魔物パーツコレクター ~ツンデレで鈍感系の俺が魔物の力でフォーリンラブ~

のきび

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お前今日からコボルトな

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 宿屋を出ると全力でジャンプする。一瞬で上空に飛び上がると部位交換ミキシングビルド古代龍エルダードラゴンブレイズの体に換装した。

 俺のサイズに合わせないでそのままの体を使い脳すらも古代龍エルダードラゴンブレイズの物を使った。
 人間の脳を使わなかったのは古代龍エルダードラゴンの力を100%使うことができないからだ。

 ただ古代龍エルダードラゴンの脳をそのまま使うと言うのはかけである。
 ケバ子で試そうとしたのだが、その気がなくなったので自分自身で試すしかないのだ。

 脳を代えても取り合えず記憶や意識は俺のままだ。

 しかし、これは……。

 破壊、破壊したい。すべてを壊したい。

 目につくものすべてを壊したい。

 この破壊衝動に抗うのは中々にきつい。これが魔物の持つ破壊衝動なのか、人間と魔物、これでは絶対に相容れることはないな。

 破壊衝動を押さえ込み俺は翼をはためかせ空をとんだ。たった一羽ばたきで1km以上も進む。
 これは爽快だな。そのまま辺境の領地を目指し翼をはためかす。
 その速度は音速を超えているようで羽ばたきの音がバッサバッサではなくサッバサッバと言う変な音になって聞こえてくる。

 音速で飛べば隣国と言えどもものの数分だ。辺境の領地の上空にたどり着くと
 城の周辺に1000名程の人間がいて下っぱの野党と思われる者達は城外で寝転がっていた。

 皆殺しにしようとブレスを吐こうとしたが、どう見ても村娘と言うような風体の者までいる。
 野党どもが慰み者にしたようだ。

 ブレスで一気には殺せないか。

 まあ、糞な連中だし一人一人じっくり殺してやるか。
俺は空中で部位交換ミキシングビルドを使いいつもの体に戻るとそのまま自由落下した。
 上空1000mからの落下、通常なら死ぬだろうけど魔物のパーツに変えた俺の体は強靭だしかもレベル60を越える、このくらいで死ぬわけがない。

 地面に着地するとグチャッと言う音と共に両足があり得ない方向にと言うか腐ったイカのように崩れていく(この間0.005秒)

 魔物にレベルがあっても1000mは耐えられなかった、不味い、これ死ぬぞ。
 俺はとっさに回復魔法をかけた。壊れる体と治る体が均衡して俺に耐えがたい痛みが鈍痛となって訪れる。

 もういっそ殺してくれ。

「全開、獅子王の鬣レオブースト!!!」

 回復魔法と自然治癒力が合間ってなんとか持ち直すことができた。
 危なかった、まさか助けに来て降りただけで死ぬところだった、俺がやってたゲームだと高いところから落ちても死なないから油断したわ。

 さて取り合えず寝ているこいつらを一気に殲滅するか。俺はアイテムボックスから、あれを取り出す。

 ”神槍 グラビィオン”

 グラビィオンの特殊能力、重力波を使いジワジワと重みを与えて野盗をすべて潰す。

 阿鼻叫喚の声が心地良い。

 ギルド長を殺し損なったのをここで解消させてもらうぞ。

 ”パンッ、パンッ”

 破裂音が響き渡り、野盗達はまるでレトルトのミートソースの袋を踏みつけて破裂したように内容物をぶちまける。
 それと共に連れてこられた村娘達が逃げ出す。当然甲高い声は城にまで聞こえ明かりがつき慌ただしくなる。

 野党の死体は保存したかったけど、死体と野盗の数が合わないと討伐のための捜索が行われるだろうから、今回は諦めた。

 門を蹴破ると、野盗達がワラワラと現れる。そいつらもグラビィオンでぐちゃぐちゃにしてやるとあっという間に残りの城内の人間は14人になった。
 地下に閉じ込められてるのが4人いるがこの距離だとステータスはみれない。
 取り合えず上にいる連中から殺るか。

 庭に転がる死体を見て、俺は拳を握る。所詮人間なんかこんなもんだよな。と自虐を込めて言いつつ残りの人間のいる部屋へと入った。

 中には村娘が5人いてガタガタと震えていた。

「おい! 出てこいよ野盗、お遊びの時間は終わりだぜ」
 俺がそういうや否や、両方から俺に向かい4人の野盗が飛びかかる。
 俺はそいつらの四肢に重力球をお見舞いして動きを封じた。
 当然手足はあらぬ方向を向いており完全に再起不能だ。

 だが、俺はあえてそいつらをナマス切りにして血を床にぶちまけた。

 村娘の一人がそれを見て怖かったと俺に抱きつこうとするが、俺はそいつの腹にえぐり込むように回復魔法パンチを放った。

 一瞬血反吐を吐くが、すぐに回復して俺をにらむ。
「なぜ私が野盗の一味だとわかった」

「お前はアホか、こんな惨状に飛び込んでくる村娘がいるかよ。盗賊頭のヒスイさんよ」
 まあ、ステータスが丸見えだから俺を騙すことはできないんだがな。
 野党をなます切りにしたのはただ単にこいつの悔しがる顔が見たかっただけだ。
 4人の村娘は端っこに固まり、ガタガタと震えてこちらをみることもできない。

 俺はヒスイの髪の毛をつかむとガスガスと顔面を殴りつける。
 力的には撫でてる感じなのだがこの体だとダメージは計り知れない。

「お前ら、もう逃げても大丈夫だぞ野盗は全部殺したから」
 そう娘達に伝えると腰砕けになりながらも部屋の外へと逃げていく。

 喋れなくなるほど殴ったヒスイの髪の毛をつかみ、引きずりながら地下へと向かう。

 牢の中には4人の男女がいて、領主のバルモンテ、妻のリーガル、息子のカロル、執事のセバスチャンがいた。
 皆、瀕死で今にも死にそうだ。俺は牢を殴り壊し中に入ると4人に回復魔法を施した。

 体は回復したが衰弱が激しい、俺はアイテムボックスから水を取りだし砂糖に少しの塩を混ぜて4人に飲ませた。
「お前達はもう安全だ、野盗は皆殺しにして女首領もこの通りだ」とぼろ雑巾状態のヒスイを見せる。

「あ、ありがとうございます」
 スポーツドリンクモドキですぐに治るわけはないが、領主は気丈にも俺に感謝の意を伝える。

「気にするな、メリリとクリリに頼まれたからやったまでだ」
 二人の名前を聞くと領主は俺にもたれ掛かりながら娘の安否を訪ねる。
「二人は無事なのですか?」

「ああ、今は貿易都市サラメスの安全な場所にいるから心配しなくて良い。数日したらつれてこよう。それと、このヒスイと言うのは俺がもらっていくからな?」
 領主はお好きなようにと言うと娘が生きていたことと解放された安堵からかその場で気を失った。

 俺は外に出るとヒスイをつれて、あのログハウスまで瞬間移動した。
 回復魔法をかけてやると俺に襲いかかってきたので今度は腹を蹴飛ばした。壁に叩きつけられたヒスイの四肢はあらぬ方向を向いて動けなくなる。

「ふん、元気だけは良いな」

「殺してやる!」
 これだけボロボロなのに、ヒスイは未だに闘争心を失わない。中々の豪傑だ。

「おい、勘違いするなよ。お前の命を握ってるのは俺だお前じゃない」
 そう言って俺はヒスイの大腿部の骨を足で砕き潰す。しかしヒスイは呻き声ひとつあげない。
 空から落ちて鈍痛で騒いでた俺が正直恥ずかしくなる程の精神力だ。

「おいヒスイ、俺のモノになれば助けてやっても良いぞ」

「誰が貴様の慰みものになるものか、殺すなら殺せば良い私は自由だ!」
 別にエロい意味で俺のモノになれといってる訳じゃないんだが、まあ事情を知らなきゃそうとるよな。

「お前の望みを叶えてやると言ってもか? 元グリン王国王女ヒスイ」

「なぜその名を貴様が知っている!」
 うん、すまんステータスで丸見えなんだ。

 俺はヒスイを外に連れ出すと古代龍エルダードラゴンブレイズに部位交換ミキシングビルドした。
 ヒスイは驚きもせず俺の瞳をじっと見つめる。

「これが最後の問いだ。熟慮じゅくりょして答えよ。我がモノとなるか死か選べ」
 俺は限りなく威厳のある声でヒスイに二択を与えた。

「望みが叶うと言うのは本当でしょうか?」

「お前が我のモノになればいかなる望みも叶うだろう」

「私の望みはホワト帝国の滅亡です、それが叶うのですか?」

「叶う、ただし貴様は代価として、この世のありとあらゆる苦痛を味わうことになるだろう」
 俺の言葉にヒスイは土下座をする。

「お願いします、どんな苦痛も受け入れます。私をあなたのモノにしてください」

 ″従属体獲得″

 よし、2体目ゲット。正直ケバ子は有用すぎて実験に使えなかったから実験体が欲しかったんだよね。これで部位交換ミキシングビルドの実験が捗るわ。

「よし、お前今日からコボルトな」
 俺はヒスイに部位交換ミキシングビルドを使いコボルトに変化させた。

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