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4 エドガー・オリオン伯爵様(妹視点)
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マーカス様との秘密の時間を過ごしたその三日後に、お姉様は屋敷に中性的な美貌の貴公子を連れてきた。服装も振る舞いも、高位貴族に間違いない。
金髪はきらきらと陽射しを受け止めて輝きを放ち、瞳は海より深いブルー。顔立ちは女性のように繊細で美しい。
極上のランクの部類にはいる、男性だわ。格がマーカス様とは、明らかに違う。産まれながらに持っている品格ってこういうことを言うのに違いない。
お姉様は、珍しく、ひっつめた髪をほどき、艶やかな金髪を緩くカールさせていた。眼鏡もなくて、冷たいアイスブルーの瞳は上瞼に跳ね上げ気味に書いたアイラインで強調されて、氷の世界の女神みたいに素敵・・・クールな美女・・・まぁ、お姉様もやる気になれば美女だということはわかっていたわ・・・
ということは・・・この方が本命か・・・私は、俄然、闘志がわいてきた!
本命を隠しておくなんて・・・なんて、汚いの! だいたい、複数人の男の心をもてあそぶなんて、倫理的にどうなのよ?
「アドリアーナを紹介するわ。私の妹なんです。一緒に住んでいて、とても良い子ですのよ」
「やぁ、私はエドガー・オリオン伯爵だ。姉妹でも、あまり似ていないね? 綺麗な赤毛だね。私の母も、このような色の髪をしている・・・」
気さくに話しかけてくださるこの方は伯爵様!! 私達の実家は男爵家だから、話をさせていただけるだけでも光栄なことだった。・・・いいなぁ・・・すごい!・・・欲しいなぁ、あのエドガー様が・・・私は、その瞬間にマーカス様のことは頭から消えていた。うふふ、そんなものよね?女って・・・
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
エドガー様は、お姉様と一緒にサロンで楽しく会話をして、それから執務室に入っていった。仕事の話があるからと言って、二人で仲良く防音仕様の壁に囲まれた執務室に入っていく。どんな仕事の話なのやら・・・だって、防音だからね?・・・私は、つい、不埒なことを考えたけれど、30分後には二人ともでてきて、衣服にも髪にも乱れはなかった。
エドガー様が、綺麗な微笑を浮かべて帰っていった後で、私はお姉様に聞いたわ。
「お姉様、マーカス様もエドガー様も、お姉様の『彼氏』なんでしょう? 本命はエドガー・オリオン伯爵様ね?」
「あらぁー。うふふ。どうかしらねぇーー? 私の恋愛事情はアドリアーナちゃんには、関係ないでしょう? 」
お姉様は、私を子供扱いして『ちゃん』なんてつけて呼んだわ。私は、とてもバカにされている気がした。悔しいなぁ・・・絶対、あのエドガー様を取ってやろう! 固く心に誓った。
次の瞬間、お姉様は私に、こう言ったのだった。
「そうそう。来週、エドガー様のお屋敷で夜会があるんですって。アドリアーナちゃんも、一緒に行く?」
マーカス様との秘密の時間を過ごしたその三日後に、お姉様は屋敷に中性的な美貌の貴公子を連れてきた。服装も振る舞いも、高位貴族に間違いない。
金髪はきらきらと陽射しを受け止めて輝きを放ち、瞳は海より深いブルー。顔立ちは女性のように繊細で美しい。
極上のランクの部類にはいる、男性だわ。格がマーカス様とは、明らかに違う。産まれながらに持っている品格ってこういうことを言うのに違いない。
お姉様は、珍しく、ひっつめた髪をほどき、艶やかな金髪を緩くカールさせていた。眼鏡もなくて、冷たいアイスブルーの瞳は上瞼に跳ね上げ気味に書いたアイラインで強調されて、氷の世界の女神みたいに素敵・・・クールな美女・・・まぁ、お姉様もやる気になれば美女だということはわかっていたわ・・・
ということは・・・この方が本命か・・・私は、俄然、闘志がわいてきた!
本命を隠しておくなんて・・・なんて、汚いの! だいたい、複数人の男の心をもてあそぶなんて、倫理的にどうなのよ?
「アドリアーナを紹介するわ。私の妹なんです。一緒に住んでいて、とても良い子ですのよ」
「やぁ、私はエドガー・オリオン伯爵だ。姉妹でも、あまり似ていないね? 綺麗な赤毛だね。私の母も、このような色の髪をしている・・・」
気さくに話しかけてくださるこの方は伯爵様!! 私達の実家は男爵家だから、話をさせていただけるだけでも光栄なことだった。・・・いいなぁ・・・すごい!・・・欲しいなぁ、あのエドガー様が・・・私は、その瞬間にマーカス様のことは頭から消えていた。うふふ、そんなものよね?女って・・・
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
エドガー様は、お姉様と一緒にサロンで楽しく会話をして、それから執務室に入っていった。仕事の話があるからと言って、二人で仲良く防音仕様の壁に囲まれた執務室に入っていく。どんな仕事の話なのやら・・・だって、防音だからね?・・・私は、つい、不埒なことを考えたけれど、30分後には二人ともでてきて、衣服にも髪にも乱れはなかった。
エドガー様が、綺麗な微笑を浮かべて帰っていった後で、私はお姉様に聞いたわ。
「お姉様、マーカス様もエドガー様も、お姉様の『彼氏』なんでしょう? 本命はエドガー・オリオン伯爵様ね?」
「あらぁー。うふふ。どうかしらねぇーー? 私の恋愛事情はアドリアーナちゃんには、関係ないでしょう? 」
お姉様は、私を子供扱いして『ちゃん』なんてつけて呼んだわ。私は、とてもバカにされている気がした。悔しいなぁ・・・絶対、あのエドガー様を取ってやろう! 固く心に誓った。
次の瞬間、お姉様は私に、こう言ったのだった。
「そうそう。来週、エドガー様のお屋敷で夜会があるんですって。アドリアーナちゃんも、一緒に行く?」
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