19 / 19
私はこの異世界で好きな人と幸せに暮らしてます
しおりを挟む
その後、いつの間にか鞄に入っていた男物の服に着替えたジオラルドとご飯を食べていた。
だけど、いつもとは逆で、私がジオラルドに抱っこされてご飯を食べている。
「あの……。食べづらくない?」
「全然」
「そうですか……」
そんなやり取りをしつつ、ご飯を食べて、温泉に入って、二つ並んだ布団で寝て……。
朝……。
ねぇ、おかしくない? おかしいでしょう? おかしいわよね?!
朝目覚めると、隣同士の布団で寝ていたはずが、私はワープ能力でもあるのか、ジオラルドの布団で、彼に抱きしめられるようにして眠っていた。
どうリアクションしていいのか分からない私は、じっと息を潜めるのみだ。
だけど、ジオラルドは、そんな私に気が付いたみたいで……。
「くすくす。チヤは、甘えん坊さんだよね? 夜中に僕の布団に入ってくるなんて」
まじかぁ……。
私から侵入したってことかぁ……。
信じられないけど、ジオラルドが嘘を言う必要もないよね……。
「ごめん……」
「ううん。大歓迎だよ?」
「かっ……可愛いかよ!!」
ジオラルドが可愛く見えて、どうしたらいいのか。
だけど、子狼の時から抱きしめて寝ていたからなのか、ジオラルドの腕の中はとても安心する。
このまま、まだ眠っていたいと思っていたら、本当に眠ってしまっていた。
気が付いたら、お昼を過ぎていた。
おっきな欠伸をして起きた私に、ジオラルドはふにゃって感じの可愛い笑顔を向けてくる。
うん。年上に見えるけど、可愛いなぁ。
そう言えばと、私は気になったことを聞いていた。
「そう言えば、私、ジオラルドのこと名前しか知らない……」
「そうだね。なら、改めて自己紹介しようか。僕は、ジオラルド・ジルニトラ。歳は、十八になったよ。好きなものはチヤ。嫌いなものは、チヤに粉を掛けるやつ。趣味は、チヤを甘やかすこと。チヤ、末永くよろしくね」
「はい……って、ええ? ジルニトラ? ままままま、まさか……」
「うん。そうだね。元王子だよ。でも、元だからね。王位継承争いで、兄弟から呪いを掛けられて、高難易度ダンジョンに捨てられた、元王子だよ」
情報量過多で頭がパンクしそう……。
王子で、家族に呪い掛けられて、捨てられて……。
私以上にハードモードじゃないのよ!!
ジオラルドの境遇にウルってしてしまっていた私だったけど、ジオラルドに抱きしめられてアワアワすることになる。
「じ、ジオラルド?」
「へへへ。チヤのことずっと抱きしめたかったから、嬉しくって」
そんなこと言いながら、ふにゃって笑うジオラルドが可愛くて、私も釣られるように笑っていた。
「ふふ。それなら、好きなだけそうしててもいいよ?」
「本当?!」
「えっ?」
ジオラルドがめっちゃ食いついてきて驚いたけど、小さく頷いて見せる。
すると、すごーく可愛い笑顔でとんでもないことを言いやがりましたよ。この子は!!
「わーい。それじゃ、遠慮なく……。僕、初めてらから……下手かもしれないけど、頑張るね!」
「な、ナニを? ナニですか?!」
「うん! だって、チヤも僕のことそういう意味で好きでしょ?」
「いや~、そこはほら……」
「だ~め」
「えっ、えぇぇ!! あっ、ああああーーーーーーーーん!!」
こうして、ジオラルドに美味しく頂かれてしまった私だけど、それは嬉しくもあり……って、何言わすのよ!!
とりあえず、私はこの異世界で好きな人と幸せに暮らしてますってこと!! オーケー?!
『拝啓。聖女召喚で得た加護がハズレらしくダンジョンに置いてきぼりにされた私ですが元気です。って、そんな訳ないでしょうが!責任者出て来いやオラ!』 おわり
だけど、いつもとは逆で、私がジオラルドに抱っこされてご飯を食べている。
「あの……。食べづらくない?」
「全然」
「そうですか……」
そんなやり取りをしつつ、ご飯を食べて、温泉に入って、二つ並んだ布団で寝て……。
朝……。
ねぇ、おかしくない? おかしいでしょう? おかしいわよね?!
朝目覚めると、隣同士の布団で寝ていたはずが、私はワープ能力でもあるのか、ジオラルドの布団で、彼に抱きしめられるようにして眠っていた。
どうリアクションしていいのか分からない私は、じっと息を潜めるのみだ。
だけど、ジオラルドは、そんな私に気が付いたみたいで……。
「くすくす。チヤは、甘えん坊さんだよね? 夜中に僕の布団に入ってくるなんて」
まじかぁ……。
私から侵入したってことかぁ……。
信じられないけど、ジオラルドが嘘を言う必要もないよね……。
「ごめん……」
「ううん。大歓迎だよ?」
「かっ……可愛いかよ!!」
ジオラルドが可愛く見えて、どうしたらいいのか。
だけど、子狼の時から抱きしめて寝ていたからなのか、ジオラルドの腕の中はとても安心する。
このまま、まだ眠っていたいと思っていたら、本当に眠ってしまっていた。
気が付いたら、お昼を過ぎていた。
おっきな欠伸をして起きた私に、ジオラルドはふにゃって感じの可愛い笑顔を向けてくる。
うん。年上に見えるけど、可愛いなぁ。
そう言えばと、私は気になったことを聞いていた。
「そう言えば、私、ジオラルドのこと名前しか知らない……」
「そうだね。なら、改めて自己紹介しようか。僕は、ジオラルド・ジルニトラ。歳は、十八になったよ。好きなものはチヤ。嫌いなものは、チヤに粉を掛けるやつ。趣味は、チヤを甘やかすこと。チヤ、末永くよろしくね」
「はい……って、ええ? ジルニトラ? ままままま、まさか……」
「うん。そうだね。元王子だよ。でも、元だからね。王位継承争いで、兄弟から呪いを掛けられて、高難易度ダンジョンに捨てられた、元王子だよ」
情報量過多で頭がパンクしそう……。
王子で、家族に呪い掛けられて、捨てられて……。
私以上にハードモードじゃないのよ!!
ジオラルドの境遇にウルってしてしまっていた私だったけど、ジオラルドに抱きしめられてアワアワすることになる。
「じ、ジオラルド?」
「へへへ。チヤのことずっと抱きしめたかったから、嬉しくって」
そんなこと言いながら、ふにゃって笑うジオラルドが可愛くて、私も釣られるように笑っていた。
「ふふ。それなら、好きなだけそうしててもいいよ?」
「本当?!」
「えっ?」
ジオラルドがめっちゃ食いついてきて驚いたけど、小さく頷いて見せる。
すると、すごーく可愛い笑顔でとんでもないことを言いやがりましたよ。この子は!!
「わーい。それじゃ、遠慮なく……。僕、初めてらから……下手かもしれないけど、頑張るね!」
「な、ナニを? ナニですか?!」
「うん! だって、チヤも僕のことそういう意味で好きでしょ?」
「いや~、そこはほら……」
「だ~め」
「えっ、えぇぇ!! あっ、ああああーーーーーーーーん!!」
こうして、ジオラルドに美味しく頂かれてしまった私だけど、それは嬉しくもあり……って、何言わすのよ!!
とりあえず、私はこの異世界で好きな人と幸せに暮らしてますってこと!! オーケー?!
『拝啓。聖女召喚で得た加護がハズレらしくダンジョンに置いてきぼりにされた私ですが元気です。って、そんな訳ないでしょうが!責任者出て来いやオラ!』 おわり
40
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
冷徹団長の「ここにいろ」は、騎士団公認の“抱きしめ命令”です
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全16話+後日談5話⭐︎
王都最硬派、規律と責任の塊――騎士団長ヴァルド・アークライトは、夜の見回り中に路地で“落とし物”を拾った。
……いや、拾ったのは魔物の卵ではなく、道端で寝ていた少女だった。しかも目覚めた彼女は満面の笑みで「落とし物です!拾ってくださってありがとうございます!」と言い張り、団長の屋敷を“保護施設”だと勘違いして、掃除・料理・当番表作りに騎士の悩み相談まで勝手に開始。
追い出せば泣く、士気は落ちる、そして何より――ヴァルド自身の休息が、彼女の存在に依存し始めていく。
無表情のまま「危ないから、ここにいろ」と命令し続ける団長に、周囲はざわつく。「それ、溺愛ですよ」
騎士団内ではついに“団長語翻訳係”まで誕生し、命令が全部“愛の保護”に変換されていく甘々溺愛コメディ!
【完結】魔力ゼロと捨てられた私を、王子がなぜか離してくれません ――無自覚聖女の王宮生活――
ムラサメ
恋愛
伯爵家で使用人同然に扱われてきた少女、エリナ。
魔力も才能もないとされ、義妹アリシアの影で静かに生きていた。
ある日、王国第一王子カイルの視察で運命が動き出す。
誰も気づかなかった“違和感”に、彼だけが目を留めて――。
【完結】番としか子供が産まれない世界で
さくらもち
恋愛
番との間にしか子供が産まれない世界に産まれたニーナ。
何故か親から要らない子扱いされる不遇な子供時代に番と言う概念すら知らないまま育った。
そんなニーナが番に出会うまで
4話完結
出会えたところで話は終わってます。
神様の手違いで、おまけの転生?!お詫びにチートと無口な騎士団長もらっちゃいました?!
カヨワイさつき
恋愛
最初は、日本人で受験の日に何かにぶつかり死亡。次は、何かの討伐中に、死亡。次に目覚めたら、見知らぬ聖女のそばに、ポツンとおまけの召喚?あまりにも、不細工な為にその場から追い出されてしまった。
前世の記憶はあるものの、どれをとっても短命、不幸な出来事ばかりだった。
全てはドジで少し変なナルシストの神様の手違いだっ。おまけの転生?お詫びにチートと無口で不器用な騎士団長もらっちゃいました。今度こそ、幸せになるかもしれません?!
契約結婚の相手が優しすぎて困ります
みみぢあん
恋愛
ペルサル伯爵の婚外子リアンナは、学園に通い淑女の教育を受けているが、帰宅すれば使用人のような生活をおくっていた。 学園の卒業が近くなったある日、リアンナは父親と変わらない年齢の男爵との婚約が決まる。 そんなリアンナにフラッドリー公爵家の後継者アルベールと契約結婚をしないかと持ちかけられた。
【本編完結】伯爵令嬢に転生して命拾いしたけどお嬢様に興味ありません!
ななのん
恋愛
早川梅乃、享年25才。お祭りの日に通り魔に刺されて死亡…したはずだった。死後の世界と思いしや目が覚めたらシルキア伯爵の一人娘、クリスティナに転生!きらきら~もふわふわ~もまったく興味がなく本ばかり読んでいるクリスティナだが幼い頃のお茶会での暴走で王子に気に入られ婚約者候補にされてしまう。つまらない生活ということ以外は伯爵令嬢として不自由ない毎日を送っていたが、シルキア家に養女が来た時からクリスティナの知らぬところで運命が動き出す。気がついた時には退学処分、伯爵家追放、婚約者候補からの除外…―― それでもクリスティナはやっと人生が楽しくなってきた!と前を向いて生きていく。
※本編完結してます。たまに番外編などを更新してます。
【完結】 異世界に転生したと思ったら公爵令息の4番目の婚約者にされてしまいました。……はあ?
はくら(仮名)
恋愛
ある日、リーゼロッテは前世の記憶と女神によって転生させられたことを思い出す。当初は困惑していた彼女だったが、とにかく普段通りの生活と学園への登校のために外に出ると、その通学路の途中で貴族のヴォクス家の令息に見初められてしまい婚約させられてしまう。そしてヴォクス家に連れられていってしまった彼女が聞かされたのは、自分が4番目の婚約者であるという事実だった。
※本作は別ペンネームで『小説家になろう』にも掲載しています。
【完結】「異世界に召喚されたら聖女を名乗る女に冤罪をかけられ森に捨てられました。特殊スキルで育てたリンゴを食べて生き抜きます」
まほりろ
恋愛
※小説家になろう「異世界転生ジャンル」日間ランキング9位!2022/09/05
仕事からの帰り道、近所に住むセレブ女子大生と一緒に異世界に召喚された。
私たちを呼び出したのは中世ヨーロッパ風の世界に住むイケメン王子。
王子は美人女子大生に夢中になり彼女を本物の聖女と認定した。
冴えない見た目の私は、故郷で女子大生を脅迫していた冤罪をかけられ追放されてしまう。
本物の聖女は私だったのに……。この国が困ったことになっても助けてあげないんだから。
「Copyright(C)2022-九頭竜坂まほろん」
※無断転載を禁止します。
※朗読動画の無断配信も禁止します。
※小説家になろう先行投稿。カクヨム、エブリスタにも投稿予定。
※表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
ちゃんこ様
お読みいただきありがとうございます。
楽しんでいただけて嬉しいです(*'▽')