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湖の街の危機
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「お嬢様……お出かけですか?」
ゼシカがアベルの後ろにいた。
「うん、明日マキの町に行って町長に協力を要請する。あたしとクリックとクルーは行くけど……二人とも来てくれるよね?」
「もちろんですよ」
ゼシカも承諾してくれて安心した。
あたしが明日マキの町に行くのを決めたのと同時に5階に人が駆け上がってきた。
「ああ!セシル様!不審な男が船着き場に来ました!セシル様に用があると言って頑なに船着き場から動かないんです!
名前すら名乗らない不審者で……どうしましょう!!!?」
明らかに動揺したただならぬ声にアニエスが部屋から出てきた。
「セシル殿のお命を狙う輩の可能性もあります。私も行きますからセシル殿も」
アニエスに促されてあたしも船着き場に行った。
人だかりができていたがあたしが来たら人が道を開けてくれた。
船着き場にいた男は若くて金髪の男……不審者と思われたのか身体を縄で縛られているが、武器は兵士が取り上げたのか弓が近くに落ちていてそれ以上は持っていないようだった。
リーダーのあたしを待っていたのか俯きながら座っていた。
「私が解放団のリーダーのセシルです。あなたは?」
あたしの声に慌てて顔を上げた。
「女のあなたが解放団のリーダー……解放団が再び活動を再開する噂、この城が拠点という噂を頼りに来た甲斐がありました」
そう言って頭を下げた。
身体を縛られているから、当然前に身体が倒れた。
「誰か縄を切って!」
あたしの一言にすぐにまわりにいた兵士が縄を解いた。
「リーダー様は僕の縄を解いて……この僕が怪しくないんですか?」
「来たタイミングが解放団旗揚げ日っていうのは怪しく思ったけど……この人数相手にあなたが勝てると思わない」
まわりの兵士は皆、剣を抜いていつでも戦う体制だったから。
「今日が旗揚げ日だったんですね……3日前にセキから解放団の創立メンバーがこの城に行った噂を聞いててっきりもう旗揚げは済んだのかと思ってました」
そうして彼は再びあたしに頭を下げた。
「お願いします!僕の住む街を助けてください!僕はレイクサイドというドライ湖に面した街に住むキリュイといいます」
ゼシカがアベルの後ろにいた。
「うん、明日マキの町に行って町長に協力を要請する。あたしとクリックとクルーは行くけど……二人とも来てくれるよね?」
「もちろんですよ」
ゼシカも承諾してくれて安心した。
あたしが明日マキの町に行くのを決めたのと同時に5階に人が駆け上がってきた。
「ああ!セシル様!不審な男が船着き場に来ました!セシル様に用があると言って頑なに船着き場から動かないんです!
名前すら名乗らない不審者で……どうしましょう!!!?」
明らかに動揺したただならぬ声にアニエスが部屋から出てきた。
「セシル殿のお命を狙う輩の可能性もあります。私も行きますからセシル殿も」
アニエスに促されてあたしも船着き場に行った。
人だかりができていたがあたしが来たら人が道を開けてくれた。
船着き場にいた男は若くて金髪の男……不審者と思われたのか身体を縄で縛られているが、武器は兵士が取り上げたのか弓が近くに落ちていてそれ以上は持っていないようだった。
リーダーのあたしを待っていたのか俯きながら座っていた。
「私が解放団のリーダーのセシルです。あなたは?」
あたしの声に慌てて顔を上げた。
「女のあなたが解放団のリーダー……解放団が再び活動を再開する噂、この城が拠点という噂を頼りに来た甲斐がありました」
そう言って頭を下げた。
身体を縛られているから、当然前に身体が倒れた。
「誰か縄を切って!」
あたしの一言にすぐにまわりにいた兵士が縄を解いた。
「リーダー様は僕の縄を解いて……この僕が怪しくないんですか?」
「来たタイミングが解放団旗揚げ日っていうのは怪しく思ったけど……この人数相手にあなたが勝てると思わない」
まわりの兵士は皆、剣を抜いていつでも戦う体制だったから。
「今日が旗揚げ日だったんですね……3日前にセキから解放団の創立メンバーがこの城に行った噂を聞いててっきりもう旗揚げは済んだのかと思ってました」
そうして彼は再びあたしに頭を下げた。
「お願いします!僕の住む街を助けてください!僕はレイクサイドというドライ湖に面した街に住むキリュイといいます」
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