僕らの青春はここにある。

たまご

文字の大きさ
上 下
47 / 79
第二章 1年 1学期

OR準備

しおりを挟む



「ということで、仲直りできました。これから上手くやっていけそうです。」








『ピヨちゃんって何⁈ 』




『イガラシ先輩、変わった人だと思ってたけど、、、意外と優しかったのか。』





『、、、油断はするなよ。』






「うん、これからは人を見た目で判断しない。副会長の名に相応しい人になれるように頑張る。」







『なんか違うけど、、そうだね。頑張って、、、』
















┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

放課後



「喉乾いたな、、、。飲み物買ってから生徒会室行こう。」




コンビニの進化版みたいなショップがあるんだけど、すごく品揃えがいいんだよね。制服のシャツから体操服まで販売している。なぜか先輩たちのチェキや写真集が売られてるんだけど、、、これ、合法ですか?“会長様の1ヶ月ランチメニュー記録”って何?怖い怖い。

写真部提供って書いてあったから、、たぶん盗撮だよなぁ、、、。





まぁ、考えるのは後にしてっと。リピート中のカフェオレを買い、生徒会室に向かおうとしたとき、





『副会長様!!』




「はい?」




背の高い2人組がこちらに向かってきた。3年生かな?胸元の小さなピンの金属の違いでしか学年が分からないから、遠くからじゃ判別できないんだよなぁ。
(1年:銅 2年:銀 3年:金)






『あの、俺ら、副会長様の親衛隊に入りました。』




「ありがとうございます。」




『親衛隊に入ったら会えるって隊長から聞いたんですけど、今週は会えないって言われて。』



『今50人くらいが順番待ちしてるんですよ。俺らの会員番号は2番と3番。隊長が会員カード作ってくれました。』




一旦任せるって言ったけど、シキせんぱ、、シキ、頑張ってくれてたんですね。




『でも隊長がもう決まってるとは思わなかったな。』





『でも隊長シキだもんな。』





『シキの理想の推しのタイプ、副会長様なんですよ。』




へぇ、、。推しだなんて、、ちょっと照れるなぁ笑






『まぁ俺もまじでタイプなんですけど。あー、こんなに間近で見れると思わなかったな。』




『俺も!ていうか、こんなところで会えるなんてラッキーだな。肌きれいすぎ。』




なんか、アイドルにでもなった気分だな、、。でもこの2人は僕より背が高い。背が高い。背が、、、ツライゲンジツ




『ていうか暇なら俺らと校内見学という名のデートしません?』




『それいいな!あと、名前で呼んでほしいです。俺の名前は『はいストップ~。』 





誰かの腕が僕の肩に乗っかる。





『ちょっと欲張りすぎじゃね~?しかも先約あるから。邪魔するんじゃねぇよ。』





「、、イガラシ先輩?」





『ん~?なぁに口説かれてんの。』





「僕の親衛隊に入ったって言いにきてくれただけです。」




『まじタイプなんだけど~だとか、デートしよ~だとか言われてただろ?』








『少しテンションが上がっただけだ。お前、ペナルティー班隊長のイガラシじゃねぇか。』






『副会長様を誑かすなよ。あと、先輩には敬語を使え、敬語を。』





『あ″?』





『『ひっ⁈』』





「イガラシ先輩、3年生ですよ。年上の方には敬語です。」






『えぇ~、、ピヨちゃん、そっちの肩持つの~?』





「そういう訳じゃないですけど。すみません先輩方。今日は予定があるんです。オリエンテーションが終わったらまた会いましょうね。」ニコッ





『笑った、、、、、かわいいな。』




『、、、(悶絶)』




「イガラシ先輩、行きましょう。生徒会室までお願いします。」





『俺、案内係なの?』




「はい、手数料です。」




『手数料、、、飴じゃん。なんでこんなかわいーの持ってんの。、、、ははっ笑 任せて~。』





イガラシ先輩が歩き出す。僕は2人に軽く頭を下げて、先輩を追いかけた。





『何あれ、やばくね?』





『なんでイガラシを手懐けてんの?』






『『副会長様、かっこよすぎだろ!』』








この出来事が親衛隊で共有されるだなんて、カイに想像できるだろうか、いやできない。






















「先輩お昼食べれましたか?」




『食べたよ~。』




「そうですか。良かったです。」




『なに?心配してたの?』





「はい。僕のせいなので。」




『まじめちゃんだねぇ。そういえばピヨちゃんは何買いに行ってたの?』




「カフェオレです。今これにハマってて。先輩も何か買ったんですか?」





『うん。歯磨き粉とシャンプーと、あとゴム。』





必需品か、、ん?





「す、すみません、、」


 


『なにが?』




「いや、、あの、、プライバシーだったなと、、オモッテ、、」





『余分に買ったからあげよっか?』




「だ、大丈夫です。」プイッ




『動揺しすぎじゃね?友達ダチとこんな話しないの?』




「しません。」




『ピヨちゃん性欲ないの?』





「どうでしょう。」



だって僕そんな経験ないもん。分かんないよ。




『溜め込むのは体に悪いよ?

、、、経験がないだけで意外とあったりして。』




「公共の場でこんな話をするのやめてください。」




『じゃあ公共の場じゃなければいいってこと~?』




いいわけがないよね!





「そういう問題じゃないです。これから仕事ですから。まじめに。」




『え、ちょっとエロいね。』




「なんでさっきからそんな話するんですか。」





『ピヨちゃんの反応がかわいーから?』




「着きましたね。この話はもうおわりです。」




『え~、まぁ気になったら言ってよね。色々教えてあげるからさ~。』




それはすごく気まずい、、僕のメンタルはお豆腐だよ、、











コンコンッ




「失礼します。」




ガチャッ





『ピヨちゃん、副会長なのに生徒会室入る時ノックするのおかしくね?』




「たしかにそうですね、、、。」




『今朝はレアだったけど、放課後は普通に入りなよ~。』




「これからはそうします。」





『それで~、来たけど何か用?』





『なんで仲良く話しながら一緒に来てるんだ?』




キサラギ先輩が驚いた顔で僕たちを見ていた。





「キサラギ先輩、今朝は会長と連絡を取ってくださってありがとうございました。とても助かりました。」




『別に大したことじゃない。



、、、で、何があった?』






昼休みのことと、さっき偶然会ったことを話した。





『予想外だ。ツカサ、心配する必要はなかったんじゃないか?』



ん?心配??




『心配はしていない。

早速だが今後の連携について話していけ。終わったら帰っていい。』








『『了解/りょーかいっ』』













┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈



「今年のオリエンテーションは隠れんぼにしようと考えています。鬼が100人、逃げが800人です。」


『鬼はどうやって決めるんだ。』



「各クラスから4、5人の、ランダムです。制限時間はーーー」









『流れは分かった。風紀はどう動けばいいんだ。』





「基本的には一般生徒と同じように参加してもらいます。しかし、緊急時、暴行など違反行為をしようとする生徒の指導をお願いします。人の目が行き届きにくい場所を適度に監視してください。」






『いつもと大体同じだな。了解。』






『ペナルティー班は?人数少ねぇけど。』






「ペナルティー班も風紀委員会と同じように監視をお願いします。それと、違反行為をした者の処罰ペナルティーについて考えておいてください。」






『おっけ~。』






「生徒会からも体育委員会に監視をするよう頼んでいますので、安全度は高いかと。それと、前日に無線トランシーバーを配布します。以上です。」





『おわりっと。じゃあ俺帰る~。』




『風紀委員全員に連絡しておく。お前も今日中に連絡しろよ。』




『はいはい、分かってる~。じゃあね、ピヨちゃん。』




「ありがとうございます。よろしくお願いします。」





ガチャンッ





「会長、終わりました。」





『あぁ。』






「あの、今朝はすみませんでした。」





『自分で解決しただろ。気にするな。お前ももう帰っていい。』




「会長はまだここに?」




『あぁ。』




あの山積みの資料を片付けるのかな、、、、キサラギ先輩も多いって言ってたし。





「、、、ツカサ先輩、何か手伝えることはありますか?」









赤い瞳と目が合った。
あー、、そう言えばずっとって呼んでたなぁ。






『こっちの資料は重要部分に線を引いている。パソコンに入力して、終わったものはシュレッダーに。』





「分かりました。」





















ふぅ、、、終わったぁぁぁ。全部読んでたら1ヶ月はかかりそうだよ、、。姉妹校についてちょっと分かって勉強になったけど。

ちらっと先輩の方を見ると、もう違う仕事をしているようだった。仕事早いな、、、すごいな。




今のうちに印刷してまとめようかな。










「ツカサ先輩、入力終わりました。印刷して各校ごとにまとめてあります。」





『そうか、助かった。』





「はい。机の上、綺麗になりましたね。」




『1日で終わらせた甲斐があったな。』





「そうですね、1日で、、、1日?今日ずっと仕事してたんですか?」




『早い方がいいからな。』




「過重労働ですよ。帰りましょう。」




『これを片付けたらな。』




仕事の鬼かな?死ぬよ?

、、とりあえず待っとこう。





パタン




パソコンを閉じる音がした。やっと終わったみたいだ。




「お疲れ様でした。」




『あぁ。』





全然疲れを見せないけど、人間には限界ってものがあるんですよ!






「ツカサ先輩今日ご飯食べました?」




『軽くな。』





「じゃあ一緒に晩ご飯食べに行きましょう。食堂はまだ空いてます。」





『俺と行くと目立つがいいのか。』





そうだったぁぁぁ、、、

でもツカサ先輩と一緒なら絡まれないでしょ。、、、あとで体育館裏に呼ばれて殴られたりする?え?





「大丈夫です。」






僕もお腹空いたし!しょうがないしょうがない!







『じゃあ行くか。』





「はい!」





食べることは生きることですから!





しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

桃野くんは色恋なんて興味ない!

BL / 連載中 24h.ポイント:156pt お気に入り:256

悪女と呼ばれた死に戻り令嬢、二度目の人生は婚約破棄から始まる

恋愛 / 完結 24h.ポイント:4,039pt お気に入り:2,474

悪役令嬢になったようなので、婚約者の為に身を引きます!!!

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:944pt お気に入り:3,276

言いたいことはそれだけですか。では始めましょう

恋愛 / 完結 24h.ポイント:4,183pt お気に入り:3,569

【完結】イヴは悪役に向いてない

BL / 完結 24h.ポイント:2,067pt お気に入り:3,515

処理中です...