父親からの手紙

青空太郎

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めまい備忘録

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父親から次のような「めまい」についての話が送られてきた。


職場の階段を上がり、2階の廊下を歩いていると急にめまいがして、時間にして2秒ほどだと思うが、頭の中が真っ白になり、右側の壁へ倒れ込む。

次の瞬間、目を開けると、目の前の景色が左右にグラグラと2回ほど揺れる。地震が起こったのかと思う。

気がつくと右の袖には壁の白ペンキの煤がついていた。立ち上がり、野球の内野の守備待ちのような格好で中腰の姿勢で膝に手をついていると徐々に回復していった。

その後、 図書室まで、ゆっくり歩いて行き、本を借りて降りてくる。途中で医務室に寄って保健の先生に相談すると、それは三半規管がやられているのではないだろうか、耳石(耳垢ではない)が落ちているのではないか。

保健の先生も 三半規管が弱って耳鼻科の病院に行った経験がある。病院に行くならば、まず耳鼻科であろうということだった。

夕方に耳鼻科へ行く。夕方の耳鼻科は大混雑であった。花粉症の人たちが溢れたりしていて2時間ほど待った。

くもりガラスのメガネをはめて左右を見る検査や棒の先を見て目を左右に振る検査などを行った。異常ないですねということであった。

異常がないというのに、内耳の薬を薬局で買わされる。結局、 3800円ぐらいの出費となってしまった。

翌日、ネット検索していると、頭の中が真っ白になるめまいは、脳神経外科ではないかと書いてあった。土曜日、神経外科に行く。

MRI検査を行う。これは閉所恐怖症の私にとっては大変な苦痛を伴うのもの。スッポリとトンネルに入っていくタイプ(以前脱出ボタンを押して、検査を途中終了させたことがある)ではなく、顎を引けば部屋の中を見ることができるタイプ。

トンネルの外が見えるのだが、ガタンガタン、ガタンガタンという検査の音が途切れるときに、目を開けるとトンネルの白い壁が目の前に広がっており、それはもう狭いところが苦手な自分にとっては大変な恐怖であった。

口を動かしたりして何とか気を紛らそうとするが、女性の看護師さんが検査の途中でやってきて、口を動かさないでください、写真がブレています、と注意をされる。

結局、MRI検査の結果も異常なしということになる。 脳に酸素を入れなくなる、脳への血流がなくなる事が起きたのではないかと言われる。「また同じ様な現象が起こることがまか? 」と聞くと「起こるかもしれませんね  」と言われる。

先日の耳鼻科から心電図を取った方がいいと言われていたことを、脳神経外科の医師に伝えると、腕を取って脈を測られ、脈は異常ないですねって。脈のアナログの計測が心電図の代わりになるのだろうか。大丈夫か。

6800円ほどかかった。例えば、高速道をを運転中に、脳が意識を失って、頭の中が真っ白になったり、自転車に乗って坂道を降っているときに発症して、ノーブレーキで交差点に突っ込むなど、想像すると恐ろしくなる。

そのまた翌日、以前、同じ様なめまいを起こしたことがあるという話をしていたK先輩に電話で話を聞く。

K先輩は、雪の日に通勤の途中にめまいがして、市役所の駐車場に車を駐めて、何とかめまいから抜け出して、職場に来られたという経験がある。

K先輩の話によると やっぱり 脳に酸素を入れなくなる、脳への血流なくなるようなヒートショック現象のようではないかということを言われた。

別の先輩はトイレで脳内出血で倒れて亡くなられたり、または頭を打って脳挫傷で入院をしてそのまま帰らぬ人となっていったような話があるので 非常に怖い。

K先輩によると 首を冷やさないように ネックウォーマーとかして、注意をしていて、まだ再発はないそうだ。

幸い、1週間経つが、まだ、私も再発はしていない。

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