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マイケルにグレイスを会わせたら・・・・・・(アレクサンダーside)
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マイケルの屋敷に偽グレイスが、入り浸っていると聞き、様子を見に来たら本当に偽物は頻繁に来るようで、この日も子供を抱いてやって来た。
よくも、まぁ、図々しいにも程があると思い、じっと見ていたら、なぜか頬を染めてもじもじされた。
この偽物は人妻なのに、なにを考えているのだろう?
アイザックの話は愉快だった。『虐められているから職場を変えてくれ』だと?『もっと良い職場に移せ』だと?
甘ったれるのもいい加減にしろ! 自分の実力ではなく、マイケルの権力を利用して職場を得ようとするからそんなことになるんだ。
誰だって、良い職場に行きたい。皆、必死で働いているんだ。なのに、ひょこっとやって来て、周りが歓迎すると思う方が間違っている。そこは、我慢して地道に働いて認めてもらうしかないのだ。
私のような勇者だとて、なりたての時は、やっかみやら嫉妬で散々嫌がらせをされたものだ。そうして、魔物との戦いで、生きるか死ぬかの経験をしてきた私にとって、職場の虐めぐらいで偽物に泣きついた男の薄っぺらさは、もう笑うかしない。情けない男だ。
しかも、マイケルは偽物にこう言ったのだ。
「あぁ。なんでもグレイスのお願いは聞こう。世界一大事な妹だからね」
おい、おい。マイケルよ。お前の目は節穴か? こいつは真っ赤な偽物だぞ! しかも、お小遣いまで渡すとは!
まぁ、ここまでしてくれれば、この偽物は疑わず増長するとは思うがな・・・・・・
終いには、この偽者は、とんでもないことを言い出した!
「お兄様! この子の新しい帽子が欲しいのです。この子はカリブ伯爵の甥ですよ? もっと良いお洋服も着せてあげたいですわ。あぁ、そう言えば、お兄様は結婚しないの? このまま独身で跡継ぎがいなければ、この子がカリブ伯爵でしょう?」
あっははは! こんな愉快な話があるか? あの子供は、アイザックとこの偽物の子供だ。カリブ伯爵家の血の一滴も入っていない者が継げるわけがない。もし、そんな真似をする奴がいてそれがバレれば極刑になる。
なんと、愚かな女だ。ふと、親友を見ればなんと朗らかに笑っているじゃないか・・・・・・あぁ、なんて残念な親友だ・・・・・・妹の区別もつかないとは・・・・・・
このレイラ男爵達に、さも作戦がうまくいっていると思い込ませたかった。だからこそ、マイケルには本物のグレイスが私の屋敷にいると言わないでいたが、こうもあっさり偽物に騙されてニコニコしている親友に呆れてしまった。
偽者は、マイケルからお小遣いを貰って意気揚々と帰っていった。私は、少し意地悪がしたくなった。グレイスに会わせよう。マイケルはわからないだろう。私の恋人と噂される”異国の姫”に、前からマイケルは会いたがっていたのだ。
私は、従者にグレイスをカリブ伯爵家に連れてくるように言った。
「マイケルよ。私の恋人に会いたがっていただろう? これから呼んでいいかい? 彼女も君に会いたがっていた」
「あぁ、親友の妻になる女性だろう? もちろん、会いたいさ。どこの姫君だい? 婚約はしたのだろう?」
「いや、婚約はしていない。いずれ、結婚するつもりではいるが、今はその時期ではない」
「やれ、やれ。このイケメンの英雄は、女にモテモテすぎるな。いったい、何人の女を囲っているのか」
マイケルは呆れ顔で笑った。私は、内心、ムッとする。私は女にはモテる、しかし、それほどいい加減な男ではないつもりだ。実際、マイケルの妹には、手は出していないし他に囲っている女もいない。
*:.。 。.:*・゚✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*
グレイスは、ベールをしていなかった。長い金髪は優雅にカールをさせて片側にたらし、小さな白い花をいくつも髪に挿していた。淡い水色のドレスは清楚でグレイスの抜けるような青空にも似た瞳によくあっていた。
マイケルは、和やかに挨拶している。やはり、気がつかないか。気が良い奴なのに残念な男だと思った。
「天女のように美しい姫君に、プレゼントを差し上げたい。両手を広げていただけませんか?」
マイケルは、見事な真珠のネックレスをグレイスの手のひらに、そっと載せた。
そして、私のほうにゆっくりと素晴らしい微笑を浮かべながら振り返ると、私に向かってパンチを繰り出したのだった。
よくも、まぁ、図々しいにも程があると思い、じっと見ていたら、なぜか頬を染めてもじもじされた。
この偽物は人妻なのに、なにを考えているのだろう?
アイザックの話は愉快だった。『虐められているから職場を変えてくれ』だと?『もっと良い職場に移せ』だと?
甘ったれるのもいい加減にしろ! 自分の実力ではなく、マイケルの権力を利用して職場を得ようとするからそんなことになるんだ。
誰だって、良い職場に行きたい。皆、必死で働いているんだ。なのに、ひょこっとやって来て、周りが歓迎すると思う方が間違っている。そこは、我慢して地道に働いて認めてもらうしかないのだ。
私のような勇者だとて、なりたての時は、やっかみやら嫉妬で散々嫌がらせをされたものだ。そうして、魔物との戦いで、生きるか死ぬかの経験をしてきた私にとって、職場の虐めぐらいで偽物に泣きついた男の薄っぺらさは、もう笑うかしない。情けない男だ。
しかも、マイケルは偽物にこう言ったのだ。
「あぁ。なんでもグレイスのお願いは聞こう。世界一大事な妹だからね」
おい、おい。マイケルよ。お前の目は節穴か? こいつは真っ赤な偽物だぞ! しかも、お小遣いまで渡すとは!
まぁ、ここまでしてくれれば、この偽物は疑わず増長するとは思うがな・・・・・・
終いには、この偽者は、とんでもないことを言い出した!
「お兄様! この子の新しい帽子が欲しいのです。この子はカリブ伯爵の甥ですよ? もっと良いお洋服も着せてあげたいですわ。あぁ、そう言えば、お兄様は結婚しないの? このまま独身で跡継ぎがいなければ、この子がカリブ伯爵でしょう?」
あっははは! こんな愉快な話があるか? あの子供は、アイザックとこの偽物の子供だ。カリブ伯爵家の血の一滴も入っていない者が継げるわけがない。もし、そんな真似をする奴がいてそれがバレれば極刑になる。
なんと、愚かな女だ。ふと、親友を見ればなんと朗らかに笑っているじゃないか・・・・・・あぁ、なんて残念な親友だ・・・・・・妹の区別もつかないとは・・・・・・
このレイラ男爵達に、さも作戦がうまくいっていると思い込ませたかった。だからこそ、マイケルには本物のグレイスが私の屋敷にいると言わないでいたが、こうもあっさり偽物に騙されてニコニコしている親友に呆れてしまった。
偽者は、マイケルからお小遣いを貰って意気揚々と帰っていった。私は、少し意地悪がしたくなった。グレイスに会わせよう。マイケルはわからないだろう。私の恋人と噂される”異国の姫”に、前からマイケルは会いたがっていたのだ。
私は、従者にグレイスをカリブ伯爵家に連れてくるように言った。
「マイケルよ。私の恋人に会いたがっていただろう? これから呼んでいいかい? 彼女も君に会いたがっていた」
「あぁ、親友の妻になる女性だろう? もちろん、会いたいさ。どこの姫君だい? 婚約はしたのだろう?」
「いや、婚約はしていない。いずれ、結婚するつもりではいるが、今はその時期ではない」
「やれ、やれ。このイケメンの英雄は、女にモテモテすぎるな。いったい、何人の女を囲っているのか」
マイケルは呆れ顔で笑った。私は、内心、ムッとする。私は女にはモテる、しかし、それほどいい加減な男ではないつもりだ。実際、マイケルの妹には、手は出していないし他に囲っている女もいない。
*:.。 。.:*・゚✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*
グレイスは、ベールをしていなかった。長い金髪は優雅にカールをさせて片側にたらし、小さな白い花をいくつも髪に挿していた。淡い水色のドレスは清楚でグレイスの抜けるような青空にも似た瞳によくあっていた。
マイケルは、和やかに挨拶している。やはり、気がつかないか。気が良い奴なのに残念な男だと思った。
「天女のように美しい姫君に、プレゼントを差し上げたい。両手を広げていただけませんか?」
マイケルは、見事な真珠のネックレスをグレイスの手のひらに、そっと載せた。
そして、私のほうにゆっくりと素晴らしい微笑を浮かべながら振り返ると、私に向かってパンチを繰り出したのだった。
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