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ファイルⅠ:連続ひったくり事件
#15
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「バイトは終わったんですか?」
宮間さんが岡本さんに聞いた。
「アマキさんに呼ばれまして、文字通りダッシュで来ましたよ。」
岡本さんが天木さんに向けて親指を立てて見せる。
「タケ…。お前、ロリコンか?」
日下部さんが少し驚いたように岡本さんに聞いた。
「何でそうなるんすか…。」
「この間、カシワギさんに聞いた。小さい子好きだとロリコンだって…。」
ぷっと土屋さんが吹き出した。
「カエデさん!」
柏木さんが、目をそらす…。
「なるほど…。タケ君はアマキちゃんに惚の字だと…。」
「ミヤマさんまで…。」
「アマキ、どうにかしてやれ…。」
土屋さんも便乗して天木さんに耳打ちする。
「ごめんタケ…。私、好きな人いるから、タケの気持ちに応えられないよ…。」
天木さんが声だけ、申し訳なさそうに、言った。
「知ってますよ!ってか、何で一方的にフラれなきゃいけないんすか!」
その時だった。相手の一人が痺れを切らしたのか、岡本さんの後頭部目掛けて蹴りを入れた。案の定、岡本さんは倒れ込んだ。
「岡本さん!」
工藤刑事が叫ぶ。が、土屋さんに引き留められた。そして、気付いた、柏木さんがいなくなっていた。
「大丈夫、タケも強いから。」
「随分と盛り上がるね…。」
「せっかく、楽しくおしゃべりしてたのに…。」
宮間が煙草の火を消す。
「一人、二人増えたところで、変わらないだろうが、一人減らした方が後々楽だろう。」
太田が関節を鳴らす。
それが合図だったのか、何人かが三人に殴りかかる。
しかし、それは未遂に終わった。
大きい銃声が響いた…。
「痛いっすね…。」
岡本さんが、回転式拳銃を構えながら起き上がった。
「え?」
工藤刑事が思わず、声が出た。それもそうだ、一般人が拳銃を構えているのだから。
「拳…銃…。」
流石の太田も声を詰まらせる。
「一丁だけじゃないよ。」
さらに右側の胸元から、今度は自動式拳銃を取り出す。どちらも、同じメーカー製の物だ。
「おいおい、刑事さんの目の前だぞ…。そんな物、使って良いのか?」
「言い訳がない。」そう言いたかったが、土屋さんが制する様に、前に出る。
「お前たちも、何やら物騒なものを持ち出してるじゃないか…。今更、卑怯も何もあるか。」
「それとこれとは話が…。」
太田が反論した瞬間、またしても銃声と共に何かが頬をかすめ後ろで鈍器を持っていた男の手が弾かれた。
銃声の発生源は、岡本さんの手元じゃない…。工藤刑事たちの背後、日下部さんの車の方からだった…。
車の屋根に人影が見える。ちょうどリロードしてるのか、カチャカチャと小気味良い音が響く。
更に銃声が、七回響く。それと同時に、持っていた鉄パイプ等が次々と弾かれていく。
「これで、思う存分言い訳できるよね。」
ようやっと慣れた、工藤刑事の目に映ったのは、スナイパーライフルの様な大きい銃を構えた柏木さんだった。
太田にもそれが分かったのか、腰を抜かす。
「もう一つ、この事件には大事な手がかりがあった。」
天木さんがいつの間にか、日下部さんの隣に立っていた。
「それは、これ。」
バックから、一台のビデオカメラを取り出した。
「これ、第四の現場近くにある商店街のカメラ屋でゲットしたもの。
ショウウィンドウに置いてあって、防犯カメラ代わりに店の外を映してたみたい。
ただ、流石に一週間以上前のデータは消えていたみたいだけど、リューが何とか復元してくれたよ。」
天木さんがビデオカメラと新たにパソコンを取り出し、日下部さんに渡す。
「ここに、映っちゃいけないものが映ってたね。」
日下部さんが、ビデオカメラの映像を見せる。
何の変哲もない、商店街の風景が映っていた。
「それが、どうしたって言うんだ。」
「まだ、気が付かない?ここ、この向かいのお店の駐車場に、そのバイクが映ってるんだけど。」
天木さんが指さしたのは、太田のオートバイだった。
だがその不鮮明な映像では、そのバイクってことは、断定できない。しかし、
「同じだね…。」
宮間がバイクの前にしゃがみ、バイクを観察していた。
「このバイク、カスタムされてあるからね…。しかも、このヘッドライト、限定品で日本ではまず流通してないんだよね。」
「わかるのか…。」
太田が、落胆したような声を出す。
「彼女ほどではないですが、この手の知識は豊富なもので…。」
「私はそのミヤマの目を信じるよ。」
天木さんは念を押す様に言った。
宮間さんが岡本さんに聞いた。
「アマキさんに呼ばれまして、文字通りダッシュで来ましたよ。」
岡本さんが天木さんに向けて親指を立てて見せる。
「タケ…。お前、ロリコンか?」
日下部さんが少し驚いたように岡本さんに聞いた。
「何でそうなるんすか…。」
「この間、カシワギさんに聞いた。小さい子好きだとロリコンだって…。」
ぷっと土屋さんが吹き出した。
「カエデさん!」
柏木さんが、目をそらす…。
「なるほど…。タケ君はアマキちゃんに惚の字だと…。」
「ミヤマさんまで…。」
「アマキ、どうにかしてやれ…。」
土屋さんも便乗して天木さんに耳打ちする。
「ごめんタケ…。私、好きな人いるから、タケの気持ちに応えられないよ…。」
天木さんが声だけ、申し訳なさそうに、言った。
「知ってますよ!ってか、何で一方的にフラれなきゃいけないんすか!」
その時だった。相手の一人が痺れを切らしたのか、岡本さんの後頭部目掛けて蹴りを入れた。案の定、岡本さんは倒れ込んだ。
「岡本さん!」
工藤刑事が叫ぶ。が、土屋さんに引き留められた。そして、気付いた、柏木さんがいなくなっていた。
「大丈夫、タケも強いから。」
「随分と盛り上がるね…。」
「せっかく、楽しくおしゃべりしてたのに…。」
宮間が煙草の火を消す。
「一人、二人増えたところで、変わらないだろうが、一人減らした方が後々楽だろう。」
太田が関節を鳴らす。
それが合図だったのか、何人かが三人に殴りかかる。
しかし、それは未遂に終わった。
大きい銃声が響いた…。
「痛いっすね…。」
岡本さんが、回転式拳銃を構えながら起き上がった。
「え?」
工藤刑事が思わず、声が出た。それもそうだ、一般人が拳銃を構えているのだから。
「拳…銃…。」
流石の太田も声を詰まらせる。
「一丁だけじゃないよ。」
さらに右側の胸元から、今度は自動式拳銃を取り出す。どちらも、同じメーカー製の物だ。
「おいおい、刑事さんの目の前だぞ…。そんな物、使って良いのか?」
「言い訳がない。」そう言いたかったが、土屋さんが制する様に、前に出る。
「お前たちも、何やら物騒なものを持ち出してるじゃないか…。今更、卑怯も何もあるか。」
「それとこれとは話が…。」
太田が反論した瞬間、またしても銃声と共に何かが頬をかすめ後ろで鈍器を持っていた男の手が弾かれた。
銃声の発生源は、岡本さんの手元じゃない…。工藤刑事たちの背後、日下部さんの車の方からだった…。
車の屋根に人影が見える。ちょうどリロードしてるのか、カチャカチャと小気味良い音が響く。
更に銃声が、七回響く。それと同時に、持っていた鉄パイプ等が次々と弾かれていく。
「これで、思う存分言い訳できるよね。」
ようやっと慣れた、工藤刑事の目に映ったのは、スナイパーライフルの様な大きい銃を構えた柏木さんだった。
太田にもそれが分かったのか、腰を抜かす。
「もう一つ、この事件には大事な手がかりがあった。」
天木さんがいつの間にか、日下部さんの隣に立っていた。
「それは、これ。」
バックから、一台のビデオカメラを取り出した。
「これ、第四の現場近くにある商店街のカメラ屋でゲットしたもの。
ショウウィンドウに置いてあって、防犯カメラ代わりに店の外を映してたみたい。
ただ、流石に一週間以上前のデータは消えていたみたいだけど、リューが何とか復元してくれたよ。」
天木さんがビデオカメラと新たにパソコンを取り出し、日下部さんに渡す。
「ここに、映っちゃいけないものが映ってたね。」
日下部さんが、ビデオカメラの映像を見せる。
何の変哲もない、商店街の風景が映っていた。
「それが、どうしたって言うんだ。」
「まだ、気が付かない?ここ、この向かいのお店の駐車場に、そのバイクが映ってるんだけど。」
天木さんが指さしたのは、太田のオートバイだった。
だがその不鮮明な映像では、そのバイクってことは、断定できない。しかし、
「同じだね…。」
宮間がバイクの前にしゃがみ、バイクを観察していた。
「このバイク、カスタムされてあるからね…。しかも、このヘッドライト、限定品で日本ではまず流通してないんだよね。」
「わかるのか…。」
太田が、落胆したような声を出す。
「彼女ほどではないですが、この手の知識は豊富なもので…。」
「私はそのミヤマの目を信じるよ。」
天木さんは念を押す様に言った。
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