異世界創造NOSYUYO トビラ

RHone

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11章  禁則領域    『異世界創造の主要』

冒険の書の確認 これまでのあらすじ⑨

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冒険の書の確認 間幕復習⑨

 新型ゲーム機のテストプレイヤー兼デバッカーとして雇われた俺達は自他ともに認める重度のゲーマーだ。
 そんな俺達が早速送り込まれた世界は、現実なのか仮想なのかを思わず取り違えそうになる程に『リアル』な『異世界』だった。

 先に言っておくけど、この物語全部で12章なんだわ。今、11章な。
 オマケで13章追加予定らしいけど、それについてはもう少し進んでからな~。
 何が言いたいのかっていうと要するに、このテンプレートを繰返すのも残す所あと一回ですって事。
 いや、新型ゲーム機の話がこれで全部終わりになるかどうかは分かりませんけどね、とりあえずテストプレイヤー兼デバッカーという俺の冒険の書は着実に、終わりに近づいている。
 これは別にネタバレじゃないぞ。
 本とかマンガを読んでれば、後どれくらいのページがあるか、というのが嫌でも分かるだろう?そういう感じだ。

 この物語の根本は『ゲーム』だ。無限に極められるようなネットゲーム要素が強いゲームや、定期的にアップロードが繰り返されるゲームも多い昨今な訳だが、それでもシナリオ的に『終わり』がある。そっから新しいシナリオを始めるかどうかはまた、別の話って事。
 そこが終わり、というエンディングが用意されている事は先によくご理解していただこうと思う。

 さて……

 その『世界』のただ中にある自意識にとっては、その『世界』こそが真実だ。
 現実か仮想か、それはその『世界』にいる限り逆転している。昨今における異世界転生とかモノ宜しく、別の世界から来たという意識を持って居ても、その事実に変わりは無いはずだ。
 ようするに、俺達は明らかに違う『世界』に行ってこれらの冒険の書を付けている、それがゲームか、リアルの異世界であるかなんて関係ない。ちゃんと戻って来れるからこの冒険の書が存在する。でも……最悪戻ってこれないとしたって、だ。真実の世界がどちらか、なんて疑問は俺にはすでに無いな。
 自分が今そこにいる世界が現実なんだ。
 ココにいるならここが現実。ソコにいるならソコが現実だ。答えは一つとは限らないように、真実も、現実も一つとは限らないのではないだろうか?少なくとも完全にそういう気になっているなぁ、俺。
 そのようにしっかり脳味噌騙されてやってる次世代『ゲーム』の名前は……ソフト的には『トビラ』。
 ハード的にはコードネームMFC。
 まだ、会社から正式名称の発表が無いし、そもそも決まってないっぽいからな。

 三度目のログインも終了。これからしばし、リアルのターンだ。
 ついでに、テストプレイヤー兼デバッカーとしての最期のログインがこれから始まる事をここで先に告げておこう。

 デバッカーである俺達はゲームバグである赤旗問題を解決すべく、バグのある世界の冒険をあえて続ける事にしたんだよな。
 世界をいずれ壊すであろうと予言され、魔王として現れたそれらのバグ、それを正すために異世界が秘めている力を使うんだ。小さかったはずのミスが大きなものになって世界を蝕んでいる。もはやゲームだとか仮想だとかそんなのは関係ない。
 この世界を救う為には魔王、赤旗の根本となるもの倒す……すなわち、消去する必要に迫られている。
 それは世界を創造した神という概念、大陸座……彼らを世界から追い出す事にもつながる問題だ。それが、世界を狂わせた赤い旗の根本問題を解決するのに避けて通れない道になってしまったけど、今更それに躊躇はしない。

 赤旗は除去するものじゃなく。
 感染させないというのが第一で、赤旗になっちまったものはどうあっても、元には戻れない。

 そうして魔王と名乗る連中は、勇者と自覚するイタい子に自らの破滅を願う。彼らの頭上には赤い旗がある。自分たちはどうにも世界を壊す。壊してしまう事を知っているから奴らは魔王と名乗っている。
 本当は壊したくなんか無いという思いをひた隠しにしている。
 ほぉら俺ぁ悪い奴なんだぜ、はやく殺しにいらっしゃーい!とか言ってやがったりするわけだな。おかげさまで勇者もその茶番に付き合わないと行けません。
 あ(濁点付き)ーもぅ、とか悪態つきたい所だけれど。

 俺はそれでもお前らを滅ぼす。俺がやる。やってやるとも。

 それが、存在が同じく破綻した俺が出来る唯一の……何だろうな。
 ようするに世界が救われた後に居なくなってしまう、そういうお約束もままある勇者の条件、みたいなもんか。

 ならその約束もぶち破って見せろ?
 ふふん、そうだな……それも悪くない。

 とりあえずログイン前のリアル事情からどうぞ。
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