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2 マーカス様はぁ、チョロすぎたわ(妹視点)
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「あぁ、いいね。じゃぁ、ほんの少しだけ早く来ようかな・・・今度、ここに来るのは三日後だよ」
マーカス様は、口角を上げて少しニヒルに微笑んだ。私は、その答えが聞けて一歩進んだと思い心の中でにんまりとした。姉が屋敷から出てこないのをいいことに、私はもう一回だけマーカス様の腕にふれた。
「すごい、筋肉ですね! もしかして、いつも筋トレしてる? 筋肉があるって素敵ですぅ」
私は、筋肉がない男性は好きではない。その点、この男性は合格だわ。
「うん、僕はフィットネスクラブを経営しているからね。自分が広告塔のようなものさ。理想の体つきをしていないと顧客も逃げていくからね」
あらぁ、やっぱり、経営者だわ。お姉様の彼だから当然よね・・・どのぐらいの規模なのかな・・・三日後に、そのあたりをよく聞かないといけないわ・・・
私は、その男性の馬車を見送って、屋敷のなかに入る前にひと仕事をするわ。少しぐらいはお姉様の家のことを手伝わないと・・・ふりだけでもしなきゃね。
屋外にある物置から竹箒を、取ってくると、庭園を掃いているふりをし始めた。そんなことする必要はまったくないのだけれど、これ見よがしにしてみせることは大事なのよ? タイミング良くお姉様が屋敷から出てきて、私のその様子を見て、声をかけてくれた。
「いつも、ありがとう! アドリアーナは、とても良い子ね! でも、メイドが来るから大丈夫よ?」
は? 良い子ね? 子供じゃあるまいし・・・私は心の中で笑ってしまった。
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
「じゃぁ、アドリアーナ、私は仕事に行くからね。そうだ、ほら、お小遣いをあげるから、今日は美容院にでも行ってきなさいよ。エステもいいわよ。帰りに、美味しいものでも食べてきなさいね」
お姉様は、少なくない金額を私に渡してくれたわ。なんて、気前のいいおバカさんなの?私は、そのお言葉に思いっきり甘えて、高級エステに行き、美容院で髪の手入れをした。帰りには、大好きなパフェを食べて大満足で帰ってきたわ。
そう、この屋敷には、通いのメイドが数人いて、掃除はしてくれるし身の回りの細々したことも全てやってくれるから私が庭園を掃いていたのは、あくまでパフォーマンスだ。ここは、天国だわ! 実家の男爵家にいた頃は、侍女はいたけれどここまで自由にお金はもらえなかった。お姉様の仕事は、とても儲かっているんだわ。
その三日後、マーカス様と庭園でお茶をしたわ。その日は、とても天気が良くて青空が眩しく、庭園の薔薇は今が盛りとばかりに咲き乱れていた。
「今日は、天気も良くて、薔薇も喜んでいるみたい! 綺麗ですよねぇーー」
私の今日のドレスは新緑の若草色で、胸元は深くえぐれていた。このドレスは胸の谷間を、とても素敵に覗かせることができるから大好きなのよ。
マーカス様は、チラチラと私の胸元を見ていた。当然の反応よね? 私は、こんなに色っぽいのだからぁーー
「薔薇よりも・・・貴女のほうが綺麗だよ・・・」
顔を赤くしながら、照れたように言うマーカス様に、私は心の中で呟いた。『ちょろすぎなのよ・・・』
あっははは! 男なんて、なんて迂闊で、こんなにも簡単に手に入るの?
私達が、手を握りあわせていると、お姉様が屋敷から出てきて私達のほうにやって来た。
「あらぁーー。とても、仲良くなったのね! せっかくだから今日は、ディナーを一緒に食べましょう、この3人で! きっと、とても楽しいわ!」
え? お姉様ってば、ほんとうに鈍感すぎて・・・私は逆に心配になるわよ?
マヌケって、こういう人のことを言うんだわ。嬉しいけど、仕事ではしっかりしてよね? じゃないと、私の快適なこの生活がなくなっちゃうからさぁーー。
「あぁ、いいね。じゃぁ、ほんの少しだけ早く来ようかな・・・今度、ここに来るのは三日後だよ」
マーカス様は、口角を上げて少しニヒルに微笑んだ。私は、その答えが聞けて一歩進んだと思い心の中でにんまりとした。姉が屋敷から出てこないのをいいことに、私はもう一回だけマーカス様の腕にふれた。
「すごい、筋肉ですね! もしかして、いつも筋トレしてる? 筋肉があるって素敵ですぅ」
私は、筋肉がない男性は好きではない。その点、この男性は合格だわ。
「うん、僕はフィットネスクラブを経営しているからね。自分が広告塔のようなものさ。理想の体つきをしていないと顧客も逃げていくからね」
あらぁ、やっぱり、経営者だわ。お姉様の彼だから当然よね・・・どのぐらいの規模なのかな・・・三日後に、そのあたりをよく聞かないといけないわ・・・
私は、その男性の馬車を見送って、屋敷のなかに入る前にひと仕事をするわ。少しぐらいはお姉様の家のことを手伝わないと・・・ふりだけでもしなきゃね。
屋外にある物置から竹箒を、取ってくると、庭園を掃いているふりをし始めた。そんなことする必要はまったくないのだけれど、これ見よがしにしてみせることは大事なのよ? タイミング良くお姉様が屋敷から出てきて、私のその様子を見て、声をかけてくれた。
「いつも、ありがとう! アドリアーナは、とても良い子ね! でも、メイドが来るから大丈夫よ?」
は? 良い子ね? 子供じゃあるまいし・・・私は心の中で笑ってしまった。
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
「じゃぁ、アドリアーナ、私は仕事に行くからね。そうだ、ほら、お小遣いをあげるから、今日は美容院にでも行ってきなさいよ。エステもいいわよ。帰りに、美味しいものでも食べてきなさいね」
お姉様は、少なくない金額を私に渡してくれたわ。なんて、気前のいいおバカさんなの?私は、そのお言葉に思いっきり甘えて、高級エステに行き、美容院で髪の手入れをした。帰りには、大好きなパフェを食べて大満足で帰ってきたわ。
そう、この屋敷には、通いのメイドが数人いて、掃除はしてくれるし身の回りの細々したことも全てやってくれるから私が庭園を掃いていたのは、あくまでパフォーマンスだ。ここは、天国だわ! 実家の男爵家にいた頃は、侍女はいたけれどここまで自由にお金はもらえなかった。お姉様の仕事は、とても儲かっているんだわ。
その三日後、マーカス様と庭園でお茶をしたわ。その日は、とても天気が良くて青空が眩しく、庭園の薔薇は今が盛りとばかりに咲き乱れていた。
「今日は、天気も良くて、薔薇も喜んでいるみたい! 綺麗ですよねぇーー」
私の今日のドレスは新緑の若草色で、胸元は深くえぐれていた。このドレスは胸の谷間を、とても素敵に覗かせることができるから大好きなのよ。
マーカス様は、チラチラと私の胸元を見ていた。当然の反応よね? 私は、こんなに色っぽいのだからぁーー
「薔薇よりも・・・貴女のほうが綺麗だよ・・・」
顔を赤くしながら、照れたように言うマーカス様に、私は心の中で呟いた。『ちょろすぎなのよ・・・』
あっははは! 男なんて、なんて迂闊で、こんなにも簡単に手に入るの?
私達が、手を握りあわせていると、お姉様が屋敷から出てきて私達のほうにやって来た。
「あらぁーー。とても、仲良くなったのね! せっかくだから今日は、ディナーを一緒に食べましょう、この3人で! きっと、とても楽しいわ!」
え? お姉様ってば、ほんとうに鈍感すぎて・・・私は逆に心配になるわよ?
マヌケって、こういう人のことを言うんだわ。嬉しいけど、仕事ではしっかりしてよね? じゃないと、私の快適なこの生活がなくなっちゃうからさぁーー。
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