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脱出編
23 私と物質変換
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未だに、呆然としている二人に気が付かないでいた私は、錬金術師のスキルから物質変換をすることに決めた。
私も原理はよくわかっていないけど、物質を別のものに変えることのスキルで、物理法則とか色々無視した謎のスキルだったりする。
例えば、岩を金属や鉱石に変えたりすることができる。だけど、岩を木に変えることは出来ないという、制限があったりする。
その他にも、いろいろ制限はあって変えられるものと変えられないものがあるけど、全てを把握はしていない。
今のところ分っているのは、無機物は無機物にしか変換出来ないけど、有機物を無機物に変換することはできるということと、有機物は有機物に変換できるということくらいだ。
つまり、有機物があれば大体のことはできるということが分ければオールオッケイなのです!!
という訳で、物質変換を実践しよう!!
「それでは、次に錬金術師のスキルで、物質変換をします。では、ここに取り出した変哲もないただの鉄のインゴットに物質変換を掛けます」
そう言って、鉄のインゴットにスキルを使うと淡い光を放った後に手のひらは小さな透明な石が残っていた。
「はい。金剛石の完成です」
物質変換でだいぶ小さくなってしまった金剛石をヴェインさんの手のひらに乗せた。
ヴェインさんは、手のひらに乗っているものがわからないみたいで、光に透かしたりして、珍しそうに見ていた。
その様子に、この世界には金剛石、つまりダイヤモンドがないのかと思った私は慌てて説明するはめになった。
「もしかして、ここにはダイヤモンドは存在しないんですか?しまったなぁ、別のものに変換すればよかったよ。う~ん、金とか?」
私の言い訳が聞こえたヴェインさんは、眺めてた金剛石を取り落しそうになって慌てたように声を上げていた。
「えっ!これがダイヤモンド?ダイヤモンドがこんなに綺麗にカットされているなんて……。って、そうじゃない!はっ?えっ?だって、さっき鉄のインゴットって……?えっ?鉄をダイヤモンドに変えたとでも言うのか?」
「はい。そうですけど?」
私が不思議そうに答えると、ヴェインさんとアーくんが呆れたように言った。
「はぁ。もう驚くことはないと思ったが、驚きすぎて感覚が麻痺してきたよ……。今度こそ何も驚かない自信があるぞ」
「この子は……。これじゃ、物の価値が……。はぁ、僕も驚き疲れました……」
「えっと、今やったのは錬金術師のスキルのほんの一部だよ?他にも調合とか複製とか分解とか色々あるよ?」
私の言葉を聞いた二人は何故か顔を合わせてから肩を落として乾いた笑い声を上げていた。
「ははははぁ」
「あはははぁ」
よく分からないけど、一気に話しすぎて疲れさせちゃったかな?二人には悪い事しちゃったな。
続きは明日にしよう。うん、それがいい。
こうして、続きは明日にすることにして、2階にある空き部屋を二人の部屋に整えてから使ってもらうようにした。
翌日、朝食が終わった後に昨日の続きを始めた。
今日は、家の外に出てもらっての実演です。
二人を畑と菜園に案内した。
すると、二人は自慢の畑と菜園を見て称賛の声をあげていた。
「すごい……。見事な畑だ。それに薬草か?すごいな……」
「兄様……。語彙力が……。でも、たしかにこれは凄いとしか言えないですね……。ううん?!あっ、あれは!!」
何かに気がついた様子のアーくんが菜園に駆け出してしまった。
私とヴェインさんは顔を見合わせて首を傾げていると、遠くの方からアーくんの絶叫が聞こえてきた。
「なーーーーーーー!!!な、なんてことだ!!!」
まさかのアーくんの絶叫する声に私とヴェインさんは一目散に駆け出していた。
アーくんの元に到着すると、アーくんは菜園にある薬草を瞳を輝かせて眺めていた。
地面に手と膝をついて、汚れるのも構わずにだ。
「はぁ。これは、希少でそうそうお目にかかることが出来ない幻の薬草……。この薬草を煎じて飲めば、筋力が増強されるという奇跡の薬草……」
うっとりとそんなことを言うアーくんを見た私はただただ驚いていたが、ヴェインさんは小さく肩を震わせていた。
ヴェインさんの様子に気が付いた私は、こっそりと声を掛けた。
「どうしたんですか?」
私がそう聞くと、薄っすらと目尻に涙を滲ませたヴェインさんが可笑しそうに教えてくれた。
「ああ、実はアークのやつな。長兄や俺に比べて小柄だと思っている節があってな。確かに、俺達に比べれば小柄だが、一般的な16歳としては細身ではあるが背丈はある。だが、アークは、俺や長兄の様な体型になりたいと、あの手この手で体を鍛えてきたが、結果がな……。それで、眉唾ものの薬や民間療法などにまで手を出したんだ。きっとあの薬草はその中の一種なのだろう……」
そう言われて、隣にいるヴェインさんと這いつくばるアーくんを交互に見てからなんとなく納得した私は心のなかで思った。
アーくんは、十分大きいよ。うん。でも、高みを目指したい気持ち……、分かるよ……。だけど、もし身長が伸びる薬草があるなら、私がすでに試しているよ……。この世に、背を伸ばしたり、体をムキムキにしてくれるような便利なお薬なんて存在しなんだよ……。
ああ無情……。
私も原理はよくわかっていないけど、物質を別のものに変えることのスキルで、物理法則とか色々無視した謎のスキルだったりする。
例えば、岩を金属や鉱石に変えたりすることができる。だけど、岩を木に変えることは出来ないという、制限があったりする。
その他にも、いろいろ制限はあって変えられるものと変えられないものがあるけど、全てを把握はしていない。
今のところ分っているのは、無機物は無機物にしか変換出来ないけど、有機物を無機物に変換することはできるということと、有機物は有機物に変換できるということくらいだ。
つまり、有機物があれば大体のことはできるということが分ければオールオッケイなのです!!
という訳で、物質変換を実践しよう!!
「それでは、次に錬金術師のスキルで、物質変換をします。では、ここに取り出した変哲もないただの鉄のインゴットに物質変換を掛けます」
そう言って、鉄のインゴットにスキルを使うと淡い光を放った後に手のひらは小さな透明な石が残っていた。
「はい。金剛石の完成です」
物質変換でだいぶ小さくなってしまった金剛石をヴェインさんの手のひらに乗せた。
ヴェインさんは、手のひらに乗っているものがわからないみたいで、光に透かしたりして、珍しそうに見ていた。
その様子に、この世界には金剛石、つまりダイヤモンドがないのかと思った私は慌てて説明するはめになった。
「もしかして、ここにはダイヤモンドは存在しないんですか?しまったなぁ、別のものに変換すればよかったよ。う~ん、金とか?」
私の言い訳が聞こえたヴェインさんは、眺めてた金剛石を取り落しそうになって慌てたように声を上げていた。
「えっ!これがダイヤモンド?ダイヤモンドがこんなに綺麗にカットされているなんて……。って、そうじゃない!はっ?えっ?だって、さっき鉄のインゴットって……?えっ?鉄をダイヤモンドに変えたとでも言うのか?」
「はい。そうですけど?」
私が不思議そうに答えると、ヴェインさんとアーくんが呆れたように言った。
「はぁ。もう驚くことはないと思ったが、驚きすぎて感覚が麻痺してきたよ……。今度こそ何も驚かない自信があるぞ」
「この子は……。これじゃ、物の価値が……。はぁ、僕も驚き疲れました……」
「えっと、今やったのは錬金術師のスキルのほんの一部だよ?他にも調合とか複製とか分解とか色々あるよ?」
私の言葉を聞いた二人は何故か顔を合わせてから肩を落として乾いた笑い声を上げていた。
「ははははぁ」
「あはははぁ」
よく分からないけど、一気に話しすぎて疲れさせちゃったかな?二人には悪い事しちゃったな。
続きは明日にしよう。うん、それがいい。
こうして、続きは明日にすることにして、2階にある空き部屋を二人の部屋に整えてから使ってもらうようにした。
翌日、朝食が終わった後に昨日の続きを始めた。
今日は、家の外に出てもらっての実演です。
二人を畑と菜園に案内した。
すると、二人は自慢の畑と菜園を見て称賛の声をあげていた。
「すごい……。見事な畑だ。それに薬草か?すごいな……」
「兄様……。語彙力が……。でも、たしかにこれは凄いとしか言えないですね……。ううん?!あっ、あれは!!」
何かに気がついた様子のアーくんが菜園に駆け出してしまった。
私とヴェインさんは顔を見合わせて首を傾げていると、遠くの方からアーくんの絶叫が聞こえてきた。
「なーーーーーーー!!!な、なんてことだ!!!」
まさかのアーくんの絶叫する声に私とヴェインさんは一目散に駆け出していた。
アーくんの元に到着すると、アーくんは菜園にある薬草を瞳を輝かせて眺めていた。
地面に手と膝をついて、汚れるのも構わずにだ。
「はぁ。これは、希少でそうそうお目にかかることが出来ない幻の薬草……。この薬草を煎じて飲めば、筋力が増強されるという奇跡の薬草……」
うっとりとそんなことを言うアーくんを見た私はただただ驚いていたが、ヴェインさんは小さく肩を震わせていた。
ヴェインさんの様子に気が付いた私は、こっそりと声を掛けた。
「どうしたんですか?」
私がそう聞くと、薄っすらと目尻に涙を滲ませたヴェインさんが可笑しそうに教えてくれた。
「ああ、実はアークのやつな。長兄や俺に比べて小柄だと思っている節があってな。確かに、俺達に比べれば小柄だが、一般的な16歳としては細身ではあるが背丈はある。だが、アークは、俺や長兄の様な体型になりたいと、あの手この手で体を鍛えてきたが、結果がな……。それで、眉唾ものの薬や民間療法などにまで手を出したんだ。きっとあの薬草はその中の一種なのだろう……」
そう言われて、隣にいるヴェインさんと這いつくばるアーくんを交互に見てからなんとなく納得した私は心のなかで思った。
アーくんは、十分大きいよ。うん。でも、高みを目指したい気持ち……、分かるよ……。だけど、もし身長が伸びる薬草があるなら、私がすでに試しているよ……。この世に、背を伸ばしたり、体をムキムキにしてくれるような便利なお薬なんて存在しなんだよ……。
ああ無情……。
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