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由奈(YUNA)

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29.体育祭

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それからすぐ、みんながお店に集まった。


最初はちょっとだけ談笑していたけど、平井くんが「そろそろ歌おーぜ」って一言から、みんなが曲を入れ始めた。


曲の調べ方とか入れ方とか

始めて来た私には全部が新鮮で……新鮮だけど、、、

私に曲を入れる機械が回ってきた時に、機械をいじる事もなくサラリと隣に回した。



そして、平井くんから歌い始めたけど、音が大きいから会話できる状況ではなかった。

アップテンポの曲で、サビを聴いたら最近CMで流れてる曲だって、ようやく分かった。



平井くん→すみちゃん→明美ちゃん……と、順番に歌ってて

みんな手拍子したり鳴り物を鳴らしたりしてて楽しそう。


私が知らないなぁって思いながら聴いていた曲も、みんな知っているのかめちゃめちゃノリノリ。


すごいなぁ~……って、思いながらぼんやりと眺めていたら、ひなちゃんに腕を引かれた。


「アイス、行こう」


多分、いつも通りの声量で話したんだろうけど、、ひなちゃんの声はあんまり聞こえなかった。


グイグイとひなちゃんに押されながらそっとカラオケの部屋を出て

ひなちゃんに連れて行かれたのはドリンクバー。



「カラオケってさぁ、音がでかくて耳痛くなるよね」


ひなちゃんは喋りながら私にカップを渡してくれた。


「私ははじめだから……色々とビックリしてます……。

そしてコレは、、どうやってソフトクリームを作るの?」


カップを両手に持ってひなちゃんに聞いたら、ひなちゃんはすぐにソフトクリームの機械を動かした。


「あっ!失敗した!!うずまき下手くそ!!」


ひなちゃんは失敗したみたいだけど、私がやったら更に下手だった。


二人で笑いながらトッピングして、部屋に戻ってソフトクリームを食べた。

見た目はアレだったけど、味はすごく美味しかったよ。



カラオケが終わるまで何度か曲を入れるのを勧められたけど、やんわりと断って

何度もソフトクリームを食べてお腹がタプタプな感じになった頃


体育祭の打ち上げと称したカラオケが、終わった。
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