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12 最終話ー幸せになった姉
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皇太子宮にもうけられた産室。まだ少し霞む意識の中で、腕の中に抱いた小さな命の温もりを感じていた。水色の髪、透き通るような水色の瞳――まるでアレクサンダー様をそのまま小さくしたかのような男の子だ。愛おしさが胸いっぱいに広がり、ただ見つめているだけで涙が滲んでくる。
「愛しいアンジェリーナ……本当によく頑張ってくれたね。この子は驚くほど私に似ている。……なんて愛らしいんだろう。だが、その可愛さの奥に時折見せるきりりとした表情は、きっと未来の皇帝としての片鱗だ。アルフォンズと名付けよう」
アレクサンダー様の声は喜びに震え、水色の瞳にはうっすらと涙が滲んでいた。私の手をそっと取りながら、頬に深い想いを込めて口づける。夫の優雅な仕草と優しいねぎらいの言葉に、胸が甘くときめいた。私は精一杯の笑みを浮かべる。胸の奥から溢れ出す幸福感は、これまでの人生で感じたことのないほど大きい。
「アルフォンズ……とても素敵なお名前です。アレクサンダー様にそっくりで、もう抱いているだけで幸せです。私、幸せすぎて怖いくらいですわ」
「今からそんなに怖がっていたら、この先どうするんだい? だって、私はこれからアンジェリーナを、もっともっと幸せにしていくんだから。今日の喜びなんて、まだ始まりにすぎない。……アンジェリーナ、私の愛しい妃、君を笑顔で満たし続けるのが、私の生涯の務めだよ」
その低く甘やかにささやく声に包まれて、私は涙がこぼれそうになった。愛されている実感を噛みしめていると、産室に皇帝夫妻もいらっしゃった。皇后陛下は満面の笑みで私を抱きしめ、頬を寄せてくださる。
「アンジェリーナ、なんて可愛い赤ちゃんでしょう……体のほうは大丈夫? ゆっくり休んでいなさいね。あぁ、アレクサンダーが生まれた頃にそっくりよ。なんて素晴らしい皇太子妃でしょう。あなたは皇家の太陽ですよ。民たちからは豊穣の女神と呼ばれていますしね。自慢の嫁――いいえ、自慢の私の娘だわ」
私はいつものように頭をそっと撫でられ、胸が熱くなった。実の母からは一度も向けられなかった温かな眼差しと慈しみを、皇后陛下は惜しみなく与えてくださる。嫁いだ当初から、実の娘のように可愛がってくださる皇后陛下を、私は心から敬愛していた。
皇帝陛下もまた、喜びを隠しきれぬように顔をほころばせ、私とアルフォンズを優しく見つめる。
「でかしたぞ、アンジェリーナ。皇太子の子が生まれたこの吉日は、帝国すべての民にとっての慶びである。神に祈りを捧げ、この日を祝福の日として、帝国の隅々にまで笑顔と喜びを広げようぞ」
やがて、皇子誕生を告げるラッパの音が高らかに響き渡り、王都の隅々にまで広がっていった。宮殿のバルコニーに立った伝令が声高に布告を読み上げると、宮殿の外から轟くような歓声が押し寄せてきた。
「皇太子殿下、皇太子妃殿下――おめでとうございます!」
「帝国は安泰だ! 皇子殿下誕生万歳!」
人々は歓喜に満ち、花びらを空へと撒き散らす。太鼓の音が響き渡り、舞を踊る者の衣がひらめき、笑顔が波のように広がっていく。
祝福の声は宮殿を越えて帝都全体に響き渡り、街はまるで光に包まれたように華やぎ、帝国は一つになってこの誕生を寿いでいた。
(あぁ、私は愛されている。夫や義両親からだけでなく、民から、そしてこの国から。ここが私の居場所なんだわ)
アルフォンズが生まれてから、一度だけ実の両親に連絡を取ろうとしたことがあった。決して良好な関係ではなかったけれど、アルフォンズにとっては祖父母にあたるのだから――そう思ったのだ。
けれど、その願いは叶わなかった。あの民衆の怒りによる暴動で、マールバラ王国では主だった貴族の多くが命を落とし、私の両親もまた混乱の中で亡くなったことを知ったからだ。アルフォンズが祖父母に会うことは、もう永遠にない。
妹のマデリーンはあれ以来、姿を見せない。時折、どこでどうしているのだろうと気にかかることはある。けれど、自分から探そうとは思わなかった。ただ、この同じ空の下で元気に暮らしていればいい――そう思うだけだった。
。゚☆: *.☽ .* :☆゚
生まれてから半年以上経ったアルフォンズは、おしゃべりが忙しい。
「あ――。う――」
なにを意味しているのかさっぱりわからないけれど、いつも機嫌が良さそう。私はアルフォンズをあやしながら、皇太子宮の庭園でくつろいでいた。ガゼボにやわらかく漂う薔薇の香りが心地よい。
アレクサンダー様はアルフォンズの顔を見たくて、頻繁に執務室からガゼボに様子を見にいらっしゃる。
「なにか変わったことはないかい?」
「別にありませんわ」
そのとき。
「あーー! ダダ……ダダ」
「すごいぞ! アルフォンズ! 今、アルフォンズが私のことをダディと言ったよね? アンジェリーナも聞いただろう? そうだ、私がアルフォンズのお父様だよ」
「パパパ。アバババーー! ダァダ」
「うん、次はパパと言ったな。素晴らしいぞ! アンジェリーナ、私たちの息子は天才だ」
アレクサンダー様は私に、極上の笑顔を向ける。その眼差しに吸い込まれそうになり、思わず胸が高鳴った。澄んだ湖のような瞳の美しさや、彫刻のような整った顔立ちは見慣れるということはない。それどころか、日ごと男性らしい色気が増して、毎日がときめきの連続だ。
「……アレクサンダー様の妻になることができて、私は果報者です」
「いや、私のほうが果報者だと思う。アルフォンズが生まれて、幸せが増えたし、自分の子がこれほど可愛いとは思わなかった。だが……一番愛しいのは、アンジェリーナなんだよ。そう、アンジェリーナが産んでくれた息子だから、こんなに愛おしいのだろうな」
そうささやかれて、頬が一気に熱くなる。アレクサンダー様は身を寄せてきて、私の唇にそっと唇を重ねた。薔薇の香りの中で交わされたその口づけは、優しくも熱を帯びていて――胸の奥が甘く震えた。
。゚☆: *.☽ .* :☆゚
アルフォンズが一歳を過ぎた頃、私は夫婦の寝室で、おねだりをする。
「アレクサンダー様。また子供を授かりたいです。今度はアレクサンダー様に似た、とびきり美しい皇女がほしいですわ」
「もちろんだよ。でも、まずは君の体をすっかり回復させないとね。私は何より、アンジェリーナのことが一番大切だから……愛しているよ……心から」
「もう、一年以上過ぎました。私の体は万全ですわ」
アレクサンダー様は朗らかな笑い声をあげて、私を抱きしめた。私はアレクサンダー様の腕の中で、幸せに満ちた吐息をもらす。逞しい腕に抱かれ、唇だけでなく頬にも首筋にも、幾度も熱い口づけを落とす夫に身を委ね、全身が甘く蕩けていく。
アレクサンダー様の熱い想いを全身で受け止めながら、私はうっとりと目を閉じたのだった。――この先も、幾つもの幸せを積み重ねていけると信じながら。
完
❀┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈❀
※ エピローグの13話ありますよ。続きも読んでね! 楽しかった、と思ってくださったら、いいね💕をお願いします。作者のモチベーションあがりますので✨
「愛しいアンジェリーナ……本当によく頑張ってくれたね。この子は驚くほど私に似ている。……なんて愛らしいんだろう。だが、その可愛さの奥に時折見せるきりりとした表情は、きっと未来の皇帝としての片鱗だ。アルフォンズと名付けよう」
アレクサンダー様の声は喜びに震え、水色の瞳にはうっすらと涙が滲んでいた。私の手をそっと取りながら、頬に深い想いを込めて口づける。夫の優雅な仕草と優しいねぎらいの言葉に、胸が甘くときめいた。私は精一杯の笑みを浮かべる。胸の奥から溢れ出す幸福感は、これまでの人生で感じたことのないほど大きい。
「アルフォンズ……とても素敵なお名前です。アレクサンダー様にそっくりで、もう抱いているだけで幸せです。私、幸せすぎて怖いくらいですわ」
「今からそんなに怖がっていたら、この先どうするんだい? だって、私はこれからアンジェリーナを、もっともっと幸せにしていくんだから。今日の喜びなんて、まだ始まりにすぎない。……アンジェリーナ、私の愛しい妃、君を笑顔で満たし続けるのが、私の生涯の務めだよ」
その低く甘やかにささやく声に包まれて、私は涙がこぼれそうになった。愛されている実感を噛みしめていると、産室に皇帝夫妻もいらっしゃった。皇后陛下は満面の笑みで私を抱きしめ、頬を寄せてくださる。
「アンジェリーナ、なんて可愛い赤ちゃんでしょう……体のほうは大丈夫? ゆっくり休んでいなさいね。あぁ、アレクサンダーが生まれた頃にそっくりよ。なんて素晴らしい皇太子妃でしょう。あなたは皇家の太陽ですよ。民たちからは豊穣の女神と呼ばれていますしね。自慢の嫁――いいえ、自慢の私の娘だわ」
私はいつものように頭をそっと撫でられ、胸が熱くなった。実の母からは一度も向けられなかった温かな眼差しと慈しみを、皇后陛下は惜しみなく与えてくださる。嫁いだ当初から、実の娘のように可愛がってくださる皇后陛下を、私は心から敬愛していた。
皇帝陛下もまた、喜びを隠しきれぬように顔をほころばせ、私とアルフォンズを優しく見つめる。
「でかしたぞ、アンジェリーナ。皇太子の子が生まれたこの吉日は、帝国すべての民にとっての慶びである。神に祈りを捧げ、この日を祝福の日として、帝国の隅々にまで笑顔と喜びを広げようぞ」
やがて、皇子誕生を告げるラッパの音が高らかに響き渡り、王都の隅々にまで広がっていった。宮殿のバルコニーに立った伝令が声高に布告を読み上げると、宮殿の外から轟くような歓声が押し寄せてきた。
「皇太子殿下、皇太子妃殿下――おめでとうございます!」
「帝国は安泰だ! 皇子殿下誕生万歳!」
人々は歓喜に満ち、花びらを空へと撒き散らす。太鼓の音が響き渡り、舞を踊る者の衣がひらめき、笑顔が波のように広がっていく。
祝福の声は宮殿を越えて帝都全体に響き渡り、街はまるで光に包まれたように華やぎ、帝国は一つになってこの誕生を寿いでいた。
(あぁ、私は愛されている。夫や義両親からだけでなく、民から、そしてこの国から。ここが私の居場所なんだわ)
アルフォンズが生まれてから、一度だけ実の両親に連絡を取ろうとしたことがあった。決して良好な関係ではなかったけれど、アルフォンズにとっては祖父母にあたるのだから――そう思ったのだ。
けれど、その願いは叶わなかった。あの民衆の怒りによる暴動で、マールバラ王国では主だった貴族の多くが命を落とし、私の両親もまた混乱の中で亡くなったことを知ったからだ。アルフォンズが祖父母に会うことは、もう永遠にない。
妹のマデリーンはあれ以来、姿を見せない。時折、どこでどうしているのだろうと気にかかることはある。けれど、自分から探そうとは思わなかった。ただ、この同じ空の下で元気に暮らしていればいい――そう思うだけだった。
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「あ――。う――」
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アレクサンダー様はアルフォンズの顔を見たくて、頻繁に執務室からガゼボに様子を見にいらっしゃる。
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「別にありませんわ」
そのとき。
「あーー! ダダ……ダダ」
「すごいぞ! アルフォンズ! 今、アルフォンズが私のことをダディと言ったよね? アンジェリーナも聞いただろう? そうだ、私がアルフォンズのお父様だよ」
「パパパ。アバババーー! ダァダ」
「うん、次はパパと言ったな。素晴らしいぞ! アンジェリーナ、私たちの息子は天才だ」
アレクサンダー様は私に、極上の笑顔を向ける。その眼差しに吸い込まれそうになり、思わず胸が高鳴った。澄んだ湖のような瞳の美しさや、彫刻のような整った顔立ちは見慣れるということはない。それどころか、日ごと男性らしい色気が増して、毎日がときめきの連続だ。
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「いや、私のほうが果報者だと思う。アルフォンズが生まれて、幸せが増えたし、自分の子がこれほど可愛いとは思わなかった。だが……一番愛しいのは、アンジェリーナなんだよ。そう、アンジェリーナが産んでくれた息子だから、こんなに愛おしいのだろうな」
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アルフォンズが一歳を過ぎた頃、私は夫婦の寝室で、おねだりをする。
「アレクサンダー様。また子供を授かりたいです。今度はアレクサンダー様に似た、とびきり美しい皇女がほしいですわ」
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アレクサンダー様の熱い想いを全身で受け止めながら、私はうっとりと目を閉じたのだった。――この先も、幾つもの幸せを積み重ねていけると信じながら。
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