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51~60話

60b、ご主人様は私の愛をわかっていなかった3 ※

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マヤが剣をベッドサイドへ立てかけるのを見届け、俺もベッドの上へと乗り上げた。

「マヤ、後悔はないか?」

言いながらも、じりじりと距離を詰める。

「ありません。それに私……きっとガル様になら、何をされても嬉しいと思います」

嬉しいとの言葉を証明するように、マヤの顔にふわりと笑みが広がった。
その瞳が映すのは、全幅の信頼と、あふれんばかりの愛情。

眩しくて、眩しくて、愛しくて。

「っ極力優しくする」

努めて深く息を吐き出すと、マヤの頬に手を添え、気を落ち着けるようにそっと額に口付けた。
漆黒の瞳を覆う瞼に、ふっくらとした頬に、ちょんと小さな鼻先に、そして瑞々しく誘う唇に。

俺を受け入れるように薄く開かれた唇の狭間から舌を差し込んで甘やかな口腔を味わう。

「んっ……ふっ……」

後頭部に手を回して支え、口付けながらそっとマヤを押し倒した。

あふれた唾液を舐めとるように顎から首筋まで舌を這わせほっそりと白い首筋を一つ吸い上げれば、傷一つない滑らかな肌にそこだけ紅くくっきりと色付く。

「……マヤの白い肌に、痕の紅がよく映えるな」

有り余る高揚にぶるりと武者震いがする。
この肌に触れて口付けるのも、所有の証を刻むのも、俺だけに与えられた特権だ。

誰も足を踏み入れていない真っ白な雪原の上を進むように、幾度となく吸い上げては痕を散らしていく。

タオルをはだけ、現れた小振りな胸をすっぽりと手の平に包み込めば、湿気を纏った肌がひたりと吸い付いた。
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