4 / 4
2.準 備 3
しおりを挟む
『 転生 』ならば、神や何かしらの加護と恩恵を受けているが、私の様な『 転移 』の場合は、現世界でのノーマルステータスのまま招かれるケースが殆どだ。運が良ければ、一緒に召喚されたガジェット、スマホやノートPCなど、現世界の電子機器を魔導機として鑑定させ、それを売るなりし、資金源として活用する手もあるが、何せ、私の様な不意を突かれて、飲みかけのビール缶とバスタオル一枚では、金にもならないし、交渉の手段さえない。
そこで、どうするかだが、簡単な話である。私は力一杯ガチで悲鳴を上げた。
「 キィェぇええーーーー! 」
突然の悲鳴にビクンッと一斉に召喚士達の体が反応する。彼等は、まさに鳩が豆鉄砲を食らった様な顔をしていた。
「 お前らぁあ! 今、私の裸を見たよなぁ? いや、絶対見たな! この上ない陵辱たる目で、細部までじっくりと舐め回すかのように見ただろ! 」
そうだ、『 脅迫 』である。
そして、私はこの時、この窮地をきっかけに、ノーマルステータスに『 絶対的服従 LV:1』と言う、悪役令嬢の専用スキルが発現された。
「 勝手に招いた挙句、女の裸をタダで見られるとは、思ってはおらんよなぁ? あ? 」
私は召喚士一人ずつ、髪の毛を鷲掴みにし、自分の顔に近付けては問いただす。すると彼等は、『 女の裸 』と言う『 対価 』の要求をすんなり飲み、快くもてなしてくれた。
肝に銘じておくと良い。『 女の裸 』は交渉の際、十分、イニシャチブを取れるだけの武器となる事を。裸を晒すのが恥ずかしいだとか、そんな、悠長で甘い考えでは異世界で即、命取りになる事を貴女にお伝えしたい。
私は、私を召喚した八人の召喚士から、それぞれ『 私の裸の対価』に値する、八品の物品を手に入れた。
そこで、どうするかだが、簡単な話である。私は力一杯ガチで悲鳴を上げた。
「 キィェぇええーーーー! 」
突然の悲鳴にビクンッと一斉に召喚士達の体が反応する。彼等は、まさに鳩が豆鉄砲を食らった様な顔をしていた。
「 お前らぁあ! 今、私の裸を見たよなぁ? いや、絶対見たな! この上ない陵辱たる目で、細部までじっくりと舐め回すかのように見ただろ! 」
そうだ、『 脅迫 』である。
そして、私はこの時、この窮地をきっかけに、ノーマルステータスに『 絶対的服従 LV:1』と言う、悪役令嬢の専用スキルが発現された。
「 勝手に招いた挙句、女の裸をタダで見られるとは、思ってはおらんよなぁ? あ? 」
私は召喚士一人ずつ、髪の毛を鷲掴みにし、自分の顔に近付けては問いただす。すると彼等は、『 女の裸 』と言う『 対価 』の要求をすんなり飲み、快くもてなしてくれた。
肝に銘じておくと良い。『 女の裸 』は交渉の際、十分、イニシャチブを取れるだけの武器となる事を。裸を晒すのが恥ずかしいだとか、そんな、悠長で甘い考えでは異世界で即、命取りになる事を貴女にお伝えしたい。
私は、私を召喚した八人の召喚士から、それぞれ『 私の裸の対価』に値する、八品の物品を手に入れた。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢の大きな勘違い
神々廻
恋愛
この手紙を読んでらっしゃるという事は私は処刑されたと言う事でしょう。
もし......処刑されて居ないのなら、今はまだ見ないで下さいまし
封筒にそう書かれていた手紙は先日、処刑された悪女が書いたものだった。
お気に入り、感想お願いします!
悪役令嬢に相応しいエンディング
無色
恋愛
月の光のように美しく気高い、公爵令嬢ルナティア=ミューラー。
ある日彼女は卒業パーティーで、王子アイベックに国外追放を告げられる。
さらには平民上がりの令嬢ナージャと婚約を宣言した。
ナージャはルナティアの悪い評判をアイベックに吹聴し、彼女を貶めたのだ。
だが彼らは愚かにも知らなかった。
ルナティアには、ミューラー家には、貴族の令嬢たちしか知らない裏の顔があるということを。
そして、待ち受けるエンディングを。
私を選ばなかったくせに~推しの悪役令嬢になってしまったので、本物以上に悪役らしい振る舞いをして婚約破棄してやりますわ、ザマア~
あさぎかな@コミカライズ決定
恋愛
乙女ゲーム《時の思い出(クロノス・メモリー)》の世界、しかも推しである悪役令嬢ルーシャに転生してしまったクレハ。
「貴方は一度だって私の話に耳を傾けたことがなかった。誤魔化して、逃げて、時より甘い言葉や、贈り物を贈れば満足だと思っていたのでしょう。――どんな時だって、私を選ばなかったくせに」と言って化物になる悪役令嬢ルーシャの未来を変えるため、いちルーシャファンとして、婚約者であり全ての元凶とである第五王子ベルンハルト(放蕩者)に婚約破棄を求めるのだが――?
転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜
みおな
恋愛
私が転生したのは、乙女ゲームの世界でした。何ですか?このライトノベル的な展開は。
しかも、転生先の悪役令嬢は公爵家の婚約者に冤罪をかけられて、処刑されてるじゃないですか。
冗談は顔だけにして下さい。元々、好きでもなかった婚約者に、何で殺されなきゃならないんですか!
わかりました。私が転生したのは、この悪役令嬢を「救う」ためなんですね?
それなら、ついでに公爵家との婚約も回避しましょう。おまけで貴方にも仕返しさせていただきますね?
わがままな婚約者はお嫌いらしいので婚約解消を提案してあげたのに、反応が思っていたのと違うんですが
水谷繭
恋愛
公爵令嬢のリリアーヌは、婚約者のジェラール王子を追いかけてはいつも冷たくあしらわれていた。
王子の態度に落ち込んだリリアーヌが公園を散策していると、転んで頭を打ってしまう。
数日間寝込むはめになったリリアーヌ。眠っている間に前世の記憶が流れ込み、リリアーヌは今自分がいるのは前世で読んでいたWeb漫画の世界だったことに気づく。
記憶を思い出してみると冷静になり、あれだけ執着していた王子をどうしてそこまで好きだったのかわからなくなる。
リリアーヌは王子と婚約解消して、新しい人生を歩むことを決意するが……
◆表紙はGirly Drop様からお借りしました
◇小説家になろうにも掲載しています
乙女ゲームの正しい進め方
みおな
恋愛
乙女ゲームの世界に転生しました。
目の前には、ヒロインや攻略対象たちがいます。
私はこの乙女ゲームが大好きでした。
心優しいヒロイン。そのヒロインが出会う王子様たち攻略対象。
だから、彼らが今流行りのザマァされるラノベ展開にならないように、キッチリと指導してあげるつもりです。
彼らには幸せになってもらいたいですから。
良くある事でしょう。
r_1373
恋愛
テンプレートの様に良くある悪役令嬢に生まれ変っていた。
若い頃に死んだ記憶があれば早々に次の道を探したのか流行りのざまぁをしたのかもしれない。
けれど酸いも甘いも苦いも経験して産まれ変わっていた私に出来る事は・・。
婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?
こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。
「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」
そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。
【毒を検知しました】
「え?」
私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。
※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる