悠久~version1:解放戦争

由奈(YUNA)

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解放団初陣

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その日の夜、あたしはアベルの部屋を訪ねた。




「明日が不安ですか?」



あたしの心中を察してか先に話し掛けてくれた。



「……うん。だって…誰か必ず死んじゃう。それは悲しいし、勝てるかも不安だし、兵があたしについてきてくれるかも不安」


俯きながら答えた。

今思う、素直な気持ち。




「戦は誰が死んでもおかしくありません…私もあなたも」


「……うん」


「今はセシルの名前よりカナリー様やクリックさん、レイさんの名前で集まった人のが多いかもしれません。でも、明日の戦いに勝てばみんなあなたをリーダーと認めてくれるはずです」



見上げたらアベルは優しく微笑んでいた。


「セシルのことは私が守りますから」





アベルは言って欲しい言葉を必ずくれるから明日の不安が少し減った。





「……いや、あなたは自分の部隊を守ってください」


だから、あたしも的確なアドバイスができた。



「そうですけど!私は昔からあなたをお守りするのが仕事なんです!」


「じゃ、今から仕事変えて」



冗談半分で言ったけどアベルは頑なに拒んだ。

それが嬉しかったけど、そんなこと本人には絶対に言えなかった。



他愛もない話をして夜が更けてあたしは自室に戻ることにした。



「おやすみなさい」





そう言ってドアを閉めたらルイがいた。



「ルイ!?どうしたの!?」



「いや……セシルの部屋に行ったらいないからアベルさんの部屋かと思ってノックしようとしたら開いてセシルが出てきた」



「うん、それはわかったけど!なんでこんな夜中に!?」



「俺……将にしてくんないかな…って思って」



ルイの申し出は予想はしていた。

あたしは今日、ルイにキリュイの隊につくように言ったから……。




「キリュイの隊にいて、それなりの働きをしたら将としたい。まだ若いし、戦を知らないでしょ?あたしだって戦を知らないけどあたしはリーダーだから……わかってほしい」



ルイの気持ちもわかっていたがあたしはそう言うしかなかった。


あたしも早いと思ったし、アニエスもルイにはまだ将は早いと言っていたから。



「……わかった。わがまま言ってごめんな」



ルイはちょっと寂しそうに言っていなくなった。












ごめんね――――





言えなかった言葉を胸にしまってあたしは自室に戻った。


明日から移動。移動からあたしにしたら戦いだ――――。

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