真紅の殺戮者と魔術学校

蓮月

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第一章

第20話

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申請書を提出して
ガンド達と別れた後、
自室に戻り帰省支度を済ませた。

ー ピリリリッ。

自分専用のADXが鳴った。
画面を見ると、ユリヤさんだった。

ー ピッ。

「はい、レウです。」

『レウ?帰る準備は終わった?』

「えぇ。今済んだところです。」

『そう。じゃあ、校門の前で待ってるわ。』

「分かりました。」

ー ピッ。

「…さて、帰るか。」

部屋を見回し、忘れ物がないか
確認してから部屋を出る。
校門まで歩いていくと。
魔力車に乗るユリヤさんが見えた。

ー コンコンッ。

車のガラスをノックすると、
ユリヤさんが気づいて
カチャリとドアのロックを
解除してくれた。

「…お久しぶりですね。ユリヤさん。」

挨拶と共に車に乗り込むと、
あぁと苦笑気味にユリヤさんは笑った。

「そうね。最近忙しかったから…。」

そういいながら、ユリヤさんは
車を発進させる。
チラリとユリヤさんの顔色を
見るがどうやら体調は大丈夫そうだ。
ただ少し疲れているように見える。

「…ユリヤさんも父上も無理はしないで下さいね?あんまり休んでいないでしょう?」

「…あら。私、顔ひどい?」

「少し疲れが見えますよ。」

「…ふふっ、わかったわ。無理はしないわ。」

そう言ってユリヤさんは
柔らかくわらった。
その笑顔はやはり母上と似ていた。

「…姉妹ですね。」

「ん?何かいっ……」

ー ピピピピピッ。

ユリヤさんの声を遮るように
ADXのコール音が車内に鳴り響いた。

「あぁ、私のね。」

ユリヤさんはイヤホンマイク型の
ADXを取り出して耳に装着した。

ー ピッ。

「はい、ユリヤです。……はい、そうです。……はい。……それで……そうですか。後任は……。……わかりました。……では。」

ー ピッ。

「ふぅ。」

ユリヤさんのため息と共に
キキッと音をたてて車は停止した。

「どうしました?」

「…ごめんね。予定変更よ。今ディオン様から連絡があって、学校近くの街に怪しい集団が潜伏している事がわかったの。」

「…街にですか?」

今日はガンド達が街に買い物に…。

「…まずい。街にはヒスティエが…。」

「えっ!?ヒスティエさんが!?…なるほど、だからか。」

何か納得した顔のユリヤさん。
それと同時に車を発進させて
向きを変え、元来た道を戻る。

「…何がですか?」

「ディオン様はレウに……と協力して集団を捕らえて欲しいと。」

「クラト先輩…?」

「実はヒスティエさんが学校外に出る時、クラトに護衛を任せているの。…秘密裏にね。」

「…なるほど。」

ちょうどクラト先輩も街に
行っていたからか。
確かにクラト先輩なら安心だ。
…というか、もしかして
怪しい集団を見つけたのはクラト先輩?

「とにかく、レウは着いたら着替えてクラトと合流して。…あと、コレを。」

すっと手渡されたのは
イヤホンマイク型のADX。
早速耳に付ける。

「連絡はクラトと取ることが出来るわ。」

「わかりました。」

その後、街の入口で車は止まった。

「…では、行ってきます。」

「えぇ、お願いね。」

俺は車から降りてとりあえず
人気のない場所で素早く着替える。
そして首輪型の認識変化装置をつける。
ジジっという音と共に 髪色と瞳の色が
茶色になる。そして口元を隠した。

「…ガンド達にバレないようにしないとな。」

ー ピピッ。

ADXに連絡が入る。

「はい、レウです。」

『やっほー、レウ君。さっきぶり?』

明るい爽やかな声だ。

「…クラト先輩ですか。」

『そうだよ。ふふっ、今どこにいるの?』

「街の入口付近です。」

『…うーん、そっか。今ね、集団の行動を上から見てるんだけど…あ、ヒスティエちゃんの護衛はルチアちゃんに任せてるから。安心してね。』

「ルチアですか。」

『うん。それにガンド君と…ミルスィニちゃんだよね、確か。あの子防衛科の中でもトップクラスの子だから、大丈夫。』

…ミルは防衛科で成績はいいのか。

『あ、レウ君、噴水広場って分かる?合流したいから。』

「了解です。…2分で向かいます。」

『え、早っ…』

ー ピッ。

連絡を切るとともに、
身体に"身体強化"の魔術をかける。

「…ふぅ。」

そして、一気に建物の上に跳躍し、
走り出す。
あまり音をたてないように
意識しながら、全力で走る。

ちょうど2分になる頃に
赤い屋根の建物の上に立つ
クラト先輩を見つけた。

「クラト先輩。」

「わーぉ…。本当に2分で来たね。」

クラト先輩を見ると
先輩も仕事着らしきものを着ていた。
茶色などの地味な目立たない色の
服だが、それでもクラト先輩の
美貌は隠しきれていなかった。

「……顔が良すぎるのも…大変ですね。」

俺がそう呟けば、
クラト先輩はきょとんとした後に
クスッと苦笑した。

「あー…密偵は目立たない方が良いもんね…。けど、安心して。僕は魔術が得意だから……こういうので誤魔化すんだよ。」

クラト先輩がそう言うと共に、
段々、クラト先輩の身体が透けていき、
遂に消えてしまった。

ー パチンッ!

そして今度は音と共に
ふっとクラト先輩の身体が現れた。

「それは"光"魔術の上級魔術…。」

「そう。"幻影"魔術の一つだよ。自分の身体の光の屈折とかを変えてまるで消えたように見せる魔術。便利でしょ?」

「えぇ。凄いですね。」

「まーね。他にも色々使って気配を消してるんだよ。…でもコレ、まだ精度が悪いんだよねー。まだまだ訓練不足だよ。」

ふぅとため息を吐くクラト先輩。

「大変ですね…。」

「そうだよー。大変だよー…。あ、今度愚痴聞いてね!国王陛下はまだいいんだけど、ディオン様がマジで人使いが荒いんだよ~…。」

これまた深~いため息を吐くクラト先輩。
というか、先輩に自分の父親の愚痴を
聞かされるという…。

「…わかりました。今度聞きます。それよりも…。」

「あぁ、今は…ね。」

クラト先輩は真剣な顔になって、
街のクリーム色をした建物を指さす。

「今、あそこにターゲットがいる。人数は7人。彼等の目的は不明。…予想はヒスティエちゃんか、ルチアちゃん、レウ君のいずれかの誘拐の線が濃い。それとアルヴィート王国に対する前回と同様の揺さぶり。…まぁ、彼等の目的は後でゆっくり吐かせるけど。」

表情は変えずに淡々と言い放つ
クラト先輩はコキリと手を鳴らした。

「…さて、とりあえず5人ほど出てきたね。」

建物から顔を軽く隠した男達が出てきた。
そして3人と2人に別れて、
別方向に歩き出す。

「……レウ君は3人を気絶させて捕らえて。手荒な手も使っていい。僕はとりあえずあの2人をマーキングだけして泳がせる。そして、引き続き残りの2人を監視。」

「…了解です。」

俺は3人を追跡する。
とりあえず、何もせずに
ただ3人の様子を伺う。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


「…とりあえず降りますか。」

そうポツリと呟き、
クラト・ウォティラは"身体強化"魔術を
自身に施した。
そしてトンッと屋根から
重力に逆らわず、下へと落ちて行く…。
このまま落ちれば、骨折は間違いない。
運が悪ければ…死だ。

「…"幻影"魔術、発動。」

しかし、それは"身体強化"魔術を
発動していない場合だ。
クラトの身体は"幻影"魔術の発動により
徐々に消えていった。
その後、落下地点には小さな
タンッという音が聞こえた。
周りの人々は音にもにも
気づかない。
それもそうだろう。
音は小さな音だったし、
クラトの姿は消えていて見えない。

クラトは徐々に目的の2人との距離を
つめていく。
触れるぐらいの距離まで
近づいた瞬間、懐から
小型の追跡装置を取り出して
2人の服の端に付着させた。

2人はその事に気づく事もなく歩いている。
クラトはくるりと来た道を戻り、
彼等が出てきた建物の前で止まる。
そして追跡装置がきちんと
作動しているか、ADXの画面に
二つの赤い印が動いている事を確認する。

「…随分と安い三流のゴロツキを雇ったね。」

あれが一流の殺し屋だったら
姿が見えず、気配を殺したクラトに
卓越した感で気づき、背後をナイフで
一閃するだろうに…と
クラトはため息を吐く。

クラトはゆっくりと音をたてないように
ドアノブを回して扉を押す。
中は簡素なテーブルとタンスだけが
置かれていた。
右側の入口の先にはキッチンが見える。
奥には上へと続く階段がある。

「……………。」

クラトは何も言わず、
ゆっくりと音をたてないように
階段の方へ歩いていく。

「…"幻影"魔術解除。」

クラトは階段の最初の段に
足をかけたところで姿を現した。
そして音をたてずに上がって行く。

階段を上がりきらずに
そっと2階の様子を伺うと、
廊下があり、3つ扉があった。
1番奥の扉から話し声が聞こえる。

クラトは階段を上がりきり、
1番奥の扉に向かう。
扉の横まで移動し、聞き耳を立てる。

「…にしてもよー、を捕らえるだけでたんまり金が手に入るなんて、俺達運が良すぎだろ。」

「ハハッ!そうだな!仕事が終ったら、パァーっと遊ぶかぁ!?」

「そりゃあいい!!女をはべらせながら酒に酔うのはどうだ!?」

「最高だな!!っと…お、輸送組から連絡だ。」

ピッという音と共に
微かにジジッという音がする。

『こっちは女を確認したぜ。…けど、べったりと男一人と女一人がくっついてやがる。あれは…魔術学校の生徒だな。』

「マジか…。まぁ、でも所詮実戦なしの餓鬼だ。男は殺してもいいが、女はターゲットと一緒に捕らえておけ。ターゲットは傷をつけるなと言われてるから……女は仕事が終った後に楽しませてもらうか。」

『ククッ。了解。』

ブツッという音と共にグハハと
下卑た笑い声が上がる。

「ラッキーだぜ!女も手に入るとか!!」

「そうだな!7人で楽しもうぜ!!」

「ここに居た奴らはババアとジジィと餓鬼しか居なかったもんな。全然楽しめなかったし。」

「まぁ、違う意味で楽しんでるがな!!」

「ハハッ!…あーでもそろそろ仕事も終わるし、始末すっかぁ~。」

「そうだな。俺は此処で連絡を待ってるから、頼むわ。」

「グへへ。一人で楽しんでくるぜ。」

ギシギシと扉へ足音が近付いて来る。
クラトは扉が内側に開いた瞬間に
目の前に居た男の胸にナイフを突き刺した。

「グッ…ぅ?」

そして地面に吸いこまれるように倒れる男と
扉の隙間をすり抜けて一気に
背を向けて椅子に座っている男の背後に立ち
首筋に手を当て、口を塞ぐ。

「ンンッ!?」

「ちょっとしててね。」

ー バチッ!!

クラトは男に向けて"雷撃"魔術を使った。
男はビクンッと身を震わせてから
ダラりと力無く椅子にもたれ掛かった。

「ふぅ…。これでとりあえず、安心かな?」

クラトは部屋を見回す。
部屋にはテーブルと椅子が4つあった。
テーブルには通信機が置かれている。
そして、床に転がる男の死体と
椅子に力無く座る男がいた。

「んー…通信機をオフにしておこうか。」

パチリとスイッチをオフにし、
椅子に座る男を特殊な繊維で出来ている縄で
捕縛して部屋を出る。

「こいつらの話によると、この家はお爺さんとお婆さんとお孫さん…が住んでたんだよね。」

クラトは転がる死体を冷やかな目で
蹴り飛ばして隣の部屋へ行く。
真ん中の部屋はお孫さんの部屋だった
らしく、小さなベットと勉強机と椅子、
部屋の隅には玩具が置かれていた。

「……。」

クラトは部屋を出て、
階段近くの部屋の扉を開けた。

「ッ!!」

そこは老夫婦の部屋だったらしく
2つのベットと小さな机があった。
そしてベットの上には、

ボロボロの幼い男の子がいた。

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