悠久~version1:解放戦争

由奈(YUNA)

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ある日の1日

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朝食を済ませてから3階には行かずに1階へ行った。


今、この拠点はアニエスの命令で増築をしている。

その作業具合の確認のために。



元々大きい建物だけど周囲にまだ余裕があるから横から増築をして最終的には増築は3階まで行う予定らしい。

拠点の周囲や周りの小島にももちろん人が住める家はあるし、今いる兵士やその家族が住んでも余裕がありすぎるくらい空きはあるが、
将来的な事を考えて拠点の増築、家のない小島に耐久性に優れた家を建てる……というのがアニエスの案。

最初に拠点を改築していた際に、アニエスは岩や木材を大量に運んでいたらしい。
あたしが拠点に来た当初、船着き場に岩がたくさんあったのはそのためだったらしい。



作業中の人々は一生懸命作業をしているせいかあたしに全く気づいてない。



作業現場を遠巻きに見ていると1階が前の倍くらいの広さになるようで完成がすごく楽しみ。



邪魔をしないようにそっと階段を上がり今度こそ3階へ行った。


談話室は暖かく、ムウは本を読みながら待っていた。



「お待たせしました」



あたしが来たのにも気づかないくらい熟読していたのはアニエスの書いた書籍。

あたしも読んだけどアニエスらしからぬ恋愛小説だった。



「あぁセシル殿!これは傑作ですな!軍師様が一時期作家だったのは知ってましたが恋愛話とは!」




誰が見ても『あのアニエスが』と驚き笑う小説……やっぱりムウも傑作扱いしながらもお腹をかかえて笑っていた。


「アニエスには秘密だよー。それ、キリュイに頼んでレイクサイドから持ってきて図書室にこっそり置いてるんだから」



3階の図書室には“三日月帝国の歴史”“戦について”“戦術一覧”など難しい本のが多いから(アニエスのすすめる本)あたしがこっそりファンタジーや恋愛、ミステリーなどみんなが好きそうな本をこっそり図書室に置くようにしていた。

アニエスは図書室まで見てないから気づいてないがクルーの『アニエスって何書いてた作家なんだ?』の言葉に興味を持ったあたしはアニエスの書いた書籍を集めて全てこの城に置いてある。


アニエスの本は真面目な“三日月帝国の歴史”や“サマサの戦い”等だったのになぜか1冊恋愛物があった。

きっとこれがアニエスの黒歴史だろう……。





「さて、先程のお話ですね」


ムウが真剣な顔になったからムウの正面にあたしは座った。



「もう34年前……私がまだ将軍でなかった時の話しです。今は皇帝陛下は奥方様がいませんが34年前、皇帝陛下は御成婚しました。エリーザ様というお方です」



ちょっと驚いた。

今の皇都はエリーザという名前だから。

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