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ハチャメチャ裁判その7 夜風が身にしみる(マイロ男爵視点)
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「あぁ、つい、こんな件なので早まった判断をしましたね・・・・・・えぇっと、残念ですがメーガン・ワトソン前伯爵夫人はシャロートさんに慰謝料は請求できますが、マイロ男爵も亡くなったワトソン伯爵に対して慰謝料が請求できますので相殺になるかもしれません。とても残念です」
「いいえ。全く、残念ではありませんよ? ワトソン伯爵家には、莫大な財産があります。慰謝料など、ほんとうは要らないのです。ただ、真実を知らしめたかったにすぎません。あぁ、でもアーシャに対する慰謝料はきっちり払っていただきますよ。さてと、私はこのジェネシスを養女とします。こんなに優秀な娘ができて言うことなしです!」
ふん! 旦那が他の女に産ませた子供なんかを可愛がる女なんているもんか! メーガン・ワトソン前伯爵夫人め! 偽善者が!
「やせ我慢も甚だしいですなぁ。本当は、ジェネシスなど殴りつけたい気分だろうに! あんたの夫がシャローットとやった結果がこれなんだぞ?」
私は、イライラと怒りをぶつけた。このイザベラが私の子供でないことを、どう受け止めていいかわからないのに、メーガン・ワトソン前伯爵夫人は全くジェネシスを当然のように受け入れていた。納得がいかない。
「なんで、あんたは平気なんだよ? 旦那がずっと浮気していたんだぞ! 私は、こんなにも動揺しているのに!
自分の娘だと思ったから、散々甘やかして、金もかけて我が儘もきいてやったのに・・・・・・。他の男の子どもなら、もっと厳しく育てれば良かった。なんて、残念な事実なんだ」
私は、泣きそうになった。これから、娘と思っていたこの他人にどう接すればいいんだ・・・・・・
「残念なのは、貴方の頭ですよ。自分の子供だからこそ、厳しく育てて、自分で餌がとれるようにしなければいけないのに。甘やかして、ひな鳥のままでいさせるからイザベラさんのようなるのです! 私は感謝しています。厳しく育てられたお陰で、ジェネシスさんはとてもしっかりしている。これなら、私が病院を一つプレゼントしても立派に経営していくことでしょう。そうだわ、ドレスも新しく仕立てなければ・・・・・あぁ、なんて嬉しいこと!」
メーガン・ワトソン前伯爵夫人はジェネシスに腕を絡ませて言った。
「いいですか? これからは、この私が貴女のお母様ですよ」
「はい、お母様」
なんと、ジェネシスは心から嬉しそうに微笑んだのだ。
「私は、お兄様と呼びなさい」
アーシャも目を細めてジェネシスを見ていた。
それにひきかえ、私はどうだ? 妻は不倫女、娘は他人・・・・・・唯一、頼りになるのは目の前のこのアーロンだけだ・・・・・・
「とりあえず、皆で一緒に帰ろう」
私は力なく言った。外は、すっかり夜になっていて、夜風がいやに冷たくて心の芯が凍るようだった。
「いいえ。全く、残念ではありませんよ? ワトソン伯爵家には、莫大な財産があります。慰謝料など、ほんとうは要らないのです。ただ、真実を知らしめたかったにすぎません。あぁ、でもアーシャに対する慰謝料はきっちり払っていただきますよ。さてと、私はこのジェネシスを養女とします。こんなに優秀な娘ができて言うことなしです!」
ふん! 旦那が他の女に産ませた子供なんかを可愛がる女なんているもんか! メーガン・ワトソン前伯爵夫人め! 偽善者が!
「やせ我慢も甚だしいですなぁ。本当は、ジェネシスなど殴りつけたい気分だろうに! あんたの夫がシャローットとやった結果がこれなんだぞ?」
私は、イライラと怒りをぶつけた。このイザベラが私の子供でないことを、どう受け止めていいかわからないのに、メーガン・ワトソン前伯爵夫人は全くジェネシスを当然のように受け入れていた。納得がいかない。
「なんで、あんたは平気なんだよ? 旦那がずっと浮気していたんだぞ! 私は、こんなにも動揺しているのに!
自分の娘だと思ったから、散々甘やかして、金もかけて我が儘もきいてやったのに・・・・・・。他の男の子どもなら、もっと厳しく育てれば良かった。なんて、残念な事実なんだ」
私は、泣きそうになった。これから、娘と思っていたこの他人にどう接すればいいんだ・・・・・・
「残念なのは、貴方の頭ですよ。自分の子供だからこそ、厳しく育てて、自分で餌がとれるようにしなければいけないのに。甘やかして、ひな鳥のままでいさせるからイザベラさんのようなるのです! 私は感謝しています。厳しく育てられたお陰で、ジェネシスさんはとてもしっかりしている。これなら、私が病院を一つプレゼントしても立派に経営していくことでしょう。そうだわ、ドレスも新しく仕立てなければ・・・・・あぁ、なんて嬉しいこと!」
メーガン・ワトソン前伯爵夫人はジェネシスに腕を絡ませて言った。
「いいですか? これからは、この私が貴女のお母様ですよ」
「はい、お母様」
なんと、ジェネシスは心から嬉しそうに微笑んだのだ。
「私は、お兄様と呼びなさい」
アーシャも目を細めてジェネシスを見ていた。
それにひきかえ、私はどうだ? 妻は不倫女、娘は他人・・・・・・唯一、頼りになるのは目の前のこのアーロンだけだ・・・・・・
「とりあえず、皆で一緒に帰ろう」
私は力なく言った。外は、すっかり夜になっていて、夜風がいやに冷たくて心の芯が凍るようだった。
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