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第二章 1年 1学期
OR準備
しおりを挟む「ということで、仲直りできました。これから上手くやっていけそうです。」
『ピヨちゃんって何⁈ 』
『イガラシ先輩、変わった人だと思ってたけど、、、意外と優しかったのか。』
『、、、油断はするなよ。』
「うん、これからは人を見た目で判断しない。副会長の名に相応しい人になれるように頑張る。」
『なんか違うけど、、そうだね。頑張って、、、』
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
放課後
「喉乾いたな、、、。飲み物買ってから生徒会室行こう。」
コンビニの進化版みたいなショップがあるんだけど、すごく品揃えがいいんだよね。制服のシャツから体操服まで販売している。なぜか先輩たちのチェキや写真集が売られてるんだけど、、、これ、合法ですか?“会長様の1ヶ月ランチメニュー記録”って何?怖い怖い。
写真部提供って書いてあったから、、たぶん盗撮だよなぁ、、、。
まぁ、考えるのは後にしてっと。リピート中のカフェオレを買い、生徒会室に向かおうとしたとき、
『副会長様!!』
「はい?」
背の高い2人組がこちらに向かってきた。3年生かな?胸元の小さなピンの金属の違いでしか学年が分からないから、遠くからじゃ判別できないんだよなぁ。
(1年:銅 2年:銀 3年:金)
『あの、俺ら、副会長様の親衛隊に入りました。』
「ありがとうございます。」
『親衛隊に入ったら会えるって隊長から聞いたんですけど、今週は会えないって言われて。』
『今50人くらいが順番待ちしてるんですよ。俺らの会員番号は2番と3番。隊長が会員カード作ってくれました。』
一旦任せるって言ったけど、シキせんぱ、、シキ、頑張ってくれてたんですね。
『でも隊長がもう決まってるとは思わなかったな。』
『でも隊長シキだもんな。』
『シキの理想の推しのタイプ、副会長様なんですよ。』
へぇ、、。推しだなんて、、ちょっと照れるなぁ笑
『まぁ俺もまじでタイプなんですけど。あー、こんなに間近で見れると思わなかったな。』
『俺も!ていうか、こんなところで会えるなんてラッキーだな。肌きれいすぎ。』
なんか、アイドルにでもなった気分だな、、。でもこの2人は僕より背が高い。背が高い。背が、、、ツライゲンジツ
『ていうか暇なら俺らと校内見学という名のデートしません?』
『それいいな!あと、名前で呼んでほしいです。俺の名前は『はいストップ~。』
誰かの腕が僕の肩に乗っかる。
『ちょっと欲張りすぎじゃね~?しかも先約あるから。邪魔するんじゃねぇよ。』
「、、イガラシ先輩?」
『ん~?なぁに口説かれてんの。』
「僕の親衛隊に入ったって言いにきてくれただけです。」
『まじタイプなんだけど~だとか、デートしよ~だとか言われてただろ?』
『少しテンションが上がっただけだ。お前、ペナルティー班隊長のイガラシじゃねぇか。』
『副会長様を誑かすなよ。あと、先輩には敬語を使え、敬語を。』
『あ″?』
『『ひっ⁈』』
「イガラシ先輩、3年生ですよ。年上の方には敬語です。」
『えぇ~、、ピヨちゃん、そっちの肩持つの~?』
「そういう訳じゃないですけど。すみません先輩方。今日は予定があるんです。オリエンテーションが終わったらまた会いましょうね。」ニコッ
『笑った、、、、、かわいいな。』
『、、、(悶絶)』
「イガラシ先輩、行きましょう。生徒会室までお願いします。」
『俺、案内係なの?』
「はい、手数料です。」
『手数料、、、飴じゃん。なんでこんなかわいーの持ってんの。、、、ははっ笑 任せて~。』
イガラシ先輩が歩き出す。僕は2人に軽く頭を下げて、先輩を追いかけた。
『何あれ、やばくね?』
『なんでイガラシを手懐けてんの?』
『『副会長様、かっこよすぎだろ!』』
この出来事が親衛隊で共有されるだなんて、カイに想像できるだろうか、いやできない。
「先輩お昼食べれましたか?」
『食べたよ~。』
「そうですか。良かったです。」
『なに?心配してたの?』
「はい。僕のせいなので。」
『まじめちゃんだねぇ。そういえばピヨちゃんは何買いに行ってたの?』
「カフェオレです。今これにハマってて。先輩も何か買ったんですか?」
『うん。歯磨き粉とシャンプーと、あとゴム。』
必需品か、、ん?
「す、すみません、、」
『なにが?』
「いや、、あの、、プライバシーだったなと、、オモッテ、、」
『余分に買ったからあげよっか?』
「だ、大丈夫です。」プイッ
『動揺しすぎじゃね?友達とこんな話しないの?』
「しません。」
『ピヨちゃん性欲ないの?』
「どうでしょう。」
だって僕そんな経験ないもん。分かんないよ。
『溜め込むのは体に悪いよ?
、、、経験がないだけで意外とあったりして。』
「公共の場でこんな話をするのやめてください。」
『じゃあ公共の場じゃなければいいってこと~?』
いいわけがないよね!
「そういう問題じゃないです。これから仕事ですから。まじめに。」
『え、ちょっとエロいね。』
「なんでさっきからそんな話するんですか。」
『ピヨちゃんの反応がかわいーから?』
「着きましたね。この話はもうおわりです。」
『え~、まぁ気になったら言ってよね。色々教えてあげるからさ~。』
それはすごく気まずい、、僕のメンタルはお豆腐だよ、、
コンコンッ
「失礼します。」
ガチャッ
『ピヨちゃん、副会長なのに生徒会室入る時ノックするのおかしくね?』
「たしかにそうですね、、、。」
『今朝はレアだったけど、放課後は普通に入りなよ~。』
「これからはそうします。」
『それで~、来たけど何か用?』
『なんで仲良く話しながら一緒に来てるんだ?』
キサラギ先輩が驚いた顔で僕たちを見ていた。
「キサラギ先輩、今朝は会長と連絡を取ってくださってありがとうございました。とても助かりました。」
『別に大したことじゃない。
、、、で、何があった?』
昼休みのことと、さっき偶然会ったことを話した。
『予想外だ。ツカサ、心配する必要はなかったんじゃないか?』
ん?心配??
『心配はしていない。
早速だが今後の連携について話していけ。終わったら帰っていい。』
『『了解/りょーかいっ』』
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「今年のオリエンテーションは隠れんぼにしようと考えています。鬼が100人、逃げが800人です。」
『鬼はどうやって決めるんだ。』
「各クラスから4、5人の、ランダムです。制限時間はーーー」
『流れは分かった。風紀はどう動けばいいんだ。』
「基本的には一般生徒と同じように参加してもらいます。しかし、緊急時、暴行など違反行為をしようとする生徒の指導をお願いします。人の目が行き届きにくい場所を適度に監視してください。」
『いつもと大体同じだな。了解。』
『ペナルティー班は?人数少ねぇけど。』
「ペナルティー班も風紀委員会と同じように監視をお願いします。それと、違反行為をした者の処罰について考えておいてください。」
『おっけ~。』
「生徒会からも体育委員会に監視をするよう頼んでいますので、安全度は高いかと。それと、前日に無線トランシーバーを配布します。以上です。」
『おわりっと。じゃあ俺帰る~。』
『風紀委員全員に連絡しておく。お前も今日中に連絡しろよ。』
『はいはい、分かってる~。じゃあね、ピヨちゃん。』
「ありがとうございます。よろしくお願いします。」
ガチャンッ
「会長、終わりました。」
『あぁ。』
「あの、今朝はすみませんでした。」
『自分で解決しただろ。気にするな。お前ももう帰っていい。』
「会長はまだここに?」
『あぁ。』
あの山積みの資料を片付けるのかな、、、、キサラギ先輩も多いって言ってたし。
「、、、ツカサ先輩、何か手伝えることはありますか?」
赤い瞳と目が合った。
あー、、そう言えばずっと会長って呼んでたなぁ。
『こっちの資料は重要部分に線を引いている。パソコンに入力して、終わったものはシュレッダーに。』
「分かりました。」
ふぅ、、、終わったぁぁぁ。全部読んでたら1ヶ月はかかりそうだよ、、。姉妹校についてちょっと分かって勉強になったけど。
ちらっと先輩の方を見ると、もう違う仕事をしているようだった。仕事早いな、、、すごいな。
今のうちに印刷してまとめようかな。
「ツカサ先輩、入力終わりました。印刷して各校ごとにまとめてあります。」
『そうか、助かった。』
「はい。机の上、綺麗になりましたね。」
『1日で終わらせた甲斐があったな。』
「そうですね、1日で、、、1日?今日ずっと仕事してたんですか?」
『早い方がいいからな。』
「過重労働ですよ。帰りましょう。」
『これを片付けたらな。』
仕事の鬼かな?死ぬよ?
、、とりあえず待っとこう。
パタン
パソコンを閉じる音がした。やっと終わったみたいだ。
「お疲れ様でした。」
『あぁ。』
全然疲れを見せないけど、人間には限界ってものがあるんですよ!
「ツカサ先輩今日ご飯食べました?」
『軽くな。』
「じゃあ一緒に晩ご飯食べに行きましょう。食堂はまだ空いてます。」
『俺と行くと目立つがいいのか。』
そうだったぁぁぁ、、、
でもツカサ先輩と一緒なら絡まれないでしょ。、、、あとで体育館裏に呼ばれて殴られたりする?え?
「大丈夫です。」
僕もお腹空いたし!しょうがないしょうがない!
『じゃあ行くか。』
「はい!」
食べることは生きることですから!
応援ありがとうございます!
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