じょ、女王陛下……つ、追加の書類が来ました……」

「黙りなさい、マギュガス!誰が入ってよいと言いました!」

「ヒギィッ!?」

 この豚のように鳴きながら部屋から出て行く男……マギュガスくらいだ……この者だけが出入りを許された部屋で、私は今日も書類にサインをする。只管ひたすらに同じ名前を!ああもう、うんざり!一体何年、同じ事を繰り返せばいいの!?

 ……それも!これも!あの女!クソ忌々しい、売女!フィアル・シェリオンの弟、レイガルド・シェリオンのせいだ!!あの男が、公爵シリウス・バーミリオンと結託し、クーデターを起こした所為だッ!

 頼りなかったけど、顔だけは良かった今は亡き私の夫……ジェリドが名誉の戦死を遂げた隙を突き、卑劣にもあの男達は私をこの場所に幽閉した。嗚呼……なんて可哀想な私。でも大丈夫……




 だって私は誇り高きバーミンガムの女王、アルマダ・バーミンガム!あの小さい頃からちやほやされて、『西国一の紫苑』なんて呼ばれてた、生まれが良いしか取り柄の無いあの女。フィアル・シェリオンを追い落としてこの国の正妃いちばんになった女!そして今は選ばれし女王だから!

 今は哀れな囚われた篭の鳥、それでもきっと大丈夫……だって、私には貴方がいるもの!



 嗚呼……私の可愛い、可愛い『シンリュート』!!



 レイガルドとシリウス!顔は良いくせに卑劣な奴等へと捕らえられた可哀想な愛しいわが子!今は淋しい想いをさせているわね……でも大丈夫よ、お母様が守ってあげるから!嗚呼……今では遠い昔になってしまったあの時の事を思い出すわ。






「ははうえ~、私は大きくなった時、必ずや『ははうえへお知らせしますー』」

 レイガルド達に捕らえられながらも、アナタは可愛らしい声で、ちょっと棒読みみたいだったけど私にそう言ってくれたわね。でも違うのよ、その場合は『母上をお迎えします』って言うのよ。神童と名高かったらしい・・・けど、まだ子供だったわね。
 誰が育てたかは知らないけれど、よくやってくれたわ。
ごめんなさいね、あの時のお母様は正妃だったからアナタを育児する必要・・が無かったからやらなかったけど、アナタは私をそんなにも愛してくれていたのね。だから思わず私も

「その手を離しなさい、レイガルド!捕らえるなら私を捕らえなさい、シリウス!例えこの身を汚されようと、その子は私が守ってみせる!」

 って叫んじゃったわね。嗚呼……なんて格好良い私。それなのにあの男共と来たら

「いやいや、要らないし誰も汚さない。うわっ、近寄るな汚らわしい!」

「それが産んでから5年間、我が子の存在を忘れていた者の台詞じゃなければな……」

 って、なんて低能な奴等かしら!この私の魅力に気付かないなんて!やっぱり、フィアルの関係者だけの事はあったわ!……ふんっ、でも仕方ないわね。あなた達みたいな小物が、恐れ多くも正妃から女王となった私に手を出す勇気が持て無かった事くらい、優秀な私は理解しているわよ。残念だったわね、顔の良いあなた達となら、いけない火遊び位してあげても良かったのに!

 そんな小物達に捕らわれていった可哀相なシンリュート……目に涙を溜めて、肩を震わせながら連れ去られていった貴方をお母様は忘れていないわ。怖かったでしょう……でも、大丈夫。
 この女王の部屋で、小物達が出す書類にサインをしていれば、貴方には手を出さないと奴等が言ったわ。だから早く大きくなって、お母様を迎えに来てねシンリュート!きっと貴方はお母様を助ける為だけ・・に産まれて来たのよ!

 もうすぐ貴方も立派な男子になるでしょう。そうしたら、あんな小物達をやっつけて貴方が王様よ。大丈夫よ、貴方は神様から授かった優秀な私の子供だから!流石に私くらい優秀になれるかは分からないけど、あんな小物達、目じゃ無いわ。治世の方はお母様が女王を続けてあげても・・・・良いですからね。ああ、でも太后になって働かず、享楽に耽る方が楽しそうね‥…やっぱり実務は貴方がやってね、シンリュート。王様になるんだから頑張って!貴方なら出来るって、お母様は信じていますから!……ん?



「ねぇ、ねぇ?聞こえる?」

「だ、誰!?」

 声が掛けられているけど、私以外この部屋には居ない、部屋も閉めきられている。それでも風が吹いて更に声は続いた。

「私はね‥…風の妖精かな?アンタ……じゃなかった貴女に見せたいものがあるから直接声を掛けているの……西の窓を開けてみて」

「妖精?なんて事!遂に優秀な私は、妖精を使役する能力にも目覚めてしまったのね!嗚呼……自分の才能が怖いわぁ」

「ハァ!?誰がアンタに使われてんのよ!……ああ、はいはい……もう、それでいいわ。いいから西の窓ね……」

 何という事でしょう!何もしていないのに妖精を操る魔法『精霊術』を、無意識のうちに修得していたなんて!まだ能力に目覚めたばかりで、この失礼な妖精が態度デカいけど、仕方ないわね。優秀な私なら直ぐに絶対服従させる事が出来るでしょうし、今はその為にも素直に言うことを聞いてあげましょう。嗚呼……私の器のなんと大きな事でしょう。……何でしょうかこれ?水?

 窓を開けたら、そこには窓の形で水鏡が広がっていた。私の姿が映っている……随分、年を取ったわね。でもまだまだイケますわ!嗚呼……流石、私!……あら?私を映していた水面が歪んで、どこか別の景色へと変わったわ。どこかしらこれ?…………ッ!?





『『『おめでとう、フィアル!』』』

 水鏡から複数の男女の声がした、祝福の声が‥…

 あの女……クソ忌々しい目の上のタンコブだった元・正妃フィアル!私に敗れ、どこかに消えた負け犬を祝福する声が!
 ふざけるな、フィアル!何故、お前が映っている!何故、お前が祝福されている!何故、お前が……あの時と変わらない若い姿で映り、正妃として結婚した時の様に周囲から祝福されている!側妃となった私には、遠くから見つめる事しか出来なかった、私にはされなかった祝福の式を!それなのに、その時のお前は死んだ様な眼で、無表情に過ごしていたんだ!
 ふざけるな!あの惨めな思いが私を強くしたんだ!必ずやお前を正妃の座から追い落とすと!そして私は夢を叶えたんだ!お前が不幸になって、私が幸せになったんだ!お前が不幸になったから、私が幸せになれたんだ!それなのに何故、お前が笑っている!?何故、お前が幸せそうにしているんだッ!お前は負け犬じゃなくちゃ駄目なんだ!私がこんな部屋で同じ作業を繰り返していた時間、お前はもっと惨めな時間を過ごしていなければ駄目なんだ!それだけが私の唯一の‥…同じ事の繰り返しで心が壊れそうになる、私の唯一の支えだったんだ!きっと私よりも、お前は惨めな生活を送っているに違いないと!
 ふざけるな、フィアル!何故今、私が泣いて、お前が笑っている!何故今、私が苦しんでいるのに、お前が笑っている!何故今、私は年をとっているのに、お前は変わらない若い姿で笑っていられる!?ふざけるな、ふざけるな、ふざけるなーーーーッ!




 ……そうか……そういう事だったのか……お前が今、幸せにしているから……私が今、不幸なのね……駄目じゃない、フィアル……お前は負け犬なんだから……ちゃんと不幸にならなくちゃあ!
 ねぇ、死んでよフィアル?今すぐ、その場で!その幸せの絶頂みたいな瞬間で、今すぐ死んでよ!!じゃなきゃ私が幸せになれないじゃない!
 あの当時、私が必死にお前を殺そうとしていた時、お前は私の陰謀だと気付いていながら私を無視し続けたんだ!私の事など眼中にないと言わんばかりに‥…刺客を殺さずに、捕らえて突き出すだけなんて舐めた真似で!
 だったら良いでしょう?お前を殺すまで嫌がらせをしても許されるでしょう?だって私はとても傷ついていたんですもの……そうしたら無抵抗なお前は勝手に居なくなったじゃない……私の願いを叶えてくれたんでしょう、フィアル?鏡の神様だって可哀相な私の願いを叶えてくれたわ。だって私は選ばれた女だから、私の願いはきっと叶うの‥…だから、『お願い』……死んでよ、フィアル!死ね、死ね、死ね!私が死ねって願っているんだから死ねぇーーーーーーーーーーッ!



『ありがとう、みんな!……私、今……幸せよ』



 ぁアアーーーーーーッ!フィアル、お前がそんなセリフを言うなああぁぁぁ!ふざけるなふざけるなふざけるな!畜生、ちくしょう、チクショオオオオォォォォーーーーーーーッ!殺してやる、殺してやる、殺してやるううぅぅぅ!



「やっほー!最後にどうしても、この光景をアナタに見せてあげたくてね!それじゃあ、最後にこれを残してお別れよ、バイバイ。もう二度と関わりたくないわ……」

「ふざけるなッ!妖精、今すぐフィアルを殺しに行け!私の精霊術でお前を最強にしてやるから!私が行けって言ったんだから行け!殺せって言ったんだから殺せェ!……ねぇ、どうしたの妖精?返事をしなさいよ?アナタは私の奴隷ようせいでしょ?ふざけるな!返事しろよッ!‥…糞がっ!……ん、何これ?」

 映像の消えた水鏡から現れた、リボンの包装がされた……丸でプレゼントの様な箱。それが私の足元に置かれると、水鏡は消え、元の普通の窓へと戻った。
 見える景色は、バーミンガム城の一番高い所から見下ろす風景。この場所から見る景色は、今までは捕らわれの悲劇の女王を感じる事で癒されていた……それが今では‥…アアアアッ!畜生、畜生、畜生!何をグズグズしている、シンリュート!早く私を助けに来い!

 だが、実際に私の元へ来たのはこの……足元の箱のみだ‥…
ふざけるな!贈り物のつもりか!誰がこんな物を開けてやるかっ!踏み潰してやる!

 ……フンッ、どうだ!?ざま……


「あーあー、マイクチェック、マイクチェック。よし、どうせ性悪なアンタの事だからまともに開けるなんて思ってないわよ?強い衝撃が加わったら勝手に再生する様にしといたわ……えーっとね、これはフィー……フィアルは知らなくて、私達が勝手にやってる事なんだけど、フィアル以外の皆がアナタにどうしても伝えたいからね‥…それじゃあ皆、いっくよー!せぇーのぉ……………『『『ざまぁ!』』』」





 ……


 …………


 …………………嗚呼。



 …………………嗚あァ………



 ああアアAAaaアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!







 ☆★☆




「ふんふんふふーん♪」

 鼻歌を歌いながらのご機嫌なマギュガスが、いつもの職場へと向かう足取りは軽い。それもそのはず、休み無く何年も毎日続いた仕事の書類。それをただ運ぶだけの作業……頭がおかしくなりそうだった。しかしここ最近、それがピタッと止まった。
 お陰で何年振りの休暇が取れたのであろうか……リフレッシュしたマギュガスの頭、今では年相応に薄いと言える様になった頭の輝きは、鼻歌と共に絶好調である。

「失礼いたします、女王陛下!」

 またこれからヒステリックに怒鳴られる憂鬱な日々に戻ってしまうが、大丈夫。優秀な私なら耐えられる、耐えなければいけないのだ。自分には愛する妻、かわいい子供達、自分よりも大切な家族がいるのだから。散っていった戦友達には申し訳ないが、自分は明日を生きねばならない……それなら単純作業であろうと、怒鳴り散らすしか能が無い、権力を持たない女王のワガママであろうと耐えられる。だからマギュガスは自ら試練のドアを開く……

「……女王陛下?……ひいッ!?」


 だが、マギュガスは恐怖で引きつった声を我慢する事に耐えられなかった……

「うわ、うわーーーーっ!」

 マギュガスが開いた女王の部屋……バーミンガム城で最も高い場所にある、天空の牢屋の如き孤独な部屋。
その室内には、床、壁、どうやったら届いたのか天井の‥…ありとあらゆる所に書かれた怨念の文字。
 『死ね』『殺す』『呪ってやる』……語彙数は少ないが恨み骨髄、怨嗟の文字で埋め尽くされていた。

 マギュガスは腰を抜かした。抜かしながらも立てない足を必死に動かし、這いずりながらもドアから離れ逃げ出した。手足をバタ突かせて、ウネウネともがく姿はまるでタコの様だ。しかし彼を笑う事は出来ない‥…10年休まず通い続け、見慣れたいつもの職場が見渡す限り『しね シネ 死ね 死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね‥…』と、見るだけで呪われそうな恐怖の光景へと変わっていたのだから。
 怨みの文字は、この部屋の全てを覆い尽くしている‥…わずかな調度品や‥…女王のサインが書かれた書類にもである。

『死ね死ね死ね死ね女王死ねアルマダ・バーミンガム死ね死ね死ね死ね‥』

 文字が重なり読めない部分もあるが、全てを死ねの文字で埋め尽くす狂気。それだけがこの部屋と同じく書類を満たしていた。だが、この部屋を満たすべきもう一つの要因。女王アルマダの姿は無い‥…一体、彼女はどこにいるのか?どうなったのか?それを知る事が出来る者は……

「ヒギィ!ピギィーッ!」

 今は豚の様に逃げ惑う彼、マギュガスだけである。彼が再び、この部屋へと入る事が出来れば‥…
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みんなの感想(40件)

デデン寝
2025.08.19 デデン寝

マリエルはフィアルのおかんやで。

話全体通しての感想…世界観が忙しいな。和洋折衷のデザインと言われても…挿絵ついてないから見た目のイメージが難しいよ。

三種の神器が実在する日本の皇室のやつやし…ヤマタノオロチは敵やし…世界観を和洋折衷じゃなくて和風か洋風のどちらかに振り切ってくれたほうがイメージしやすいし読みやすいかも。

解除
みずな117
2025.06.26 みずな117

マリエルって名前がところどころに出てくるんだけどフィアルの名前とイコールかな?

解除
たまご
2024.11.03 たまご

ヘイトを感じつつ、主人公の味方は強いぞー!という頼もしい味方の紹介で『これはざまぁに期待できるぞ!』と思ってたら、なんか既に終わってたみたいで残念でした。
消化不良って感じでしょうか。スッキリできなかった……。
まぁ、主人公が解放されただけでも良かったと納得するべきでしょうか。なんかオロチとか色々出てきたけど、このネタに必要だったんでしょうかね?

解除

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