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前編
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私は鈴木結愛(ゆあ)。姉のいろはには、頭脳も容姿も勝っていると思う。それはね、これから説明するね!
私達はお互い優秀といわれる大学をでて、それぞれが仕事を持っている。ここは引き分け。
私は小学校の教師で、姉は公務員の課長職をやっている。私が小学校の先生になったのは子供が好きだからじゃないよ。子供なんてほんとは苦手だけれど、子供相手の教師の方がなにかと楽だからこれにした。食いっぱぐれもないし、お給料は保証されているし。
今どきだとモンスターペアレントって怖い親達もいるけれど、そんなのはたいしたことはない。要領が悪い先生が病むだけで、私みたいな口がうまい人間は大丈夫。
社会は真面目な人ほど損をするのよ。だって、真面目な人ほど悩むし自己嫌悪に陥りがちだから。授業なんて教科書をまる読みでいいし、生徒の一人一人に本気になって指導なんてしなくていいわよ。親に文句を言われないように均一にバランスよくテキトー。大事なのは、周りの状況を良くみてうまく立ち回ることが大事なのよ。
私は人に愛想良く振る舞うことが得意で『人たらし』っていわれている。これは、姉には絶対に負けないわ!
ここで3歩ぐらいリードよね!
それと、容姿! 姉は意地悪な美人タイプ。私は可愛い天使タイプだった。当然、パパもママも私の方を可愛がっくれる。実際、姉は少しも意地悪ではないし、むしろ意地悪なのは私なんだけどね。
でも、見た目って大事みたい。天使のように清純な雰囲気の私の言葉だけを両親は信じる。姉がいくら正しいことを言っても私の稚拙な嘘に騙される。人生って楽勝よぉ! ここで、5歩リード!つまりは、私の圧勝よね? そして、結婚相手も絶対お姉様よりいい男を選んで10歩ぐらいリードしたいわ!
そう思っていたら・・・・・・
「私、結婚するわ!」
姉が突然宣言したのは先週で、今週にはいきなり相手の男性を連れてきたのだった。
「初めまして! 県会議員の五条優と申します。お嬢さんと結婚を前提にお付き合いさせていただいております」
すばらしく見栄えのいい男が、やってきた!
「えぇーー! なんでよ? どうしてこんなに素敵な人が・・・・・・悔しいぃーー」
早速この優さんを調べると、実家は地主さんで旧家の長男だった。これはすこぶる優良物件だわ。”人たらし”の結愛さんが、本気で動くわよ。お姉様の彼を奪っちゃえ! まだ結婚はしていないのだから、いいでしょう? あの冷静なお姉様が泣き騒いだら楽しそう!
それから私は頻繁にこの優さんの事務所を訪れて、応援という形で彼の目にとまるように奮闘しはじめたわけ。でも、モノにしようにも全く隙がないのよねぇーー。
どうすっかなぁーー。うーーんと考えた挙げ句・・・・・・アレだわ! 彼の家族よ!
彼の家族を巻き込んで味方につけるのよ。私は彼の家に突撃訪問をしてみた。なんと彼の家族は私の姉を嫌っていたのだった!
「私、実は優さんが好きなんです」
優さんの両親や彼の妹、弟に言うと、
「まぁ、それは素敵! 絶対に応援するわ!」と、言われた。
ぷっぷっ、お姉様ってばすっごい嫌われてるじゃない! あっははは!
かわいそーー!
でも、まぁ、ほら? 私は社交的だし、人望もあるからこれも当然の結果だと思う。くすっ。
。:.゚ஐ⋆*🍓・:*ೄ‧͙·*✨ஐ⋆*🍓・:*ೄ‧͙·*♪
以下宣伝です。
「愛を教えてくれた人」第4回ライト文芸大賞エントリー
よろしくお願いします😊💐
これは、すごく真面目に書いております
私達はお互い優秀といわれる大学をでて、それぞれが仕事を持っている。ここは引き分け。
私は小学校の教師で、姉は公務員の課長職をやっている。私が小学校の先生になったのは子供が好きだからじゃないよ。子供なんてほんとは苦手だけれど、子供相手の教師の方がなにかと楽だからこれにした。食いっぱぐれもないし、お給料は保証されているし。
今どきだとモンスターペアレントって怖い親達もいるけれど、そんなのはたいしたことはない。要領が悪い先生が病むだけで、私みたいな口がうまい人間は大丈夫。
社会は真面目な人ほど損をするのよ。だって、真面目な人ほど悩むし自己嫌悪に陥りがちだから。授業なんて教科書をまる読みでいいし、生徒の一人一人に本気になって指導なんてしなくていいわよ。親に文句を言われないように均一にバランスよくテキトー。大事なのは、周りの状況を良くみてうまく立ち回ることが大事なのよ。
私は人に愛想良く振る舞うことが得意で『人たらし』っていわれている。これは、姉には絶対に負けないわ!
ここで3歩ぐらいリードよね!
それと、容姿! 姉は意地悪な美人タイプ。私は可愛い天使タイプだった。当然、パパもママも私の方を可愛がっくれる。実際、姉は少しも意地悪ではないし、むしろ意地悪なのは私なんだけどね。
でも、見た目って大事みたい。天使のように清純な雰囲気の私の言葉だけを両親は信じる。姉がいくら正しいことを言っても私の稚拙な嘘に騙される。人生って楽勝よぉ! ここで、5歩リード!つまりは、私の圧勝よね? そして、結婚相手も絶対お姉様よりいい男を選んで10歩ぐらいリードしたいわ!
そう思っていたら・・・・・・
「私、結婚するわ!」
姉が突然宣言したのは先週で、今週にはいきなり相手の男性を連れてきたのだった。
「初めまして! 県会議員の五条優と申します。お嬢さんと結婚を前提にお付き合いさせていただいております」
すばらしく見栄えのいい男が、やってきた!
「えぇーー! なんでよ? どうしてこんなに素敵な人が・・・・・・悔しいぃーー」
早速この優さんを調べると、実家は地主さんで旧家の長男だった。これはすこぶる優良物件だわ。”人たらし”の結愛さんが、本気で動くわよ。お姉様の彼を奪っちゃえ! まだ結婚はしていないのだから、いいでしょう? あの冷静なお姉様が泣き騒いだら楽しそう!
それから私は頻繁にこの優さんの事務所を訪れて、応援という形で彼の目にとまるように奮闘しはじめたわけ。でも、モノにしようにも全く隙がないのよねぇーー。
どうすっかなぁーー。うーーんと考えた挙げ句・・・・・・アレだわ! 彼の家族よ!
彼の家族を巻き込んで味方につけるのよ。私は彼の家に突撃訪問をしてみた。なんと彼の家族は私の姉を嫌っていたのだった!
「私、実は優さんが好きなんです」
優さんの両親や彼の妹、弟に言うと、
「まぁ、それは素敵! 絶対に応援するわ!」と、言われた。
ぷっぷっ、お姉様ってばすっごい嫌われてるじゃない! あっははは!
かわいそーー!
でも、まぁ、ほら? 私は社交的だし、人望もあるからこれも当然の結果だと思う。くすっ。
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これは、すごく真面目に書いております
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