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燃えた人形
#8
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私が生まれる少し前、母のお腹には、別の命が宿っていた。だが、その子は、生まれることなく、母のお腹の中で、亡くなってしまった。原因は、分からなかったが、極度のストレスが、あったのではないかという結論に至った。
そのあとに、私が、生まれてきた。その話は、決して忘れていた訳ではなかった。
だが、実感がわかなかった。存在しない姉を、認識しろというのが、難しかった。
かれんは、首を縦に振った。
「私に、会いに来たの?それとも、母さんに?」
さらに、質問を続けた。
「ちょっと違う…。」
すると、かれんは、押入れの方に、指をさした。
「守護りに来た。」
その瞬間だった。押入れの襖が、ガタガタと、大きい音を立て、揺れだした。
私は、驚き、慄いた。
「もしかして…人形?」
かれんはこくりと、頷くと、押入れがガタンと、勢いよく開いた。
その中から、人なのか、それとも、全く別のモノなのか、分からないモノが、飛び出してきた。顔と思わしき所には、皺が深く刻まれており、一言で言うなら、『バケモノ』。
「………っ。」
私は悲鳴にならない、声を上げさらに、後退りした。
その直後、目の前に、鮮やかな青い炎が、部屋中に舞い上がった。その炎に包まれた『バケモノ』は、劈く様な悲鳴を上げ、苦しみだした。
それに、見惚れていると、目の端に、影が揺らいだ。
「ごめんね…。これ以上は、守護れそうにないや…。」
可憐な女性は、綺麗な黒い着物を纏い、私の方を、優しい目で見詰めていた。
「お母ちゃん、許してやってね。」
二、三度、私の頭を撫でると、『バケモノ』の方に、向き直り、パチン!と大きく柏手を打った瞬間、青色の炎と、バケモノ、女性は、一瞬にして、消え去った。
その直後、私は、急に眠くなり、その場に、倒れこんだ。
「………。」
目が覚めたのは、早朝5時の事だった。私は、自分の部屋のベッドで寝ていた。
今見た夢が、あまりにも、生々しすぎて、頭が混乱していた。
しばらく、ぼーっとしていると、階下から、ドタドタと、隣の『遊び部屋』に駆けこむ音が、聞こえた。
私も、それに続き、部屋に駆けこんだ。すると、部屋の中で、力なく座り込んでいる、母の姿があった。
「母さん?」
私がそう呟くと、ぼーっとした顔のまま、こちらを向き直った。そして、ボロボロと涙を零し、私の脚に縋るように、抱き着いてきた。
「あの子が……あの子がぁぁあ……。」
はっきりとした言葉ではなかったが、何となく、伝わってきた。
私も、頷きながら、母の背中を摩った。遅れて、父も、寝室から出てきた。状況を何となく察したのか、私たちを覆うように、抱き寄せ、背中をドンドンと、叩いた。
「俺も、合ったぞ…。」
そのあとに、私が、生まれてきた。その話は、決して忘れていた訳ではなかった。
だが、実感がわかなかった。存在しない姉を、認識しろというのが、難しかった。
かれんは、首を縦に振った。
「私に、会いに来たの?それとも、母さんに?」
さらに、質問を続けた。
「ちょっと違う…。」
すると、かれんは、押入れの方に、指をさした。
「守護りに来た。」
その瞬間だった。押入れの襖が、ガタガタと、大きい音を立て、揺れだした。
私は、驚き、慄いた。
「もしかして…人形?」
かれんはこくりと、頷くと、押入れがガタンと、勢いよく開いた。
その中から、人なのか、それとも、全く別のモノなのか、分からないモノが、飛び出してきた。顔と思わしき所には、皺が深く刻まれており、一言で言うなら、『バケモノ』。
「………っ。」
私は悲鳴にならない、声を上げさらに、後退りした。
その直後、目の前に、鮮やかな青い炎が、部屋中に舞い上がった。その炎に包まれた『バケモノ』は、劈く様な悲鳴を上げ、苦しみだした。
それに、見惚れていると、目の端に、影が揺らいだ。
「ごめんね…。これ以上は、守護れそうにないや…。」
可憐な女性は、綺麗な黒い着物を纏い、私の方を、優しい目で見詰めていた。
「お母ちゃん、許してやってね。」
二、三度、私の頭を撫でると、『バケモノ』の方に、向き直り、パチン!と大きく柏手を打った瞬間、青色の炎と、バケモノ、女性は、一瞬にして、消え去った。
その直後、私は、急に眠くなり、その場に、倒れこんだ。
「………。」
目が覚めたのは、早朝5時の事だった。私は、自分の部屋のベッドで寝ていた。
今見た夢が、あまりにも、生々しすぎて、頭が混乱していた。
しばらく、ぼーっとしていると、階下から、ドタドタと、隣の『遊び部屋』に駆けこむ音が、聞こえた。
私も、それに続き、部屋に駆けこんだ。すると、部屋の中で、力なく座り込んでいる、母の姿があった。
「母さん?」
私がそう呟くと、ぼーっとした顔のまま、こちらを向き直った。そして、ボロボロと涙を零し、私の脚に縋るように、抱き着いてきた。
「あの子が……あの子がぁぁあ……。」
はっきりとした言葉ではなかったが、何となく、伝わってきた。
私も、頷きながら、母の背中を摩った。遅れて、父も、寝室から出てきた。状況を何となく察したのか、私たちを覆うように、抱き寄せ、背中をドンドンと、叩いた。
「俺も、合ったぞ…。」
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