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8 イザベル、ビオラのプチざまぁ
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※最初は俯瞰視点でしたが、途中から主観視点に変えました。
※イザベル視点
「わ、私は後で食べようかしら? だって、私もブロッサム様と同じように昼食を食べ過ぎてしまいましたから……」
「イザベルはいつもあんな量、何の問題もなく食べているはずだ。まだまだ食べられるだろう。ほら、家族は一緒に同じものを味わい、楽しいひとときを共有するのが一番だ。さぁ、食べなさい。ビオラも」
旦那様の満面の笑みを見たら、断るわけにはいかなかった。このクッキーには、腹痛を起こすほどの黒竜草の抽出液が入っているというのに。
そして……今の私は、レストルームから出られない。信じられないほどの痛みが襲い、目眩すらしてきた。ほんの少しかじっただけで、体調が悪くなるように調合したんだから当然の結果だ。それに、旦那様は私とビオラにきっちり二枚も食べさせたのだから……。
クッキーを口にしてから、少しの間、何も感じなかった。しかし、やがてその平穏は崩れ去る。
突然、胃の奥で鈍い痛みが広がり始め、次第に鋭くなっていく。痛みは次第に強くなり、呼吸をするたびに胸が締めつけられるような苦しさが襲った。顔が青ざめ、冷や汗がじわじわと流れてくる。
目眩も加わり、私の視界は次第にぼやけた。
さらに襲ってくる試練! 急な生理的欲求、便意は抑えられない。
――も、漏れる……
這うようにしてレストルームに飛び込めば、濁流のように押し出される水状態になった排泄物 ――少し楽になったと思えば、また波のように迫ってくる痛みに身体が震える。
「ビオラは……ビオラは大丈夫かしら?」
娘のことが心配だけれど、今は自分のことで精一杯だった。遠くから、ブロッサムがテキパキと侍女たちに指示を出し、医者を手配し、さらに自ら薬草を使って私たちの身体を治すと言っているのが聞こえてきた。
――むかつく! 本当はブロッサムがこの苦しみを味わうべきだったのに。なんて運がいいの! 私がずっと日陰の身だったのはカトリーナのせいよ。だから、娘のブロッサムがその罪を私に償うべきなのにぃ――。それにしても……痛い、痛い……これ、いつまで続くのぉ――!
※ビオラ視点
私は手を口に当てて、必死に吐き気を堪えていた。胃の中で何かがうねり、体をむしばむような感覚に襲われる。顔が青ざめ、額には冷や汗がにじんだ。深呼吸をしようとするが、息を吸うたびに吐き気が強くなるような気がして、ただただ背を丸めて芋虫のように縮こまる。
「神様、お願い! 私を助けて」
こんな時しか本気で神に祈らない私だけれど、一向に吐き気が収まる気配はなく、むしろますますひどくなる。目の前がぼんやりと暗くなり、視界が揺れた。その度に体が震え、ついに洗面所に駆け込み、盛大に吐いてしまう。
吐いた直後は春風が吹き抜けるように、一瞬だけ気分が軽くなる。これで少しは楽になると、心の中でほっとした。しかし、安堵したのも束の間、再び吐き気が押し寄せてくる。
胃の中がひどく揺れ、次第に体を支える力も奪われていく。この苦しみは一度だけでは終わらない。吐き気の波が繰り返し押し寄せ、私の身体を襲った。
――これじゃぁ、キリがないわよ。いったい、いつまで苦しめばいいのぉ――?
•───⋅⋆⁺‧₊☽⛦☾₊‧⁺⋆⋅───•
※お食事中の方はすみません。実は、私、お腹が弱い方でして、腹痛は通常の方以上に経験することでして、ホント、辛いですよね。
※イザベル視点
「わ、私は後で食べようかしら? だって、私もブロッサム様と同じように昼食を食べ過ぎてしまいましたから……」
「イザベルはいつもあんな量、何の問題もなく食べているはずだ。まだまだ食べられるだろう。ほら、家族は一緒に同じものを味わい、楽しいひとときを共有するのが一番だ。さぁ、食べなさい。ビオラも」
旦那様の満面の笑みを見たら、断るわけにはいかなかった。このクッキーには、腹痛を起こすほどの黒竜草の抽出液が入っているというのに。
そして……今の私は、レストルームから出られない。信じられないほどの痛みが襲い、目眩すらしてきた。ほんの少しかじっただけで、体調が悪くなるように調合したんだから当然の結果だ。それに、旦那様は私とビオラにきっちり二枚も食べさせたのだから……。
クッキーを口にしてから、少しの間、何も感じなかった。しかし、やがてその平穏は崩れ去る。
突然、胃の奥で鈍い痛みが広がり始め、次第に鋭くなっていく。痛みは次第に強くなり、呼吸をするたびに胸が締めつけられるような苦しさが襲った。顔が青ざめ、冷や汗がじわじわと流れてくる。
目眩も加わり、私の視界は次第にぼやけた。
さらに襲ってくる試練! 急な生理的欲求、便意は抑えられない。
――も、漏れる……
這うようにしてレストルームに飛び込めば、濁流のように押し出される水状態になった排泄物 ――少し楽になったと思えば、また波のように迫ってくる痛みに身体が震える。
「ビオラは……ビオラは大丈夫かしら?」
娘のことが心配だけれど、今は自分のことで精一杯だった。遠くから、ブロッサムがテキパキと侍女たちに指示を出し、医者を手配し、さらに自ら薬草を使って私たちの身体を治すと言っているのが聞こえてきた。
――むかつく! 本当はブロッサムがこの苦しみを味わうべきだったのに。なんて運がいいの! 私がずっと日陰の身だったのはカトリーナのせいよ。だから、娘のブロッサムがその罪を私に償うべきなのにぃ――。それにしても……痛い、痛い……これ、いつまで続くのぉ――!
※ビオラ視点
私は手を口に当てて、必死に吐き気を堪えていた。胃の中で何かがうねり、体をむしばむような感覚に襲われる。顔が青ざめ、額には冷や汗がにじんだ。深呼吸をしようとするが、息を吸うたびに吐き気が強くなるような気がして、ただただ背を丸めて芋虫のように縮こまる。
「神様、お願い! 私を助けて」
こんな時しか本気で神に祈らない私だけれど、一向に吐き気が収まる気配はなく、むしろますますひどくなる。目の前がぼんやりと暗くなり、視界が揺れた。その度に体が震え、ついに洗面所に駆け込み、盛大に吐いてしまう。
吐いた直後は春風が吹き抜けるように、一瞬だけ気分が軽くなる。これで少しは楽になると、心の中でほっとした。しかし、安堵したのも束の間、再び吐き気が押し寄せてくる。
胃の中がひどく揺れ、次第に体を支える力も奪われていく。この苦しみは一度だけでは終わらない。吐き気の波が繰り返し押し寄せ、私の身体を襲った。
――これじゃぁ、キリがないわよ。いったい、いつまで苦しめばいいのぉ――?
•───⋅⋆⁺‧₊☽⛦☾₊‧⁺⋆⋅───•
※お食事中の方はすみません。実は、私、お腹が弱い方でして、腹痛は通常の方以上に経験することでして、ホント、辛いですよね。
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