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廃洋館
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夜が明けてから、何時間か経っているというのに、雨が止む気配は微塵も感じられない。窓に叩きつけられている雨が、更に不気味な雰囲気を作り出していた。
この廃洋館はごく最近まで使われていた形跡があったが、10年以上前からはもう誰も住んでいない。まるで時間の止まっている用な空間になっている。
よく、最近の若者や物好きな人は此処に、やってきては、肝試しなどに使われていた。
確かに、廃屋や森などはそういう場所に成る事は、珍しいわけでもない。そして、必ずと言って良い程、落書きなどの悪戯をして行く輩が後を絶たない。
しかし、この洋館は落書きどころか、ガラス一枚割られた形跡がなかった。理由は地元の人なら誰もが知って居る。
この洋館に立ち入った者は必ず、呪われると噂されていた…。
本来ならば、誰も近づきたくはない場所だが、今回に限って、私は取材で訪れる事に成ってしまった。取材と言っても地元のローカル番組の取材なのだが、はっきり言って私含め、他のスタッフ達も乗り気ではない。彼等もこの地元出身者が多く、幼い頃から奇妙な噂話が後を絶たないのを知って居るからだ。
番組自体も、心霊や怪奇現象等の類を扱った専門的な番組ではなく、毎年この時期にやる、謂わば特集の様な物だ。その特集でさえ過去に心霊系を扱った試しがない。去年は川釣り。その前の年はキャンプ。そんな感じの田舎ならではの内容だった。
しかし、昨年の秋から急に番組プロデューサーが変わり、今年はこう言った路線に決まった。当然今までと内容が、がらりと変更する訳で、反対意見も多かったが、最近はこう言うのが視聴者にも受けるとのことで、半ば押し切る形で制作が決定した。
私自身、そう言った類の物は苦手な訳でも、嫌いな訳でもない。むしろ、そう言った番組や映画はよく見る方だ。だから、岩野プロデューサーが言った事は解らなくもない。
でも、いざ自分が、しかも、私の小さいころから有名なお化け屋敷に入るとなると、気が気ではない。
「陣内さん、ほんとにやるんですか?」
不安そうにカメラを構えるのは、大谷陽介。私とは同期で、一緒にロケに行ったり、プライベートでもよく飲みに行く、相棒の様な人だ。
「私だって嫌よ、こんな所。ジメジメしてるし、気味が悪い。」
「岩野さんも人が悪いっすよね…。決定的な瞬間抑えたいからって、たった三人で行かせるなんて。」
この廃洋館はごく最近まで使われていた形跡があったが、10年以上前からはもう誰も住んでいない。まるで時間の止まっている用な空間になっている。
よく、最近の若者や物好きな人は此処に、やってきては、肝試しなどに使われていた。
確かに、廃屋や森などはそういう場所に成る事は、珍しいわけでもない。そして、必ずと言って良い程、落書きなどの悪戯をして行く輩が後を絶たない。
しかし、この洋館は落書きどころか、ガラス一枚割られた形跡がなかった。理由は地元の人なら誰もが知って居る。
この洋館に立ち入った者は必ず、呪われると噂されていた…。
本来ならば、誰も近づきたくはない場所だが、今回に限って、私は取材で訪れる事に成ってしまった。取材と言っても地元のローカル番組の取材なのだが、はっきり言って私含め、他のスタッフ達も乗り気ではない。彼等もこの地元出身者が多く、幼い頃から奇妙な噂話が後を絶たないのを知って居るからだ。
番組自体も、心霊や怪奇現象等の類を扱った専門的な番組ではなく、毎年この時期にやる、謂わば特集の様な物だ。その特集でさえ過去に心霊系を扱った試しがない。去年は川釣り。その前の年はキャンプ。そんな感じの田舎ならではの内容だった。
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