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闇食い
#4
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ジンが亡くなったのは、高校三年の冬頃…。
誰の所為でもない…。それは、色んな人に言われたが、私はそれを聞き入れられなかった。
ほんの十分程、目を放しただけ…。私がコンビニに行っている間に、ジンは私を追いかけ、玄関から通りに出てしまった。
その時、たまたま通り掛かった車に、撥ねられてしまったらしい…。
私が自宅に戻ってきたときは、もう微かに息をしているだけだった。
急いで、動物病院に連れて行ったが、もう手遅れだった。
彼は、最後の力を振り絞って、2、3度、私の手に頬擦りし、逝ってしまった。
それから、ジンの葬儀までの事は、殆どの記憶がない。気が付いたときには、ジンは骨壺の中に入っていた。
それから1年後、進学のために上京し、最初の1、2年は夏休みや冬休みなど、長期の休暇に入る度に、実家に帰り、ジンの墓参りなどをしていた。
だが、最近は、忙しくなりかれこれ、五年近く、墓参りどころか、実家に帰る事すらできずにいた…。
「忙しい」なんて、大人にとっては、本当に都合の良い言葉だった。それさえ、逝っていれば、嫌なことから逃げられた。
ジンの墓参りが嫌な訳では無く、『彼が私の所為で亡くなった』。その事実から、避けたかった。
逃げても意味がないことくらい、分かっているが、それでも、墓参りに行く度に、罪悪感と絶望感は減ることは無かった。むしろ、自分に対する憎悪が増すばかり…。
その罪滅ぼしとして、片道2時間もかかる職場に就職して、本当に忙しい毎日を送った。
そんな私に怒って、彼が出てきたのだろう…。
だから、私は只管謝り続けた。
すると、ジンは立ち上がり、歩き始めた。
向かった方向は、バス停の方向…。
私は、ジンの後を追いかけた。
何となくだが、ジンに着いていけば、この暗くて静かな空間から抜け出せる…。そんな気がしてならなかった。
やがて、バス停に着くと、ジンは看板の下に座り込み、道路の方をじっと見ていた。
その時、道路には今まで車一台も通らなかったはずの車が、一台こちらに向かってくるのが見えた。
ヘッドライトの上には、電光掲示板があり、それがバスだというのが、分かった。
行き先は、このバス停…。
そんなバス、一度も見たことが無かったが、不思議には思わなかった。
そのバスは、私の前で停車し、ドアが開いた。
私は、ジンを抱き上げ、それに乗り込もうとした。
だが、私の腕は、彼の身体をすり抜け、ただ空気を仰いだだけだった…。
彼は連れてはいけないのだろう…。
私は諦め、バスに乗り込んだ。
チリン
その瞬間、またジンの鈴の音が聞こえた、だが、それは、私の背後にいる筈のジンからではなく、スマホを仕舞っているはずのポケットからだった。
誰の所為でもない…。それは、色んな人に言われたが、私はそれを聞き入れられなかった。
ほんの十分程、目を放しただけ…。私がコンビニに行っている間に、ジンは私を追いかけ、玄関から通りに出てしまった。
その時、たまたま通り掛かった車に、撥ねられてしまったらしい…。
私が自宅に戻ってきたときは、もう微かに息をしているだけだった。
急いで、動物病院に連れて行ったが、もう手遅れだった。
彼は、最後の力を振り絞って、2、3度、私の手に頬擦りし、逝ってしまった。
それから、ジンの葬儀までの事は、殆どの記憶がない。気が付いたときには、ジンは骨壺の中に入っていた。
それから1年後、進学のために上京し、最初の1、2年は夏休みや冬休みなど、長期の休暇に入る度に、実家に帰り、ジンの墓参りなどをしていた。
だが、最近は、忙しくなりかれこれ、五年近く、墓参りどころか、実家に帰る事すらできずにいた…。
「忙しい」なんて、大人にとっては、本当に都合の良い言葉だった。それさえ、逝っていれば、嫌なことから逃げられた。
ジンの墓参りが嫌な訳では無く、『彼が私の所為で亡くなった』。その事実から、避けたかった。
逃げても意味がないことくらい、分かっているが、それでも、墓参りに行く度に、罪悪感と絶望感は減ることは無かった。むしろ、自分に対する憎悪が増すばかり…。
その罪滅ぼしとして、片道2時間もかかる職場に就職して、本当に忙しい毎日を送った。
そんな私に怒って、彼が出てきたのだろう…。
だから、私は只管謝り続けた。
すると、ジンは立ち上がり、歩き始めた。
向かった方向は、バス停の方向…。
私は、ジンの後を追いかけた。
何となくだが、ジンに着いていけば、この暗くて静かな空間から抜け出せる…。そんな気がしてならなかった。
やがて、バス停に着くと、ジンは看板の下に座り込み、道路の方をじっと見ていた。
その時、道路には今まで車一台も通らなかったはずの車が、一台こちらに向かってくるのが見えた。
ヘッドライトの上には、電光掲示板があり、それがバスだというのが、分かった。
行き先は、このバス停…。
そんなバス、一度も見たことが無かったが、不思議には思わなかった。
そのバスは、私の前で停車し、ドアが開いた。
私は、ジンを抱き上げ、それに乗り込もうとした。
だが、私の腕は、彼の身体をすり抜け、ただ空気を仰いだだけだった…。
彼は連れてはいけないのだろう…。
私は諦め、バスに乗り込んだ。
チリン
その瞬間、またジンの鈴の音が聞こえた、だが、それは、私の背後にいる筈のジンからではなく、スマホを仕舞っているはずのポケットからだった。
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