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1章
【聖女視点】賢者の知り合いがいい意味でも悪い意味でも変態なんだけど①
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どうも聖女ちゃんです。
王様に喧嘩打ったら、タイミングよく? 賢者が部屋に来て一緒にこの国出ることになったよ! きゃぴん!
じゃあお前もう聖女じゃないじゃねーかってツッコミしようとしたそこの君! 聖女は職業、いわばジョブとして刻まれてるのよ。
言えば野良聖女みたいなものかな。
何処の教会にも属してない聖女。
……そんなやつあたし以外に居んのかわかんないけど。
と、まぁそんなことはどうでもいいでしょ。
「逸らしたわね~」
「そ、逸らしてない! 」
この爆乳女、実は賢者につき。
あたしのライバルとでも言っておこう。
ぐぐ、強敵すぎるわよ!!
「聖女のお嬢ちゃん、お嬢ちゃんは最後に教会によっていくの? 」
「お嬢ちゃんて、クレニで良いわよ」
「じゃあマーリンの事もマーリンとでも呼んでくださいね~」
「マーリン、質問への回答だけど、ぶっちゃけ寄らなくていいわ。散々苦労かけられてきたんだから、無言であたしが立ち去って慌てふためいたらいいのよ。ぷぷっ、想像するだけで面白い」
「ほっておいても直ぐに騒動になりそうだもんね~」
ぶっちゃけ、とんでもない事をしでかした自覚はある。
レン君の居るヘレクス領までの道のりで、暗殺者に狙われてもおかしくない。
自慢じゃないけど、あたしは戦闘はからっきしだ。
聖騎士たちに全任せだったし。
聖女といえば回復だもんね!
「マーリンって戦えるの? 」
「この世の大抵の魔法は使えるけど、それが急にどうしたの~? 」
「いや、あたし達わりととんでもないことやらかしちゃってるじゃん? だから命狙われたりするのかなって。あたし戦闘能力0だから、マーリンに守ってもらうしかないんだけど」
「そういう事ね。けど道中の心配はしなくて大丈夫よ? 」
「え? なんで?」
「転移魔法って知ってるわよね? 」
転移魔法……あーなんかめっちゃ昔の魔法。現代で使える人間は居ないとか言われてる。
古代魔法に分類されるとかなんとか。
今いったように人間には使えないけど、魔王は使えるとかそんな噂は耳にする。
「そうそうそれ。その魔法って実は一度行ったことがある場所にしか行けないのよね」
ふんふん。確かに普通に考えてみれば、どんな場所かも全く知らないのにどうやってそこに転移出来るんだって話だね。
「これ大きい声では言えないんだけど」
すっ……と近づいてくると、少し前屈みになり耳の近くに口を持ってくる。
なんか今の光景見て思うけど、ほんとにこの人デカイな。
同じ女でここまで差ってでるもんなの?
なんかイラつくわね。
「転移魔法使えるのよ、マーリン」
……えっ、はっ!?!?
「ちょっ、そんなサラッと言うもんじゃないわよ!? 」
いやまぁ、賢者なんだし凄い魔法バンバン打てるんだろうなーとは思ってたよ!? けど古代魔法まで使えるとは思わない。
てか人間じゃ使えないんじゃ!?
「使える人間が居無さすぎて、そう思われてるだけであってマーリンは使えるわよ」
「居なさすぎるってより……マーリン以外居ないでしょ」
「それが居るのよ」
「えぇぇぇ!? 誰!? え、あたしが世界を知らないだけで、古代魔法使える人間そんなにポンポン居るの!? 」
「いや、マーリンが知ってるのも流石に一人だけなのよ」
「よ、よかった……あたしが世間知らずなのかと思った」
「で、誰だと思う? 」
誰だと思うって言われても……?
「無いとは思うけど国王とか? 」
「絶対にありえない人物だよそれ。逆にアンナノが古代魔法使えるんなら、誰でも習得できてしまうわよ」
今まで仮にも国王に仕えてきた人物の発言とは思えないほどトゲがある。
「それもそうか」
えーけど誰だろう? 仕えてる人のうちのどれかなのかな。
うーーーん。考えても分からん。あたしよく知らんし。
あれ……やっぱりあたしって世間知らず?
「ヒントちょーだい」
「ヒントねぇ~……んー、クレニも知ってる子」
あたしが知ってる鳩ってなると……
頭の中からぽわぁぁんと思い浮かんでくるのはあいつの顔。
まさかレン君……?
今一度あいつを想像してみるけど……ナイナイ。
いくら何でも無理でしょ。てか、さっき聞いたけど錬金術師らしいし。
ぬいぐるみ作れたのはそういうことだったんだって納得したばっかり。
錬金術師が実は古代魔法を使える件……流石にむちゃだよ!
けど他に思いつかないし言うだけ言ってみる。
「レン君とか~? って、流石に違うよね! あははっ」
あたしとしては冗談のつもりだったんだけど……。
マーリンは当たり前かのように頷いてきた。
「正解! しかも自分で改良して魔力消費のデメリットを抑えたんだよね~でも本人はそれでもダルいからあんま使いたくねーって転移石ばっか使ってたんだけどね~」
レン君、やばかった。
「転移石って1個数百万したような? 」
「自分で大量に作ってたよ~」
レン君、やばかった。(2回目)
「普通、錬金術師ってそんなこと出来るの? 」
「出来たら1個数百万もしないよ」
「ソウダヨネ」
あたし、ほんととんでもない人と出会っちゃったね?
レン君もそうだけど、目の前にいるマーリンだってそう。
これからあたしの人生逆転劇でも始まるのかってくらい、ここ数日で目まぐるしく変化してる。
頑張れ、あたし。
王様に喧嘩打ったら、タイミングよく? 賢者が部屋に来て一緒にこの国出ることになったよ! きゃぴん!
じゃあお前もう聖女じゃないじゃねーかってツッコミしようとしたそこの君! 聖女は職業、いわばジョブとして刻まれてるのよ。
言えば野良聖女みたいなものかな。
何処の教会にも属してない聖女。
……そんなやつあたし以外に居んのかわかんないけど。
と、まぁそんなことはどうでもいいでしょ。
「逸らしたわね~」
「そ、逸らしてない! 」
この爆乳女、実は賢者につき。
あたしのライバルとでも言っておこう。
ぐぐ、強敵すぎるわよ!!
「聖女のお嬢ちゃん、お嬢ちゃんは最後に教会によっていくの? 」
「お嬢ちゃんて、クレニで良いわよ」
「じゃあマーリンの事もマーリンとでも呼んでくださいね~」
「マーリン、質問への回答だけど、ぶっちゃけ寄らなくていいわ。散々苦労かけられてきたんだから、無言であたしが立ち去って慌てふためいたらいいのよ。ぷぷっ、想像するだけで面白い」
「ほっておいても直ぐに騒動になりそうだもんね~」
ぶっちゃけ、とんでもない事をしでかした自覚はある。
レン君の居るヘレクス領までの道のりで、暗殺者に狙われてもおかしくない。
自慢じゃないけど、あたしは戦闘はからっきしだ。
聖騎士たちに全任せだったし。
聖女といえば回復だもんね!
「マーリンって戦えるの? 」
「この世の大抵の魔法は使えるけど、それが急にどうしたの~? 」
「いや、あたし達わりととんでもないことやらかしちゃってるじゃん? だから命狙われたりするのかなって。あたし戦闘能力0だから、マーリンに守ってもらうしかないんだけど」
「そういう事ね。けど道中の心配はしなくて大丈夫よ? 」
「え? なんで?」
「転移魔法って知ってるわよね? 」
転移魔法……あーなんかめっちゃ昔の魔法。現代で使える人間は居ないとか言われてる。
古代魔法に分類されるとかなんとか。
今いったように人間には使えないけど、魔王は使えるとかそんな噂は耳にする。
「そうそうそれ。その魔法って実は一度行ったことがある場所にしか行けないのよね」
ふんふん。確かに普通に考えてみれば、どんな場所かも全く知らないのにどうやってそこに転移出来るんだって話だね。
「これ大きい声では言えないんだけど」
すっ……と近づいてくると、少し前屈みになり耳の近くに口を持ってくる。
なんか今の光景見て思うけど、ほんとにこの人デカイな。
同じ女でここまで差ってでるもんなの?
なんかイラつくわね。
「転移魔法使えるのよ、マーリン」
……えっ、はっ!?!?
「ちょっ、そんなサラッと言うもんじゃないわよ!? 」
いやまぁ、賢者なんだし凄い魔法バンバン打てるんだろうなーとは思ってたよ!? けど古代魔法まで使えるとは思わない。
てか人間じゃ使えないんじゃ!?
「使える人間が居無さすぎて、そう思われてるだけであってマーリンは使えるわよ」
「居なさすぎるってより……マーリン以外居ないでしょ」
「それが居るのよ」
「えぇぇぇ!? 誰!? え、あたしが世界を知らないだけで、古代魔法使える人間そんなにポンポン居るの!? 」
「いや、マーリンが知ってるのも流石に一人だけなのよ」
「よ、よかった……あたしが世間知らずなのかと思った」
「で、誰だと思う? 」
誰だと思うって言われても……?
「無いとは思うけど国王とか? 」
「絶対にありえない人物だよそれ。逆にアンナノが古代魔法使えるんなら、誰でも習得できてしまうわよ」
今まで仮にも国王に仕えてきた人物の発言とは思えないほどトゲがある。
「それもそうか」
えーけど誰だろう? 仕えてる人のうちのどれかなのかな。
うーーーん。考えても分からん。あたしよく知らんし。
あれ……やっぱりあたしって世間知らず?
「ヒントちょーだい」
「ヒントねぇ~……んー、クレニも知ってる子」
あたしが知ってる鳩ってなると……
頭の中からぽわぁぁんと思い浮かんでくるのはあいつの顔。
まさかレン君……?
今一度あいつを想像してみるけど……ナイナイ。
いくら何でも無理でしょ。てか、さっき聞いたけど錬金術師らしいし。
ぬいぐるみ作れたのはそういうことだったんだって納得したばっかり。
錬金術師が実は古代魔法を使える件……流石にむちゃだよ!
けど他に思いつかないし言うだけ言ってみる。
「レン君とか~? って、流石に違うよね! あははっ」
あたしとしては冗談のつもりだったんだけど……。
マーリンは当たり前かのように頷いてきた。
「正解! しかも自分で改良して魔力消費のデメリットを抑えたんだよね~でも本人はそれでもダルいからあんま使いたくねーって転移石ばっか使ってたんだけどね~」
レン君、やばかった。
「転移石って1個数百万したような? 」
「自分で大量に作ってたよ~」
レン君、やばかった。(2回目)
「普通、錬金術師ってそんなこと出来るの? 」
「出来たら1個数百万もしないよ」
「ソウダヨネ」
あたし、ほんととんでもない人と出会っちゃったね?
レン君もそうだけど、目の前にいるマーリンだってそう。
これからあたしの人生逆転劇でも始まるのかってくらい、ここ数日で目まぐるしく変化してる。
頑張れ、あたし。
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