(完結)本当に私でいいのですか?ーすっかり自信をなくした王女は・・・・・・

青空一夏

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10 ※R15ざまぁーー 処刑シーン描写あり 飛ばして読んでも大丈夫です

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(ブルジェ公爵視点)

※この部分だけ残酷です。これを飛ばしても充分お話しを読むのに支障はありませんので、あまりこのような描写が苦手な方は飛ばしてくださいませ。

୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧




 地下牢に閉じ込められて、そこではネズミや虫が隅のほうでうごめいていた。わたしは潔癖症だからこんな場所には一秒だって居たくないのに・・・・・・

 シルヴェスター王がやって来て、
「お前は八つ裂きの刑になる」と、言った。

「待て! 高貴な者は毒杯で処すことになっているはず。しかもすぐに死ねるような苦痛の少ない即効性の毒だったろう? 八つ裂きなんて残酷すぎる」

「わたしの産み母の指を躊躇なく切断し、首を斬ろうとした男がなにを言う? 八つ裂きなんてまだ甘いさ。その前に・・・・・・」





 



 わたしはベッドに縛られてずっと額に水を垂らされている。冷たい水が一滴、一滴と5秒ごとに落ちてくる。始めはたいして気にならなかったけれど、これがずっと続くと・・・・・・

「絶えず水滴が落ちてきたら少しも眠れないよ。額に水が落ちてくるだけで背筋がゾクッとするんだ。夜だけでもこれを止めてくれ」
 私は見張りの騎士達に文句を言った。

「そーいえば、水でもずっとそこに落ち続ければ、岩にも穴があきますからね。八つ裂きの刑になるのはひと月後じゃないかな。もっと先かも。その間、ずっと額に落ち続けると穴があくかもしれませんね」

「穴? 額に穴があく? 確かにそんな気がしてきたぞ。おい、止めろ。この水を止めろ」

「ダメですよ。シルヴェスター王のご命令ですし、王太后陛下を刺したのでしょう? なにをされても文句は言えませんよ」

 額に定期的に落ち続ける水が気になって、うとうとしていてもすぐに目が覚める。昼も夜もわからないし、食事はそのまま口に食べ物を押し込まれるから餓死はしない。トイレも行けず、大人用オムツをはかされて一日一回だけ交換される。もちろん入浴もできず、自分の身体の臭さに鼻が曲がりそうだ。

 やがて幻覚があらわれては消える。今まで売ってきた人間達の顔が浮かぶのだ。

「あっははは。ざまあみろ! 僕は売られてずっとご主人様から殴られて死んだんだよ? 奴隷じゃなかったのにお前に攫われて、奴隷以下の扱いを受けた」

「あたいを娼館に売ったよね? あれからすぐに性病にかかっちまった。痛くて痒くてブツブツだらけになって死んだあたいの側にお前も早くおいで」

(嫌だ、死ぬのは嫌だ、でもこのままでいるのはもっと嫌だ。どうすればこの苦痛が終わる?)

 処刑日が来るまでにわたしは何度も地獄を味わった。今ではそこかしこにわたしが売り払った人間の幽霊が見えている。これが多分幻覚なことはわかるが、話しかけてくるし実際触れることもできるのだ。

(わたしは気が狂ったのか?)







 やっと処刑日を迎え、手足が鎖で繋がれる。あらかじめ腕や足の付け根をナタで切りつけられる。こうしないと馬の力だけではちぎれないから。

 激痛で悲鳴もあげられないんだ。人間は痛すぎると声もあげられないらしい・・・・・・ただ唇を噛みしめて最期の時を待つ。

 勢いよく四方からの力が加えられ、わたしの手足は見事に引き千切られ大量の鮮血が飛んだ。徐々に気が遠くなり・・・・・・

(やっと死ねた・・・・・・ん? 額が冷たい? え? まだわたしは死んでないのか? ゆ、夢?)

 ピチャン、ポチャン・・・・・・
 額に落ちる水音がわたしを狂わせる・・・・・・毒杯で一気に死なせてくれよ・・・・・・頼むから

 もうなにが現実で夢かもわからない。だが、苦痛だけは増していて・・・・・・今は死だけがわたしの望みだ・・・・・・





 なんでもいい、早く殺してくれ!!


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